歴史
『スティーブ・ジョブズ』を見てきた。 スティーブ・ジョブズのキャリアの中で極めて重要だった3つのプレゼン(1984年のマッキントッシュお披露目、1988年のネクストでのブラックキューブお披露目、1998年のiMacお披露目)直前を描くバックステージものである…
ニコラス・フィリップソン『デイヴィッド・ヒュームー哲学から歴史へ』永井大輔訳(白水社、2016)が出た。同じ著者の『アダム・スミスとその時代』には翻訳をチェックする段階でちょっと関わっていたのだが、この本には全然関わってない…ものの、訳者が家族な…
世田谷パブリックシアターで永井愛の『書く女』を見てきた。樋口一葉を黒木華が演じる。 一葉がひどい貧乏暮らしの中で半井桃水に師事したり、他の作家たちと関わったりしながら才能豊かな作家として開花し、死んでいくまでを描いた作品である。一見、書いて…
ロン・ハワード監督『白鯨との闘い』を見てきた。 ハーマン・メルヴィル(ベン・ウィショー)が『白鯨』の取材のため、海難事故にあった捕鯨船エセックス号の生き残りであるニカーソン(ブライアン・グリーソン)に会いに行くところからはじまる。ニカーソンはつ…
いつもの「フェミニストとしてすすめる、フェミニズムに関心を持つための5作品」シリーズで、歴史関係のものを…というリクエストがあったので、今日はそれにおこたえしようと思う。 とりあえず、今までのシリーズはこちら。これの続きである。 「フェミニス…
三井記念美術館で「蔵王権現と修験の秘宝」展を見てきた。蔵王権現像や懸仏、鏡像などを中心に様々な信仰のための作品が展示されていたが、たまにちょっと初心者にはパネルや展示の順番がわかりにくいかなーというところもあった。ただ、これはいつもこうい…
さてさて、6月に実施した「フェミニストとしてすすめる、フェミニズムに関心を持つための本5冊(1)物語・ノンフィクション編」、「フェミニストとしてすすめる、フェミニズムに関心を持つための本5冊(2)理論・学術・専門書編」、「フェミニストとしてすすめる…
歴史コミュニケーション研究会にて「第22回:意見交換会「歴史叙述と歴史フィクション」」に参加しました。スピーカーなのに遅れてしまって申し訳ありません…皆様本当にありがとうございました。
東博で「クレオパトラとエジプトの王妃展」を見てきた。クレオパトラの他にハトシェプスト、ティイ、ネフェルトゥティなどのエジプトの権力ある女性たちを特集した展示で、女性史的な視点が面白いのはもちろん、よく保存された美術工芸品がたくさん見られる…
ロンドンではブリティッシュ・ライブラリーでやっている噂のマグナ・カルタ展と、ヴィクトリア&アルバートでやっている舞台デザインの展覧会、Make/Believe展に行ってきた。 ブリティッシュ・ライブラリーの'Magna Carta: Law, Liberty, Legacy'展は1215年に…
ヨークはヨーク家ゆかりの土地だということで薔薇戦争関係の展示がいろいろ充実している。 ヨーク博物館前の公園。 公園ではフクロウショーも。 中に入ると、中世の吟遊詩人の生演奏が! これはダルシマー。コールリッジの「クブラ・カーン」に出てくるヤツ…
ヨークにはいろいろな博物館があるが、ヨーク博物館以外にヨークキャッスル博物館というものがある。 入ってすぐ、第一次世界大戦の展示が。 臭くて狭い塹壕。 この頃使われていた、ひっくり返すと顔が変わるリバーシブル人形。 戦争終結時のいろいろな人の…
『奇跡の2000マイル』を見てきた。 主演はミア・ワシコウスカで、1977年にオーストラリアの砂漠をほとんど一人(一部、アボリジニの聖地周辺だけは地元のアボリジニのご老人と)で横断した冒険家ロビン・デヴィッドゾンの旅の記録を脚色した作品である。 この…
マイク・リー監督の新作『ターナー、光に愛を求めて』を見てきた。 J・M・W・ターナーの後半生を描いた伝記映画で、マイク・リーはこの映画を作るためにすごいリサーチをしたらしいのだが、一方でリーの監督スタイルというのは完全な台本を作らず即興演出を…
エイヴァ・デュヴァーネイ監督『グローリー/明日への行進』を見てきた。やたらにアフリカンアメリカンの歴史に関する映画に『グローリー』ってタイトルをつけるのはやめてほしいものだが(この映画の原題は舞台になった街の名前Selmaで、Groryは主題歌のタイ…
会期ギリギリで、東京都博物館の「大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史」展に行ってきた。古代から現在までいろいろな歴史的遺物でマテリアルカルチャーの歴史をたどるというコンセプトが面白く、また選ばれた物品も美しかったりデカかったり珍しかった…
岩波ホールでポーランドの映画『パプーシャの黒い瞳』を見てきた。 1910年くらいに生まれ、80年代に亡くなった実在するポーランドのジプシー(ロマ)の女性詩人、パプーシャことブロニスラヴァ・ヴァイスの生涯を描いた伝記映画である。パプーシャはロマの娘と…
せんだい歴史学カフェ・歴史コミュニケーション研究会共同企画「Show must go on, History is going on. 歴史、フィクション、物語」に出席してきた。 内容はこちらにツダったとおり。 「せんだい歴史学カフェ・歴史コミュニケーション研究会共同企画「Show …
ブリティッシュ・コロンビア大学にも行ってきた。 最初のおめあては人類学博物館。 森みたいなところにある。 イクラのオブジェ!! トーテムポールのコレクションがすごく充実してるのだが、ちょっと怖い。 他にも音を使った展示とか、ふつうの博物館ではな…
ホテルの近くに、ローディ家(Roedde House)博物館というヴィクトリア朝の古民家を復元した博物館があったので、行ってみた。19世紀の末にここに住んでいた、印刷製本業者のローディさんの家らしい。 桜など、庭や周りの街路は花盛り。周りが文化公園になって…
フレンチクォーターにはジャクソン広場という大きな広場があるのだが、そこにカビルドという市の参事会の建物遺構がある。ここは博物館になっている。 カビルドのテラスからはジャクソン広場が見渡せる。 展示はニューオーリンズの歴史、とくにニューオーリ…
ベネディクト・カンバーバッチがアラン・チューリングを演じた伝記映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』を観た。 チューリングについては、前にブレッチリー・パークに行った時のエントリでいろいろ書いたのでこちらを参照。簡単に言…
横浜開港資料館平成26年度第4回企画展示「ガールズ ビー アンビシャス!〜横浜山手のミッション・スクール〜」を見てきた。 主に現在の横浜英和、横浜雙葉、フェリス女学院、捜真、共立の前身となったような女子専門ミッションスクールの歴史をいろいろな史…
ケン・ローチの新作『ジミー、野を駆ける伝説』を見てきた。実話をもとにした歴史ものである。あまり知られていない史実を脚色しつつ、アイルランドの美しい風景の中で撮っており、とてもよくできた映画だった。 舞台は1932年のアイルランド、リートリムのド…
ティム・バートンの最新作『ビッグ・アイズ』を見た。50年代から70年代にかけて実際に起こった事件をもとにしたものである。 主人公はマーガレット(エイミー・アダムズ)とウォルター(クリストフ・ヴァルツ)のキーン夫妻。横暴な夫のところから娘のジェーンを…
倉塚平『ユートピアと性−オナイダ・コミュニティの複合婚実験』(中央公論新社、1990)を読んだ。これ、長らく絶版だったらしいのだが2月に新書として復刊されるらしい。良い本だったのでとてもオススメだ。ユートピアと性 - オナイダ・コミュニティの複合婚実…
Erika Rappaport, Shopping for Pleasure: Women in the Making of London's West End (Princeton University Press, 2001)を読んだ。Shopping for Pleasure: Women in the Making of London's West Endposted with amazlet at 15.01.19Erika Rappaport Prin…
フェイスブックのほうで「歴史家オススメの歴史マンガ、歴史映画」を募る企画が行われており、私は歴史家ではないのでいかがなものか…と思ったのだが、一応「昔のことをやっている人」ではあるので、ちょっと気軽にオススメ歴史映画をすすめるエントリを書こ…
三鷹でコンサート「ロンドン 劇音楽の黄金時代」を聴いてきた。 舞台には多数のキャンドルが置かれ、白地にシノワズリ柄が描かれたチェンバロがあるというなかなか本格的なもの。これにリコーダーと弦楽器を加えて、パーセルやエクルズなど17-18世紀の劇音楽…
クリス・ノーラン監督の新作『インターステラー』を見てきた。 実は私は『ダークナイト』と『ダークナイト・ライジング』が両方とも全然面白くない、というか積極的にかなり嫌いだったので、『インターステラー』の予告編を見た時に「このアルマゲドン感はヤ…