音楽

ツアーするビートルズ〜『エイト・デイズ・ア・ウィーク』

ロン・ハワード監督『エイト・デイズ・ア・ウィーク』を見てきた。ビートルズのライヴを中心にしたドキュメンタリー映画である。 『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』以前のライヴバンドだったビートルズを中心に、バンドがどうい…

楽しいミュージカル〜来日版『キンキーブーツ』

来日版『キンキーブーツ』を見てきた。話は基本的に日本語版とおなじだが、もちろん英語である。 楽しいところもあまりピンとこなかったところも日本語版とおなじで、やはりチャーリーがローラに電話をかけて「君こそ立派な男性だ」みたいに謝るところはどう…

明るく楽しい人だからといって心にトラブルが無いとは限らない〜『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』

ジャニス・ジョプリンのドキュメンタリー映画『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』を見てきた。 とりあえずジャニスの人生がつらくなってしまった一因としては高校や大学で変わり者としてひどいいじめを受けたことがあるようだ。テキサスの保守的な町になじ…

不世出の歌姫とダメな取り巻き~『Amy エイミー』

エイミー・ワインハウスのドキュメンタリー映画『Amy エイミー』を見た。 エイミーが歌手として大成功した後に若くして非業の死を遂げたのは有名な話だが、これはそのエイミーの人生を丁寧に追った作品である。十代の頃から卓越した歌声と作曲の才能を示して…

サーチギャラリーのローリング・ストーンズ展"The Rolling Stones: Exhibitionism"

ロンドンのサーチギャラリーでローリング・ストーンズの展覧会"The Rolling Stones: Exhibitionism"を見てきた。 ストーンズの長いキャリアを反映し、とにかく物量で勝負という感じの展示である。自分でミックスをいじれるブースなどが用意された音源コーナ…

ブリティッシュ・ライブラリー'Shakespeare in Ten Acts' & 'Punk 1976-78'

ブリティッシュ・ライブラリ−で'Shakespeare in Ten Acts'(「十幕で語るシェイクスピア」)と'Punk 1976-78'(「パンク 1976-78年」)を見て来た。 'Shakespeare in Ten Acts'はシェイクスピアの没後400周年記念ということでかなり気合いが入っており、BLが持っ…

ダブリンの路地裏でニューロマンティックスが止まらない〜『シング・ストリート 未来へのうた』

『Once ダブリンの街角で』と『はじまりのうた』の監督、ジョン・カーニーの新作『シング・ストリート 未来へのうた』を見た。 1980年代、不景気のダブリンを舞台に、ニューロマンティックスのバンドを組んだ10代半ばの若者たちを描いた音楽映画である。落ち…

『ブラー:ニュー・ワールド・タワーズ』

『ブラー:ニュー・ワールド・タワーズ』を見てきた。 ブラーが『マジック・ウィップ』を作る様子を撮ったドキュメンタリーで、12年ものブランクを越えてメンバーがわだかまりを解消し、新しい作品を作る様子を丁寧に記録しているので別につまらないことはな…

ハリウッドの文化史〜『サンセット・ストリップ ロックンロールの生誕地』

ドキュメンタリー映画『サンセット・ストリップ ロックンロールの生誕地』を見てきた。ハリウッドからビバリーヒルズにつながる目抜き通りであるサンセット・ストリップの文化史を、映画やテレビはもちろん音楽やコメディも含めたいろいろな流行を軸に探るも…

ビヨンセの'Formation'

ビヨンセの'Formation'のビデオが話題沸騰ですが、このビデオには私が以前、「キレイが人生の邪魔をする?〜ニューオーリンズの無名の聖女の物語『愛する勇気』」でちょっと説明したニューオーリンズの「プラサージュ」にヒントを得たのではないかと思われる…

バンドは必ず金でもめる〜『ストレイト・アウタ・コンプトン』

ヒップホップグループN.W.A.の伝記映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』を見た。 正直あんまりヒップホップに詳しいわけではないので(好きな曲もあるがどっちかというと苦手な感じのが多い)バックグラウンドについては知らないところも多かったし、N.W.A.…

完成された詩人としてのジョン・レノン〜『レノン』

ジョン・レノンの命日なので、六本木のEXシアターで『レノン』を見てきた。命日ということで劇場内に献花台が設置されていた。 本作はオーストラリアのパフォーマー、ジョン・ウォーターズが制作し、スチュワート・ディアリエッタと二人芝居でジョン・レノン…

音楽映画ベストテン

id:washburn1975 さんの「音楽映画ベストテン」に参加する。一応、自分で縛りをもうけた。・「ミュージカル」とか「オペラ」に分類されそうなものは避けた。ミュージカルは音楽で語る映画だが、必ずしも音楽についての映画ではないと思うため。 ・ダンスとか…

ダフト・パンクを殺しに行かない〜『EDEN/エデン』(ネタバレあり)

『EDEN/エデン』を見てきた。 ダフト・パンクと同じ時期にパリで結成されたDJデュオ、チアーズのメンバーであるポールの栄枯盛衰を描いたものである。ダフト・パンクは今でも非常に成功しているグループだが、チアーズはパリのクラブシーンを席巻した後、時…

「ザ・アイリッシュダンス〜ラグース」

Bunkamuraオーチャード・ホールで「ザ・アイリッシュダンス〜ラグース」を見てきた。 ラグースは2年前にも来日しており、その時も見に行ったのだが、今回も前回同様、演奏と歌とダンスをバランスよく組み合わせたショーで、リラックスして楽しむことができる…

Bunkamura「エリック・サティとその時代展」

Bunkamuraで「エリック・サティとその時代展」を見てきた。私は実は十代の頃、ピアノの作曲とか楽典の勉強をしていてサティの楽曲分析とかをやっていたので、とても興味深く見た。コクトーやマン・レイなど、幅広い文化的潮流にサティを位置づけていて、世紀…

はなればなれてるかーい?〜『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』(ネタバレあり)

ベル&セバスチャンのスチュアート・マードックの監督作『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』を見てきた。 ヒロインはグラスゴーの街に住むオーストラリア出身のイヴ(エミリー・ブラウニング)。精神病患者の療養施設に入っていたイヴは退院してグラスゴーの街で音…

医療・文化・社会研究会「初期オペラにおける精神疾患の表現」

医療・文化・社会研究会の今年度第三回研究会、「初期オペラにおける精神疾患の表現」を聴いてきた。発表者は松本直美先生、コメントは内海健先生、司会は鈴木晃仁先生が担当した。これについてはツダってまとめた。 医療・文化・社会研究会「初期オペラにお…

IL SEICENTO: Performance Practice of 17th-century Vocal Music 東京の部

IL SEICENTO: Performance Practice of 17th-century Vocal Music 東京の部に行ってきた。ちょっと具合が悪くて午後の部ちょっとしか参加できなかったのだが、17世紀の歌について学術的な知識と実践が重なるところを実際の練習を見ながら学ぶことができ、と…

素晴らしきおっさんダンスの世界〜おじさまが突然踊り出すミュージックビデオを集めてみる

昨日に引き続き、ツイッターで#オススメのダンス映画というハッシュタグが流行っている(これ、厳密に言うと「一場面だけすごいダンスがある映画」がけっこう多くてダンス映画じゃないものがたくさんあがっているのだが)。一方、「デンマークの至宝」ことマッ…

へんな日本語が出てくる洋楽ミュージックビデオを集めてみた

ちょっと前にツイッターで#スペクターロゴ選手権というのがはやった時に、へんな字体の日本語がたくさん出てきたのだが、その時からやろうと思っていた企画「へんな日本語が出てくるミュージックビデオを集めてみた」をやろうと思う。必ずしも全部が意味不明…

モテモテクズ男ジョニー・サンダース一代記〜『Looking for Johnny』

シネマカリテで『Looking for Johnny』を見てきた。元ニューヨーク・ドールズのジョニー・サンダースのドキュメンタリー映画である。主に元のバンドメンバーや一緒に仕事をしていた連中が出演し、証言と昔の映像でジョニーの人生を語る。 ジョニー・サンダー…

『リバーダンス』20周年記念公演

『リバーダンス』の20周年記念公演にいってきた。 既に二回くらい劇場で見たことがあるのだが、何度見ても本当にわくわくする。タップダンスとアイリッシュダンスのダンスバトルの場面は見るたびに笑ってしまうし…日本公演では「さくらさくら」のおまけ演奏…

ニューオーリンズ(13)ラッキー・ピエールのドラァグショー

ニューオーリンズではドラァグショーにも行ってきた。ラッキー・ピエールというゲイクラブのショーである。 17時開始だったのだが、まだ明るい。 これはグレッチェン・ウィルソンの'Redneck Woman'にあわせたショー。 階段を使って登場する。 80年代ファッシ…

ニューオーリンズ(8)カビルドにて「知られざるルイジアナ・ロックンロールの英雄たち」展

フレンチクォーターにはジャクソン広場という大きな広場があるのだが、そこにカビルドという市の参事会の建物遺構がある。ここは博物館になっている。 カビルドのテラスからはジャクソン広場が見渡せる。 展示はニューオーリンズの歴史、とくにニューオーリ…

ロックスターよりおっさんがセクシーなことだってある〜『はじまりのうた』

『ONCE ダブリンの街角で』の監督であるジョン・カーニーの新作『はじまりのうた』を見た。舞台はダブリンではないが、話はかなり前作に似ている。 舞台は現代のニューヨーク。仕事をクビになって飲んだくれているアル中気味の音楽プロデューサー、ダン(マー…

フィンランドの障害者だけのパンクバンドを撮った、ふつうの音楽ドキュメンタリー〜『パンク・シンドローム』

フィンランドの知的障害者だけのパンクバンド、ペルッティ・クリッカン・ニミパイヴァトを撮った音楽ドキュメンタリー映画『パンク・シンドローム』を見てきた。 メンバーは服のほころびにこだわるペルッティ(ギター)、恋人シルッカと婚約中のマッチョなパン…

ビョーク関連項目をウィキペディアにいくつか作りました

ビョーク関連項目をウィキペディア日本語版にいくつか作りました。全て英語版からの翻訳です。 マシュー・バーニー:拘束ナシ スクリーミング・マスターピース ビョークのディスコグラフィ どれもあんまり質が良くないと思うので、改善していただけると…

ウィキペディア日本語版にビョークの「白鳥ドレス」の項目を作りました

ウィキペディア日本語版にビョークがアカデミー賞の授賞式に着ていった「白鳥ドレス」の項目を作りました。英語版からの翻訳なのですが、ビョークが言ってることが相変わらずよくわからなかったので、翻訳に間違いを見つけた方は修正を…

「ロンドン 劇音楽の黄金時代」

三鷹でコンサート「ロンドン 劇音楽の黄金時代」を聴いてきた。 舞台には多数のキャンドルが置かれ、白地にシノワズリ柄が描かれたチェンバロがあるというなかなか本格的なもの。これにリコーダーと弦楽器を加えて、パーセルやエクルズなど17-18世紀の劇音楽…