NTライヴ
NTライヴでエドワード・オールビー作、ジェームズ・マクドナルド演出『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』を見てきた。 www.ntlive.jp 舞台は60年代初め頃のニューイングランドの大学町。大学教授のジョージ(コンレス・ヒル)と妻マーサ(イメルダ・スト…
NTライヴ『マクベス』を見てきた。ルーファス・ノリス演出で、主演はロリー・キニアとアン=マリー・ダフである。 www.youtube.com セットは内戦で破壊された近未来の都市で、ポストアポカリプス的な混乱状態がイメージされている。ただ、とくに前半部では立…
NTライヴの『ジュリアス・シーザー』を見てきた。『ヤング・マルクス』に続き、新しいブリッジ・シアターでの上演を撮影したものである。演出はニコラス・ハイトナーである。 www.youtube.com とにかく面白いのは空間の使い方である。空間の使い方が非常にフ…
ナショナル・シアター・ライヴで『ヤング・マルクス』を見てきた。ニコラス・ハイトナーなどが立ち上げた新劇場ブリッジ・シアターのこけら落とし作品で、リチャード・ビーンとクライヴ・コールマンによる新作である。 www.youtube.com 舞台は1850年のロンド…
ナショナル・シアター・ライヴで『フォリーズ』を見てきた。タイトルの『フォリーズ』(Follies)は、たくさんのショーガールが出てきて踊るレヴューの「フォリーズ」と、「愚行」の意味のフォリーをかけている。脚本はジェームズ・ゴールドマン、作詞作曲がス…
初めてアーデン・シェイクスピアの論文集に寄稿しました。Pascale Aebischer, Susanne Greenhalgh, Laurie Osborne, ed., Shakespeare and the Live Theatre Broadcast Experience (Bloomsbury Arden, 2018)です。寄稿した論文タイトルは"The Curious Incide…
NTライヴ『アマデウス』を見てきた。今授業でこのテクストを読んでいるのだが、上演を見るのは初めてである。ピーター・シェーファー作の有名戯曲で、マイケル・ロングハースト演出である。神に愛された天才モーツァルトに嫉妬し、あの手この手で追い落とそ…
デヴィッド・ルヴォー演出の『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』をNTライヴで見てきた。 ダニエル・ラドクリフがボケ役のローゼンクランツ、ジョシュア・マグワイアがツッコミ役のギルデンスターンである。全体的に非常にコミカルな演出になって…
NTライヴで『エンジェルス・イン・アメリカ第二部 ペレストロイカ』を見てきた。『エンジェルス・イン・アメリカ第一部 至福千年紀が近づく』の完結編である。第一部同様、セットをうまく使った動きのある演出と、役者陣の演技で、重厚なクライマックスへ突…
NTライヴでトニー・クシュナーの『エンジェルス・イン・アメリカ 第一部 至福千年紀が近づく』を見てきた。言わずと知れた有名作で、マリアン・エリオット演出である。既に一度、日本語で見たことがあるのであらすじなどはそちらで見られる。 「ゲイ・ファン…
ナショナル・シアター・ライヴでイヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出『ヘッダ・ガーブレル』を見てきた。 いかにもイヴォ・ヴァン・ホーヴェっぽい白い箱のようなセットでヘッダの家を表現しており、左端には女中さんが常駐しているという変わった空間設定の演出だ…
NTライヴで『一人の男と二人の主人』を見てきた。ゴルドーニの18世紀の戯曲をリチャード・ビーンが60年代のブライトンを舞台に翻案したもので、演出はニコラス・ハイトナーがつとめている。主演はジェームズ・コーデンである。 主人公のフランシス(ジェーム…
NTライヴ『お気に召すまま』を見てきた。演出は『宝島』と同じポリー・フィンドリーだ。 とにかく美術が非常に野心的で、宮廷は新公爵にこき使われている人々があくせく働く現代のオフィスだ。このオフィスは色鮮やかで盆栽みたいな植木が飾られているのだが…
NTライヴでイアン・マッケランとパトリック・スチュワート主演『誰もいない国』を見てきた。ハロルド・ピンターが70年代に発表した芝居の再演で、ショーン・マサイアス演出。字幕は喜志哲雄訳を使っており、ちょっと誤字があったがたしかに上演向けにこなれ…
「ナショナル・シアター・ライヴ」の記事を翻訳で作りました。今、これについての論文を準備しているところです。
テレンス・ラティガンの『深く青い海』を見てきた。演出はキャリー・クラックネルで、既に一度、クラックネルが演出した『人形の家』を見たことある。 舞台は戦後のロンドン。ヒロインのヘスター(ヘレン・マックロリー)は夫のウィリアムから離れてテストパイ…
ナショナル・シアター・ライヴ『ハングメン』を見てきた。マーティン・マクドナーの芝居で、マシュー・ダンスターが演出を担当している。ロイヤル・コート劇場で初演された後、ウィンダム劇場に移った。 絞首刑が廃止されることになった60年代はじめ、イギリ…
スティーヴン・ダルドリー演出、ピーター・モーガン作、ヘレン・ミレン主演『ジ・オーディエンス』を見てきた。既に一度生で見ていてあまり感想は変わらないのだが、まあ何度見てもよくできた政治劇だったと思う。途中でエリザベス二世の年齢のうつりかわり…
こちらの記事は加筆修正して雑誌に掲載するため、公開停止しました。
こちらの記事は加筆修正して雑誌に投稿するため公開停止しました。
NTライヴで『橋からの眺め』を見てきた。アーサー・ミラーが1950年代に書いた芝居で、イヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出、マーク・ストロング主演である。 舞台は50年代のブルックリンの波止場の近くに住んでいるシチリア系の一家。家長で波止場の労働者であるエ…
NTライヴで『夜中に犬に起こった奇妙な事件』を見てきた。マーク・ハッドン原作の小説の舞台化で、15歳の自閉症の少年クリストファーが、ご近所で起こった犬殺害事件を調査することでいろいろなトラブルを暴いてしまい…という内容である。全体としてはクリス…
去年、バービカンシアターで生で見てきたベネディクト・カンバーバッチ主演『ハムレット』をNTライヴで見てきた。 基本的には以前にレビューで書いた感想とそうは変わらないのだが、字幕には相変わらず誤字脱字があった。ただ、「こっちのほうがよかったかも…
NTライヴで『リア王』を見てきた。これ、ライヴでロンドンで見ようとしたらチケットが一瞬で売り切れて行けず、前回の上映の時には在英中で…ということで今回ようやく見ることができたのだが、とにかく素晴らしい上演だった。 演出はサム・メンデス、リア王…
ナショナル・シアター・ライブの『宝島』(Treasure Island)を見てきた。言わずと知れたロバート・ルイス・スティーヴンソンの作品の舞台化で、ブライオニー・ラヴェリー台本、ポリー・フィンドレー演出で昨年末から今年の初めに初演されたものである。 この…
ナショナル・シアター・ライブの『スカイライト』を見てきた。これはデイヴィッド・ヘアーの1995年の戯曲の再演で、スティーヴン・ダルドリーが演出をつとめている。初演でも主演をつとめたビル・ナイが再び主役を演じ、相手役はキャリー・マリガン。 キャリ…
ナショナル・シアター・ライブ『二十日鼠と人間』を吉祥寺オデオンで出てきた。なぜかブロードウェイで上演された作品である。主演は今をときめくクリス・オダウドとジェームズ・フランコ、演出はアンナ・D・シャピロで、スタインベックが自分の小説を戯曲化…
NTライヴで『欲望という名の電車』を見た。去年の夏にヤング・ヴィックで行われた上演で、演出はベネディクト・アンドリュース。舞台上演でこの演目を見るのは始めてである。 言わずと知れたテネシー・ウィリアムズの有名作なのであらすじは不要かもしれない…
NTライヴの『オセロー』を日本橋のTOHOシネマズで見てきた。これは去年上演されたもので、ニコラス・ハイトナー演出、エイドリアン・レスターがオセロー役でイアーゴー役がローリー・キニアという、これ以上ないような配役の演出である。 美術も演出も、非常…
ナショナル・シアター・ライヴの『ハムレット』を見てきた。 私、ぼんやりしてて「チャールズ・スペンサーがボロクソにけなしてたほうの、私がチケットとれなかったハムレット」だと思って見に行ったんだが、行ってみてから既に生で見たやつだと気付いた。生…