NTライヴ

エドワーディアンではないショー〜NTライブ『人と超人』(ネタバレあり)

NTライブの『人と超人』を見てきた。バーナード・ショーの有名な戯曲で、サイモン・ゴドウィン演出、レイフ・ファインズとインディラ・ヴァルマ(『ゲーム・オブ・スローンズ』のエラリア・サンド)主演である。 基本的には革命思想家で独身主義者の男ジャック…

父の抑圧とギリシア悲劇〜NTライヴ『橋からの眺め』(ネタバレと字幕解釈あり)

NTライヴで『橋からの眺め』を見てきた。アーサー・ミラーが1950年代に書いた芝居で、イヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出、マーク・ストロング主演である。 舞台は50年代のブルックリンの波止場の近くに住んでいるシチリア系の一家。家長で波止場の労働者であるエ…

とてもよくできたお芝居、ではあるのだが…『夜中に犬に起こった奇妙な事件』(ネタバレあり)

NTライヴで『夜中に犬に起こった奇妙な事件』を見てきた。マーク・ハッドン原作の小説の舞台化で、15歳の自閉症の少年クリストファーが、ご近所で起こった犬殺害事件を調査することでいろいろなトラブルを暴いてしまい…という内容である。全体としてはクリス…

NTライヴ版、ベネディクト・カンバーバッチ主演『ハムレット』

去年、バービカンシアターで生で見てきたベネディクト・カンバーバッチ主演『ハムレット』をNTライヴで見てきた。 基本的には以前にレビューで書いた感想とそうは変わらないのだが、字幕には相変わらず誤字脱字があった。ただ、「こっちのほうがよかったかも…

全てに必然性のある圧倒的残虐〜サム・メンデス演出、NTライヴ『リア王』(演出ネタバレあり)

NTライヴで『リア王』を見てきた。これ、ライヴでロンドンで見ようとしたらチケットが一瞬で売り切れて行けず、前回の上映の時には在英中で…ということで今回ようやく見ることができたのだが、とにかく素晴らしい上演だった。 演出はサム・メンデス、リア王…

女の子にも冒険が必要だ〜ナショナル・シアター・ライブ『宝島』

ナショナル・シアター・ライブの『宝島』(Treasure Island)を見てきた。言わずと知れたロバート・ルイス・スティーヴンソンの作品の舞台化で、ブライオニー・ラヴェリー台本、ポリー・フィンドレー演出で昨年末から今年の初めに初演されたものである。 この…

クロースアップの罠〜ナショナル・シアター・ライブ『スカイライト』

ナショナル・シアター・ライブの『スカイライト』を見てきた。これはデイヴィッド・ヘアーの1995年の戯曲の再演で、スティーヴン・ダルドリーが演出をつとめている。初演でも主演をつとめたビル・ナイが再び主役を演じ、相手役はキャリー・マリガン。 キャリ…

これはクィアな悲劇か?〜ナショナル・シアター・ライブ『二十日鼠と人間』

ナショナル・シアター・ライブ『二十日鼠と人間』を吉祥寺オデオンで出てきた。なぜかブロードウェイで上演された作品である。主演は今をときめくクリス・オダウドとジェームズ・フランコ、演出はアンナ・D・シャピロで、スタインベックが自分の小説を戯曲化…

男性の陰湿、女性の無垢〜NTライヴ『欲望という名の電車』

NTライヴで『欲望という名の電車』を見た。去年の夏にヤング・ヴィックで行われた上演で、演出はベネディクト・アンドリュース。舞台上演でこの演目を見るのは始めてである。 言わずと知れたテネシー・ウィリアムズの有名作なのであらすじは不要かもしれない…

基地の外を嫌うイアーゴーと反乱するエミリア〜ニコラス・ハイトナー演出、NTライヴ『オセロー』

NTライヴの『オセロー』を日本橋のTOHOシネマズで見てきた。これは去年上演されたもので、ニコラス・ハイトナー演出、エイドリアン・レスターがオセロー役でイアーゴー役がローリー・キニアという、これ以上ないような配役の演出である。 美術も演出も、非常…

ライヴと映像の比較〜ナショナル・シアター・ライヴ『ハムレット』

ナショナル・シアター・ライヴの『ハムレット』を見てきた。 私、ぼんやりしてて「チャールズ・スペンサーがボロクソにけなしてたほうの、私がチケットとれなかったハムレット」だと思って見に行ったんだが、行ってみてから既に生で見たやつだと気付いた。生…

ボロボロのローマ、傷を受けるトム・ヒドルストンの美しい肉体〜『コリオレイナス』NTLive

日本橋のTOHOシネマズで、トム・ヒドルストン主演でドンマーウェアハウスでやってる『コリオレイナス』のNTLive上映を見てきた。 まず、一言目に言うべきこととして、とにかく字幕のレベルが低い。詳しくはtogetterまとめを見てほしいのだが、はっきり言って…