『ハリー・ポッターと謎のプリンス』、アロイーズ展

 映画サービスデーなので『そんな彼なら捨てちゃえば』を見に行こうとしたら、なんとチケットが売り切れだったので、かわりに『ハリー・ポッターと謎のプリンス』を見てきた。内容はまああまり期待していなかったので普通に面白かったし、あとやたら観客の反応がよくて面白い場面では必ず爆笑が起こったのですごく雰囲気良く見られたのだが、読んだのがかなり前でちょっと記憶があやしいのもあって少々はしょりすぎな気が…スネイプの教科書が「魔法薬学」教室のロッカーに置いてあった理由が説明されてなかったのだが、なぜだっけ…?それからスラグホーンの記憶がダンブルドア先生の校長室にしまってある理由もちゃんと説明されてないし(多分頼んで記憶を作ってもらったんだと思うのだが、これは推測)、記憶は一回しか見ることができないのか、何回も見れるのかとかが説明されてない(ダンブルドア先生がスラグホーンの記憶が改竄されてることに気付いたっていうことはたぶん自分も見たんだと思うのだが、ということはひとつの記憶を何回も見ることができるのか?)。次の映画で解決されるとこもあるのかもしれないが、それにしてもちょっと話を飛ばしすぎでは?



 その後、青山の花畑牧場カフェでホットチョコレートキャラメルがけアイスを食べた。うまい!




 その後ワタリウム美術館で「アロイーズ展」を見てきた。アロイーズ・コルバスは統合失調症を患っていたアーティストで、いわゆる「アウトサイダー・アート」のアーティストなのだが、この展覧会はほんとにすごかった!久しぶりに美術展を見て泣けてくるほどすごいと思った。何がすごいって、このアロイーズという人は人間の目をいわゆる西洋絵画における「人間の目」みたいに描かないで、楕円を青色に塗りつぶすだけなのである。私は子供の頃どうしても人間の目が描けなかったので(人間が先生が描けと言っているような形の目をしているとは全く思えなかったし、普通の絵に描いてある目がそのへんの人間の目と同じものだとは思えなかった)、人間の目は本来アロイーズが描いたみたいに見えるはずで西洋絵画の伝統のほうが違うんだと私は思うのだが、展覧会のキャプションについていた人々のコメントを見るとどうもみんなそうは思っていないらしいな…この青色の目の人たちは「盲目であるがゆえに存在しない」とかなんとかジャン・デュビュッフェは言ったそうだが、私には全くそうは思えない。アロイーズがこういう青色の目の人たちを描いたのは、現実に存在している人たちの目が本当にこう見えたからではないかと思った。これは理屈ではなく直感的に自分の体験に照らしてそう思うので全く説明はできないのだが、人間はアロイーズやモディリアニが描いたような目をしているはずだ。そうに決まっている。