ランベスパレス展覧会

 今日は古文書学の最後の授業でランベスパレスライブラリーに行ってきた。ランベスパレスはカンタベリ大主教の公邸で、ランベスパレスライブラリーはバンクロフト大主教の蔵書を中核として作られたそうで、ランベス聖書をはじめとして貴重な本をたくさん持っている。


 展覧会の標識。「ランベスパレスライブラリーの宝物」

 まず、結婚関係の記録がごっそりしまってある教育用の部屋(たぶん学校とかで予約しないと入れないところだと思う)に連れて行ってもらってランベスパレスライブラリーの歴史について40分くらい講義を受けた後(お茶も出た)、展覧会へ。主な本は全部古文書学の先生が解説してくれたので、大変勉強になった。

 かの有名なランベス聖書はたいへん大きいものだったのだが、保存状態なら前に見たウィンチェスター聖書のほうが良かったような…ウィンチェスター聖書は今さっき彩色工房から出てきたばかりのような良好な保存状態だったが、ランベス聖書はちょっと黒の彩色がかすれてハゲたようになっているところがあった。ウィンチェスター聖書はできた時からずっとウィンチェスター大聖堂にあるらしいのだが、ランベスパレスはロンドン空襲でだいぶひどい被害を受けていてウィンチェスターに比べると理想的な保管環境とは言えなかったようなので、そのせいかも。

 展示品のほとんどは本なのだが、なぜか手袋とか、亀の甲羅なんかもあった。なんでも15世紀だか16世紀くらいにここに住んでいた大主教が亀をペットにしていたらしいのだが、不注意な庭師が冬眠中の亀を掘り出してしまったせいで凍死したらしい。かわいそうな亀と大主教

 あと面白かったのは第二次世界大戦中にドイツの古都を爆撃しないよう訴えた主教の写真。歴史的建造物や美術品、貴重な史料などを有する都市の爆撃に反対したらしいのだが、第二次大戦中のイギリスではこれは大変勇気のいることだったらしい。


 ランベスパレスライブラリーを堪能した後、隣の庭園博物館へ。
 入り口。

 
 入り口の建物にかかる飛行機雲。


 庭。


 ここはとても小さい博物館なので、一回6ポンドとかは高いかも…ランベスパレスライブラリーと一緒に入場すると2.5ポンドに減額されるのだが、中は庭道具の展示と庭だけである。