王立協会「科学の350年」展

 王立協会でやっている「科学の350年」展に行ってきた。

 これは王立協会の設立350年を記念した展覧会で、予約すれば入場はタダ。王立協会に関係ある様々な史料を展示している。


 入ってすぐ、この展示の目玉であるロバート・ボイルの未来予想リスト。将来科学技術の進展によって実現できそうなことをメモったもの。

 潜水技術に関する予測がふたつも含まれているのが面白かった。一緒に回ったツアーのお客さんにスキューバが趣味らしい人がいて喜んでた。


 伝・ニュートンの遠めがねと伝・クリストファー・レンのコンパス。


 王立協会の屋根の飾り。建物もかっこいい。 


 ニュートンに関する展示コーナー。


 後ろの手稿はニュートンとリンゴの話の初出だとか。


 図書室。


 メアリ・サマヴィルの像。

 この部屋にあった像のうち、女性はメアリ・サマヴィルだけだったみたい。

 深海探査の展示。


 グールドの鳥類図鑑。とても鮮明。


 ダーウィンの王立協会選挙書類らしい。


 20世紀科学の展示コーナー。極地探検とペンギン。

 王立協会は20世紀以降のものはほとんど収集しておらず、大英図書館とか科学博物館にまかせてるらしいので、このコーナーには借り物とか他のところからの協力で作ったパネルとかも結構あるようだ。

 女性と科学。王立協会は1940年代頃から女性の科学者に対する差別を撤廃しはじめたらしい。


 ドロシー・ホジキンなどについての解説が読める。


 ペニシリンの発見と大量生産についての1944年の漫画。

 わりと古い史料だし私が漫画読むのが苦手なので結構理解するのに時間がかかったのだが、フレミングペニシリンを見つけた後もしばらく大量生産ができなかったこと、H・フローリーが効率の良いペニシリン生産を行うため研究に尽力したこと、実用化まではさまざまな苦労があったことが結構わかりやすく述べられている。発見しただけじゃダメで、いっぱい作って流通させられるようにしないとダメなんだなぁということが素直にわかる漫画だった。


 このほかに17〜19世紀のそうそうたる科学者の手稿なども展示されており、地味だがかなり興味深い展示品ばかり。お客さんは少なかったのだが、結構おすすめだと思う。