本日は2010年に見た芝居の中からベスト5を選んでみようと思う。
1. "Best Before"、リミニ・プロトコル(Lift演劇祭)
これは文句なしに面白かった。観客200人に人生ゲームをプレイさせるという「人生は舞台」を地でいく企画。ゲーム好きは多いがゲーム文化がおそらくヨーロッパとちょっと違う日本でも是非上演してほしい。
2. "Bette Bourne and Mark Ravenhill - A Life in Three Acts"『ベティ・ボーンとマーク・レイヴンヒル――三幕の人生』(ソーホー座)
ドラァグパフォーマーのベティの人生についてインタビューするというドキュメンタリー演劇。ベティがとにかく話がうまいっていうのと、60年代頃のロンドンのゲイカルチャーについておもしろおかしく話してくれるのですごく知的好奇心が湧く。
3. "Kupenga Kwa Hamlet"『ハムレットの狂気』、Two Gents Productions (オーヴァルハウス座)
ジンバブエから来た二人の男優、二紳士企画による『ハムレット』の翻案。二人がとっかえひっかえいろんな役を演じるというなかなか大変な上演だが、たった二人で客を釘付けにするエネルギーがある。
4. "The Rivals"『恋がたき』(ヘイマーケット座)
シェリダンの古典的な恋愛喜劇の上演。とにかく笑えて最後はホロリとなるよくできた上演だった。まあ戯曲の完成度自体が高いし、あとはサー・アンソニーを演じたピーター・ボウルズとマラプロップ夫人を演じたペネロピ・キースがおかしくて…
5. "The Big Fellah"『大物』(リリックハマースミス座)
アメリカのIRAメンバー達を主人公にしたブラックユーモアたっぷりの政治諷刺もので、まあこれは好みがありそうだけど私は好きだった。
こう見てみると一位と二位がドキュメンタリー演劇。うち、ドキュメンタリー演劇が相当好きなんだな…あと去年は古典を負うので精一杯で新作戯曲はほとんど見れなかったので、今年はもう少し新作を見たい。
マシュー・ボーンの『シンデレラ』とロンドンエロティカ2010のディータ・フォン・ティーズのバーレスクショーも良かったが、舞踏についてはコメントできるほど見てないのでベスト5には入れなかった。