音楽クイズお題指定企画「私の音楽遍歴」

 さて、先日の音楽クイズでkkkkotaさんより正解が出ましたので、正解者にはブログ一回分のお題を指定する権利が与えられました。お題はこちら。

@kkkkota
では、「私の音楽遍歴」でお願いします。何をきっかけに音楽に興味を持ったのか、どのように関心の幅を広げていったのかなど、できれば具体的なアーティスト名を挙げつつ語って下さい!
https://twitter.com/#!/kkkkota/status/54719633437110272

 と、いうことで、本日のテーマは「私の音楽遍歴」です。

 とりあえず音楽を始めたのは6歳くらいの時で、近くにあるヤマハ音楽教室でエレクトーンとピアノを習い始めました。それでこの頃から音に色があって、みんな私と同じで音に色があるもんだと思っていたのですが、ソナチネアルバムやソナタアルバムを習い始めて、モーツァルトヘ長調ソナタ(12番だったと思う)がピンク色だと父親に言ったら「おおさえは音楽に色が見えるのかー。おもしろいなー。俺はないぞー」と言われて、音楽に色があるのは自分だけであることを発見。母親も音楽に色は見えないらしいことがわかったので、その後は大学に入るくらいまでずっとそのことは隠していました。あと楽譜を読むのが好きだったので(絶対音感がなくて耳で聞いただけだと音高がいまいちよくわからにんですが、楽譜を見ると色がよくわかる)、作曲もしばらく習っていて何度か作曲のコンペティションに出てたし、楽典が必要な指導グレードっていう資格を持ってます。ちなみに印象派は全体的に灰色っぽいし、十二音技法は色がごちゃごちゃしているので嫌い。ピンクっぽく華やかな色合いのモーツァルトや、黒鍵の色合いがとても深い茶色をしているショパンチャイコフスキーのほうが好き。現代音楽では例外的にサティが好きですが、サティはシャンソン系の曲だととても黄色がはっきりしている。


 あとうちの親はフォークソングも好きだったので、子供の頃は子守歌がわりにいろいろなフォークソングを聴かされてたな。今でも結構そらで歌えます。あと母親にギターもちょっと習ったけど手が小さすぎて無理だった。 

 その頃はクラシックばかり聴いていたのですが、10歳くらいの時に親が買ってきたビートルズの赤盤と青盤を聴いてロックが好きになりました。お金もないので、テレビやラジオでいろいろ録音したり、図書館でCDを借りてきたりして音楽を聴いていた。ビートルズの『ラバーソウル』をラジオで聴いたんだけど、あまりにも黄色と緑で驚きました。2001年に『ハード・デイズ・ナイト』がリヴァイヴァル上映された時は旭川でも二週間くらいだけ上映されたので、見に行ってほんとに感動して部屋にポスターを貼っていた覚えがある。


 赤盤青盤とちょうど同じ頃にフレディ・マーキュリー追悼CDとして「ボヘミアン・ラプソディ」の再発シングルが出たんだけど、たぶんお小遣いで初めて買ったCDはこれ。実はうちの家族は地味に薬害B型肝炎の被害者だったんですが、その頃非加熱血液製剤HIVが広がったというニュースが世間を騒がせていて子供心にエイズにはとても怯えていたので(子供であまり知識がないので、輸血をすると肝炎だけじゃなくエイズもうつるのかと思っていた)、病気でも最後まで歌を忘れなかったフレディは子供の頃のヒーローの一人でした。


 で、私が十代の頃はブリットポップとスウェディッシュポップが全盛だったので、子供の頃に一番よく聴いたバンドはオアシスとブラー、クーラ・シェイカー、エラスティカ、カタトニア、エコーベリー。パルプやスウェードも好きだったけどちょっと子供には難しかったな…あとスウェーデンではカーディガンズアメリカのバンドはそうでもなくて、田舎でも入手できたバンドというとグリーンデイとハンソンくらいしか記憶にないのだが…


 それからクイーンのギンギラギンでアンドロジェナスなところがとても好きだったので、中学〜高校にかけては同じくグラム系のデヴィッド・ボウイT.Rexをはじめとしたイギリスのグラムロックをかなり聴いてたな。1998年にトッド・ヘインズの『ヴェルヴェット・ゴールドマイン』というグラムロック映画が公開されたんですが、これは非常に衝撃だった!この映画を見た後はしばらくグラムばっかり聴いてて、うちの中では「ロックスター」というとまずこの映画のブライアン・スレイドが思い浮かぶ。あとバーニー・ホスキンズの『グラム!』という本がありまして、これを読んでパンクロックというのはグラムロックの子孫のひとつなんだということに気付いたので、パンクロックもどんどん聴くようになった。パティ・スミス文学少女のツボを突くパンクミュージシャンだったので超好きでした。


 あと同じく1998年にホールが『セレブリティ・スキン』を出したんだけど、これがかなり私のあとの音楽人生に影響したかと…正直、ニルヴァーナとかグランジの全盛期は全くリアルタイムで経験してないのでよくわからないんだけど、ホールの『セレブリティ・スキン』はなんというか初めてリアルタイムで「聴いていて自分が女であることに安心できる」アルバムだったな。精神不安定だがロック好きな十代女性にはえらい人気があって、うちのクラスでもハマっている女子がもう一人いた。この頃からホールっぽい女性ロックバンドの曲を積極的に探して聴くようになって、ライオットガール系のバンドとか、あとマドンナやシンディ・ローパージョーン・ジェットみたいなゲイアイコン系の女性ミュージシャンも聴くようになった。


 大学に入って東京に行くと、なんてったってタワーレコードもツタヤもあるし、私がよく使っていた渋谷区立図書館は「地場産業」なのか渋谷系ミュージシャンとそれに関係ありそうな洋楽のCDをたくさん持っていたので、とりあえず手当たり次第にCDを借りてきて聴いてました。まあ古いCDしかないんだけど、十代の頃にはあまりよくわからなかったおっさんくさいカントリーとかサザンロックとかメタルとかも聴くようになりました。ただデスメタルだけはダメだったねえ…


 まあしかしやっぱり一番好きなのはビートルズ、あとクイーンとホールだな。私はロックにはひたすらアンドロジェナスな色気を求めているのだが、この三つのバンドにはヴィジュアルにもサウンドにもアンドロジェナスな色気がごっそりつまっているのでいつ聴いても楽しい。