ストラットフォード・アポン・エイヴォン一日目(7)フォルスタッフズ・エクスペリエンス

 さて、シェイクスピア関係の博物館や教会から離れて、チューダー朝のストラットフォード・アポン・エイヴォンやロンドンの暮らしぶりを展示する博物館、フォルスタッフズ・エクスペリエンスへ。

 外観はこんな感じ。




 バラも咲いてる。

 中は暗くて写真がとりにくいのだが、チューダー朝期の街並みの模型なんかもあって意外に気合いが入ってる。

 これはストラットフォード・アポン・エイヴォンの当時のパブの復元模型なのだが、なんでもフォルスタッフのモデルと噂されるデブの陽気なおっさんが経営していたらしい。

 このモデル説はウソかほんとか知らないが、たぶん愉快で人好きのする酔っぱらいおっさんというのはシェイクスピアが子供だった頃からイングランドのどこのパブでも見かけることができるようなよくあるキャラで、フォルスタッフというのはそういう「イングランド人なら誰でも知ってる愉快な酔っぱらいおやじ」の集大成なんだろうなという気がする。だから今でも大変人気があるんだろう。


 展示はこんな感じで、庶民生活の暗い側面・下世話な側面をテーマにしたものが多い。
 疫病流行の展示。

 16世紀末の床屋外科。暗くてよくわからないが、患者かなりつらそう。

 ジョン・ディーの研究室。

 魔女の展示。民間療法を行う女性は魔女狩りで苦労を…というイメージが強いが、博識で地域の人から尊敬されてバラッドの題材なんかになるようなWise Woman(←これなんて訳すんだろう?)もいたらしい。


 全体的に、こういう少しキワモノっぽい題材を扱う歴史博物館としてはかなり気合いが入っていて意外に面白かったと思うのだが、時代考証については少々問題があるかも。おそらくあまり予算がないのか模型とか人形をいかにも現代っぽい材料で修繕して誤魔化しているところがあったりとか、たぶん子供向けに説明を単純化しているせいでちょっと誤解を招きかねないところがあったり、改善の余地はありそう。
 
 おまけ:博物館の窓から外を撮った写真。何か不思議な感じ。