アタックオブドラえもん〜川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム

 最近川崎市多摩区近辺の案内板でよく見かけるあやしい腕。
 右上に注目。

 
 これはまさかあのヒトの手では…

 最寄りのローソンもこんなありさま
 

 
 と、いうことで、多摩区を侵略しつつあるらしいこの手の持ち主の居所を探るべく、手の先にある川崎市藤子・F・不二雄ミュージアムに行ってきた。
 
 ローソンで事前予約しないと中に入れない。もうかなり売り切れちゃってるので偵察希望の方はお早めに。
 
 23日の夕方四時からの回だったのだが、少し前に到着したらこんな紙が配られた。

 右下で謝ってるのはチンプイというキャラクターらしい。
 後ろで待ってる人がこれを見て「おいおいふざけんなよ!カフェ五時にしまるのにアンキパン食えるの?!オレ、アンキパンのために来たんだよ!」と泣きそうになっていた。この人はアンキパン(カフェで出してるらしい)食えたのだろうか。



 で、実は漫画をよく知らない私がこの博物館に来た理由は(ドラえもん多摩区侵略を探るためではなく)原稿類をすごくたくさん保管してあるという噂をきいたから。期待に違わず、最初の展示室にはドラえもんを初めとした原稿がたっぷり展示してあり、ノリの劣化まで確認できて結構生々しい。この部屋の奥側の壁には天井近くまでたくさんの引き出しが設置されており、解説によるとどうやら中に全てのドラえもんの原稿が保存されているそうで(連載番号のシールがついていた)、ドラえもんの原稿はその中からいくつか選んで展示しているらしい。手稿類の散逸は大問題だと思うので、こういうふうにまとめて整理・展示してくれるのは素晴らしい。
 この部屋には電子ホログラフィみたいなやつで漫画を描く手順を説明してくれるコーナーもあり、ドラえもんのび太が出てきていろいろなことを教えてくれるので漫画のことを全く知らない私には実に興味深かった…のだが、最後はのび太がインクをひっくり返してマンガ原稿が台無しにというオチに。全体的にこの博物館は子ども向けにしてはちょっとこの手のひねったジョークが多かった気がする。

 この他、面白かったのは藤子・F・不二雄の蔵書の公開。書斎を再現した部屋が展示されているのだが、どうやらホンモノらしい蔵書も一緒に展示されており、各種ハリウッド映画のレーザーディスクハインラインなどのSF小説、他の漫画家の作品などのタイトルを確認することができた。このへんの蔵書はたぶん漫画研究者が全部精査すべきだろうな…どういうものをもとに作品を描いていたのかわかればかなり面白い論文になる気がする。

 もちろんこういう大人が喜びそうな展示ばかりではなく、子どもが遊ぶところもある。屋上の庭にはドラえもんの像からどこでもドアまでいろいろなものが。

 またまた、きれいなジャイアンが出てくる泉もある。一応動画をとってみた。

 この他、中のシアターで藤子・F・不二雄作品オールスター出演の短編も上映。シアターの客層を見ると結構大人だけで来てる人も多かった。

 こんな感じで藤子・F・不二雄ミュージアムは大人にも子どもにも楽しいし、漫画のことがわからなくても興味が持てる博物館になっている。今は大混雑でちょっと予約できないと思うが、少しすいてきたら皆様もどうぞ。