パサデナの和テイストなアーツ&クラフツ建築、ギャンブル邸

 パサデナ二日目はいろいろあってお昼で調査を終了し(全然成果がなくてがっかり)、憂さ晴らしに昼から観光。

 まずはヘンリーとチャールズのグリーン兄弟が20世紀初頭に作ったアーツ&クラフツ建築の傑作、ギャンブル邸へ。

 カリフォルニアで流行したバンガローの一種らしい。

 この屋敷は思ったより断然すごかった。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクの家の撮影に使われたというので軽い気持ちで行ったのだが、コンセプトはスイスの山荘+日本家屋(!)だそうで、全体的にものすごく和テイストでかつモダンである。ガイドさんによるとグリーン兄弟は日本家屋に習って家の内側に外側を、外側に内側を持ち込むような家を造りたかったそうで、言われただけだとよくわからないのだが実際に見てみると縁側のような発想のスリーピングポーチ(バルコニーみたいなもんだがちょっと広くて昼寝にピッタリ)があったり、二階を張り出すようにして一階部分に壁のないあずまやのようなお休みスペースを作ったり、見てみるとグリーン兄弟がいったい何をしたかったのかわかる。室内のほうも木をふんだんに使い、らんまにマツやらなんやらの模様が彫刻されているなど、畳をしけばそのまんま立派な和洋折衷家屋になりそうだ。屋内は撮影禁止なのだが、家具のひとつひとつまでグリーン兄弟が関わって決めていたそうで、全体にとても統一感がある。あと風通しや暖房なんかもカリフォルニアの風土にあうように工夫しているらしい。

 この通りにはこういう感じのお洒落なバンガローがたくさんあるのだが、ギャンブル邸の隣にもなんかちょっとオシャレな感じの教会(ユニテリアン派?)があり、同性婚を支持する看板をかかげていた。