ロンドンオリンピック2012サバイバルヒント集(2)観光編

 さて、昨日の続きということで観光編。


○オリンピックはどこであるの?
 メジャーな会場のある場所だけですがまとめてみました。
・東ロンドン
 かなりの競技が東ロンドンの
オリンピックパークで行われるみたいで、ここはとにかく広いらしいので一番いい行き方はまだちょっとわからないし種目によって違うのだろうと思いますが、とりあえずは東ロンドンのストラットフォード駅(ゾーン3)まで行ってそこから歩くことになるんだろうと思います。街中からはかなり遠いです。
 ちなみにストラットフォードには地下鉄とナショナルレイルが通っててナショナルレイルのほうはストラットフォードインターナショナルというんですが、名前に反してユーロスターは止まらないので注意。ちなみにこのあたりは昔ビートルズの「ペニー・レイン」のビデオが撮影されたりしたとこですが面影は全然ありません。

 同じく東のほうにあるエクセルでもいろいろな競技が行われるそうで、私はいっぺんも行ったことがないのですがどうもDLR(ドックランズ・ライト・レイルウェイ)を使って行かないと行けないみたいで結構めんどくさそうなところにあります。街中からは結構時間がかかるでしょう。


・南ロンドン
 馬術競技とかがある南東ロンドンのグリニッジパークは観光地として有名なグリニッジ天文台の近くで、地図上では通そうですがロンドンブリッジ駅からナショナルレイル南向きの電車に10分くらい乗ればもうグリニッジ駅なんですぐつきます。場所によってはメイズヒル駅やブラックヒース駅で降りてもいいんだろうと思うのですが、グリニッジ駅の側には天文台のグリニッジ子午線や海洋博物館、クイーンズハウス、クリストファー・レンが設計した元海軍学校ホールなど無料で回れるステキな見所がたくさんあるので、グリニッジ駅で降りて散策するのをおすすめします。船でも行けますがかなり時間がかかります。

 あとジュビリーラインのノースグリニッジでも競技が行われますが、グリニッジと紛らわしいので超注意。どっちの会場で競技があるのか確認して行きましょう。ノースグリニッジにはO2アリーナがあります。


 南西ロンドンのハンプトンコート宮殿でも競技がありますが、ここはとにかく宮殿がすてきなので見る価値あり。ナショナルレイルのハンプトンコート駅すぐです。ただしここも街中からはかなり遠いです。

 テニスがあるウィンブルドンですが、ウィンブルドンのテニスコートの最寄り駅はナショナルレイル&地下鉄ディストリクトラインのウィンブルドン駅ではなく同じく地下鉄ディストリクトラインのサウスフィールズ(Southfields)駅です!ウィンブルドン選手権の時には最寄り駅を間違える人が大変多く、ディストリクトラインのでっかい駅には必ず「ウィンブルドンテニスにお越しのお客様はサウスフィールズでお降り下さい」という張り紙がしてあるくらいなので、間違わないようすんごく気をつけて下さい。


・西ロンドン 
 アールズコートでもバレーボールなんかがあるみたいですが、ピカデリーラインとディストリクトラインが交差してるとこにあり、ゾーン1とゾーン2の境のところで街中からも近くわかりやすい駅なんで心配ないでしょう。

 ウェンブリースタジアムとウェンブリーアリーナでもかなりの数の競技が行われるそうで、ここは行ったことないんですがゾーン4なんでけっこう郊外です。ナショナルレイルのウェンブリースタジアム駅、メトロポリタンラインとジュビリーラインのウェンブリーパーク駅、あと地下鉄ベーカールーライン、ナショナルレイル、オーバーグラウンドのウェンブリーセントラル駅が最寄りです。


・この他、一部の競技がセントラルロンドンで行われますが、トラファルガー広場やバッキンガム宮殿から歩いて行けるような距離のとこばっかりでなので心配しなくていいと思います。バッキンガム宮殿の衛兵交替は雨で見られないことが多いので、あまり期待しないで下さい!


○一般的な観光
 ロンドンは住んでみるといいところもいっぱいある街ですが、街じたいの歴史的な風情は中世の街並みが残っているようなヨーロッパの都市や、きれいなジョージアンハウスがかなり市内に残っているエディンバラ、ダブリンなんかにはたぶん負けます。とりあえず1666年のロンドン大火でセントラルロンドンのかわいいチューダーハウスがほとんど焼けちゃったこと(田舎に行くと保存されてたりするのですが)、近代に栄えすぎてニューヨークや東京とあんまり変わらない「メガ世界都市」みたいになってしまったことが敗因かと思います。

 しかしながら美しいヨーロッパの都市に勝てるポイントがひとつだけあります。それはほとんどの美術館・博物館がタダだということです。パルテノン神殿の彫刻やロゼッタストーン、水晶ドクロが置いてある大英博物館も、フェルメールの「ヴァージナルの前に立つ女」やレオナルドの「岩窟の聖母」を持っているトラファルガー広場のナショナルギャラリーも、ターナーの水の絵やミレイの「オフィーリア」をはじめとするラファエロ前派のセクシー画像が飽きるほど見られるピムリコのテイトギャラリーも、サウスバンクに煙突突っ立ててるテイトモダンも全部無料です。
 この無料美術館の中で私がとくにオススメなのはボンドストリートのウォレスコレクション美術館で、ここはコレクターの町屋敷を改装して一階は武器甲冑(?!)、二階はロココ絵画を飾るというもの。教科書に出てくるポンパドゥール夫人の絵や、フラゴナールの「ぶらんこ」などを所蔵しています。ロココの享楽的な絵画をたっぷり楽しんだあとは中庭にある雰囲気が良くかつ気軽に入れるティールームで英国式のクリームティ(スコーン、クロテッドクリーム、ジャム、お茶)が食べられます。

 また、無料の観光地といえばマーケット。ノッティング・ヒルのポートベローマーケット(骨董)、セントラルロンドンの東側で週末にあるスピタルフィールズ・ブリックレーン・ペティコートレーンの何でも売ってるマーケット、ロンドンブリッジに美味しい食物が揃うバラマーケットなどが注目です。

 あと、夏のロンドンといえばバッキンガム宮殿の一般公開です。バッキンガム宮殿は7月〜9月の3ヶ月くらいだけしか一般公開せず、休日から予約がすぐ埋まっていくので必ずネット予約が必要です。今年の一般公開は6/30-10/7で、オリンピックとパラリンピックの間の警備上の問題のためか7月は日によって公開したりしなかったりするので、予定をたてて必ず予約しましょう。
 東宮御所であるクラレンスハウスもだいたい同じ頃に一般公開するのですが、今年はオリンピックのため公開されない予定です。残念ですなぁ…

 この他ロンドンには手術室博物館とかサー・ジョン・ソーン博物館とかちっちゃいヘンな博物館がいっぱいあるのですが、そういうところを回りたい人にオススメなのはこちらのガイドブック。ロンドンの変わった博物館や公園などを集めた本です。

 

○郊外観光
 ロンドンから二時間くらいのところまでなら鉄道を使えばなんとか自力で日帰りできます。ただしコッツウォルズとかは鉄道の便が大変悪いため、バスツアーで行くほうがいいかも。マイバスとかみゅうとか、日本語ガイドのあるツアーもたくさんあります。

 さて、本当はこの後「観劇」について書くつもりだったんですがちょっとこれだけで結構な分量になってしまったので、観劇については別にエントリたてます。