ホランドパークにある知る人ぞ知る美術館、レイトンハウス美術館で「ヴィクトリアン・ヴィジョンズ」展を見てきた。
ここはラファエル前派の関係者で有名な19世紀の画家であるフレデリック・レイトンの家だった。
…特設展示自体は一部屋で、大作がゆっくり見られるのはいいけどかなり小規模だったのだが、とにかく家屋自体の退廃的な美しさがすごい。撮影禁止だったのだが、あまりのキレイさにちょっと公式サイトから一枚だけ写真を。
真ん中には簡易噴水みたいなのが切り出してあって、家にいながら水遊びができるという豪奢さ。一階はこういう贅沢なインテリア中心、二階にはラファエル前派の絵が展示してあって、小さい家だが大満足。雰囲気はパリのモロー美術館に似ているが、ちょっとインテリアの退廃度が違う。
このあたりはアーティストの住居として人気があり、たくさんのブループラークがある。
風刺漫画家のフィル・メイの家。
彫刻家のウィリアム・「ヘイモ」・ソーニークロフトの家。
ここには画家のマーカス・ストーンと『赤い靴』で有名な映画監督マイケル・パウエルが違う時期に住んでいた。
そしてこのあたりで一番有名な邸宅がこちら。タワーハウス。
19世紀の有名な建築家ウィリアム・バージェスの自邸で、国の史跡に指定されている。このへんきっての美しい民家として人気があり、以前はハリー・ポッターのダンブルドア先生役で有名なリチャード・ハリスが住んでいたのだが、今はレッド・ツェッペリンのジミー・ペイジが住んでいる(デヴィッド・ボウイとこの家をめぐって競売で争ったとか)。ペイジの友人だったケネス・アンガーが『ルシファー・ライジング』を作った時の作業の一部がこの家で行われたらしいので映画オタクやオカルトファンにも知られているため、巡礼者が絶えないとか。個人邸なので公開されてないのだが、ウィンザー宮殿みたいにペイジが住んでない時は公開してほしいな…内装も素晴らしいらしい。