テートモダン、'A Bigger Splash: Painting after Performance'「もっと大きな水しぶき――パフォーマンスのあとの絵画」

 テートモダンで'A Bigger Splash: Painting after Performance'「もっと大きな水しぶき――パフォーマンスのあとの絵画」展を見てきた。現代芸術におけるパフォーミングアーツと絵画の関わりを見せる展覧会で、舞台芸術関係者にとっても絵画研究者にとっても非常に重要なテーマを追求している。

 タイトルにもあるようにまず展示はデイヴィッド・ホックニーの有名な絵画「もっと大きな水しぶき」と、ホックニ自身の舞台芸術・映像芸術との関わりから始まり、それから自分が描くところを映像で記録したりしたジャクソン・ポロックも並べて紹介されている。とりあえずこの2人は絵を見るだけでなんかこいつら頭おかしいな!っていう雰囲気がひしひしとあるのだが(褒めてるつもり)、それ以降になると私が苦手なビデオアートが多くなったりしてちょっと海のものとも山のものともつかないものが多かった(いいなと思ったのもあるけど)。

 いやしかしビデオアートって、実際にライヴの舞台を研究しているうちにはかなり見るのがキツいものが多いのだが、あれってうちだけ、それとも舞台研究者はやっぱりみんなキツいの?なんていうか、ライヴの舞台だとパフォーマーの力量でなんとか押し切れたり、あるいは客からの牽制で軽減されたりする自己意識というか気取りというかがビデオだとそのまんま垂れ流しみたいに表出されてものすごく対話を拒否されてる感じがするんだけど、そう思うのってうちだけなんですかねぇ…とにかくビデオアートは苦手である。パフォーミングアーツを取り入れたインスタレーションとかは結構面白いものもあったんだけれども。