上野千鶴子『近代家族の成立と終焉』

 上野千鶴子『近代家族の成立と終焉』(岩波書店、1994)を読んだ。

 10年以上前の本なので情報が古くなっているところもあり、とくにたぶんヨーロッパ中世の家族や女性史研究とかはこのあとにけっこう発展したと思うのし、あと経済状況が変わって格差の研究も進んだと思うのでそのあたりはちょっともっと新しい本でアップデートしたほうがいいかもしれないが、家族研究の基本書としてはまだ使える本だと思う。上野本って、セクシュアリティとか文芸よりのやつよりこういうごりごり制度を研究したやつのほうが断然面白いように思うのだが…そのへんに関する総合的なレビュー論文とかってないのかな?