日本橋高島屋で「美の競演 京都画壇と神坂雪佳 〜100年の時を超えて〜」を見てきた。
展示品は良かったのだが、キュレーションが結構問題あると思う。まず、私は京都画壇も神坂雪佳も全然わからない初心者なのだが、この二つを並べることでどういう意外性があるのか、展示を見ているだけでは全然わからなかった。どうも何かこの企画は新しいことをやろうとしているらしい、というのは最初でほのめかされているのだが、パネル解説とかがかなり貧弱だし展示の順番とかもそのへんとくに気を遣ってなさそうで、「皆神坂雪佳とか知ってるの当たり前でしょ」みたいでものすごく一見さんお断わりな感じである。最後に解説ビデオが上映されていてそれを見ると多少はどうしてこの組み合わせが意外なのかわかるのだが、あの情報をパネルに盛り込むべきだと思う。それに解説ビデオのほうも、神坂雪佳の業績を説明するときに「琳派は日本人のDNAに刻み込まれてる」的な話をしていてなんじゃそれと思うところが結構あった(いや途中でアールヌーヴォーと琳派のデザイン的共通点の話してたじゃん)。百貨店美術館でここまで初心者にやさしくない展示もすごいなと思う。
