この間のトマト本に続いて池上俊一『パスタでたどるイタリア史』(岩波ジュニア新書、2011)を読んだ。
パスタでたどるイタリア史 (岩波ジュニア新書)
posted with amazlet at 13.07.28
「パスタとイタリア史−政治・経済・社会・文化・宗教などを合わせた総合的な歴史−をがっぷり四つに組み合わせた本」(p. 221)を作ろうとしたというだけあって、小麦の歴史から中世〜ルネサンスの料理の歴史、現代におけるイタリア人のアメリカへの移民までかなり手広くカバーした本で、ジュニア新書にしては難しいほうなんじゃないかと思う。パスタの種類紹介だけでもけっこうお腹いっぱいになるくらいの分量があるし(いやお腹いっぱいにはならなくてかえって腹が減るわけだが)、むしろ自分で料理を作ったりする大人が読んでも楽しい本だろうと思う。ちなみに未来派はパスタ廃止を訴えたらしいが、実にファシストのやりそうなことである!