横浜美術館「プーシキン美術館」展

 先週、横浜美術館プーシキン美術館展に行ってきた。古典主義からポスト印象派までバランスよく粒のそろった絵を出している展覧会で、とくにメインのひとつであるルノワールの「ジャンヌ・サマリーの肖像」は女優の肖像画ということで単にキレイな絵というだけじゃなく演劇やってる者としてはとても興味深かった。とくに注目すべきなのは舞台衣装じゃなく私服でくつろいだ雰囲気の絵だということで、このあたりはパリにおける女優のセレブ的地位(舞台の中だけじゃなく、外の私生活も注目される)と関係あるのかなぁとか思ったりした。ジャンヌ・サマリーは当時のルノワールお気に入りのモデルだったらしい。

展示だけではなく解説DVDも充実しており、いったいどうしてフランス絵画がこんなにロシアにあるのか、お宝を故郷に持ち帰ったロシアのコレクター何人かに焦点をあてて説明するという作りで、わかりやすくとても面白かった。