日本橋三越で「深雪アートフラワー展〜伝統、継承、そして飛翔」を見てきた。造花アレンジメントの展覧会で、とにかく込んでいるがものすごい内輪感。深雪アートフラワーだけじゃなくて日本刺繍の草乃しずかとかも出品しているので、いかにも手芸をやってます的な雰囲気のおばちゃまがたくさん来ていて会場にみなぎる女子力がとんでもない。若い女の女子力うんぬんとかこれに比べればぬるすぎると思った。
内容は源氏物語をテーマにした連作インスタレーションとかで、造花はだいたいは結構リアルなのにたまにふっと全然リアルじゃないモチーフが入ったりするあたりがなんともいえない女子の妄想世界を感じさせる…のだが、全体としてはそこまで突き抜けた感じのものはなくおうちに飾れるインテリアっていう感じで、こういういかにも手芸手芸したものよりはやっぱりこの間の假屋崎省吾展とかのほうがキャンピーな感じでよかったかなぁという印象。
しかし、見ている間ずっと頭にレディオヘッドのFake Plastic Treesが流れて止まらなくなってしまった。なんていうかレディオヘッドのFake Plastic Treesって、こういう状況で思い出すとすごいつまらない歌に聞こえる。だってここで布とかワイヤーとかプラスチックとかでFakeの花を作ってるおばちゃまたちはそこらへんの意識の高いトム・ヨークが束になってかかってきてもかなわないくらい生命力にあふれてるわけじゃんか。トム・ヨークがFake Plastic Treesをはかなんでる間にこのおばちゃまたちは自分の手でワイヤーをぶった切ったり布につぼみをつけたりFakeの花を作って生き生きしてると思ったらなんかもういろいろばかばかしくなってきたわ。
