ウィキペディアで「キウェテル・イジョフォー」項目の改名を提案しています

 昨日より、ウィキペディアで日本語項目の「キウェテル・イジョフォー」を「チウェテル・エジオフォー」あるいは「チュイテル・エジオフォー」に改名する提案を出しています。

 記事:キウェテル・イジョフォー
  →詳しい改名議論の経緯はノート:キウェテル・イジョフォーをご覧下さい。


 Chiwetel Ejioforはナイジェリア系英国人で、『それでも夜は明ける』に主演して一気に知名度があがったかと思うのですが、日本語では無名時代におそらく綴りから推測して音を確認せず「キウェテル」と表記したものがかなり流通しています。ただ、英語圏ではこのところのアカデミー賞の報道でずいぶんメディアへの露出が増え、名前の発音が難しいセレブとしてよくニュースにとりあげられており(これとか)、CHOO-wet-el EJJ-i-oh-for(チウェテル/チュイテル・エジオフォー)のように読むのが正しいということが言われています。日本でも本人が「キウェテル」ではないと言っているということが集英社のハピプラ海外ドラマナビで報道されています。相変わらず映画の各公式サイトでは記述を直していないようですが、既に『スクリーン』等では記述が「チュイテル」になっているようなので、ウィキペディアでも「チウェテル」か「チュイテル」への改名を提案していますが(この「日本の公式サイト類の発音があまりにも本人の名前とかけ離れていて、役者本人に失礼」というは@mizukawaseiwaさんを中心にかなり前から映画ファンの間では話題になっていました)、本人や海外メディアが名前を発音した音声ファイル(一次資料)や読み方の転記がついている英語圏のニュースの二次資料があるにもかかわらず、「日本語で書いたソースはキウェテルのほうが多い」ということで反対があります。

 学術研究とか専門的な翻訳なら、名前は「本人に聞く」で一発OKなのですが、ウィキペディアでは一次資料がソースとして認められないため、現存の人物が「自分の名前をこう発音して下さい」と言っている動画を提示しても、映画配給会社のおそらくあまり一次資料には基づいていないであろう報道が優先されるところがあるようです(まあこれはルールなんで、こう思う人がいるのも当然ではある)。うむむむむ…

 映画の宣伝・広報があまりファンのニーズや役者・作品へのこだわり、あるいは情報の信憑性なんかを尊重してないっていうことは『ワールド・ウォー・Z』とか『ロード・オブ・ザ・リング』及び『ホビット』シリーズなんかでも言われていることですが、こういうのも小さいことではあるけれども配給会社があんまりファンのスターへの敬意をそんなに重視してないっていうことのひとつのあらわれなのかもしれませんね。海外人名は難しいので最初は読み間違って当たり前だと思うのですが、現存人物の場合、気付いたらできるだけ早くご本人に失礼にならない読み方に改めたほうがいいと思います。