歌唱自体に訛りがあるUKロックシンガーの楽曲を調べてみた

 最近ちょっと気になっていたのだが、ブリティッシュ・ロックのミュージシャンは、話す時は英国英語を話しても歌を歌う時にアメリカンアクセントを真似る傾向がある。これはロックがアメリカに住んでいるアフリカ系の人々のものだから、ということで、ビートルズの時代からそうらしい。さらに、もともと歌は節がついているので話し言葉に比べてどこの訛りなのか判別しにくいというところがあり(オペラなどでこれが顕著みたいだが、他のジャンルでもあるだろう)、楽曲がどこの訛りで歌われているかはネイティヴスピーカーでないとかなり判別が難しいと思う。私はあらゆる英語の技術の中でも訛りの判別が飛び抜けて最も苦手なので(私の英語はロシア訛りがあるそうだが、私は一切ロシア語が話せない!!)、後学のために「歌唱じたいにUK訛りがある」楽曲を集めてみた。


ビートルズ、'Polythene Pam'(スカウス'Scouse'ことリヴァプール方言)

 ビートルズ話し言葉はともかく楽曲ではかなりアメリカ的な英語を使用していると言われているが、自分たちの過去とか故郷について歌う場合のみ、スカウスを使っていたそうだ。



ケイト・ブッシュ嵐が丘

 ケイト・ブッシュは英国英語で歌うシンガーの代表と言われている。ただブッシュ自身がすげー個性的なので訛りとかいうレベルではない気がする。



・ハーマンズ・ハーミッツ、'I'm Henery the Eighth, I Am'(コックニー'Cockney'ことロンドン訛り)

 ???みたいな歌だが、H音が脱落しているのに着目、じゃなかった着耳。



・ブラー、'Parklife'(コックニー+ロンドン河口域英語)

 話し言葉のセクションが強烈なロンドン英語なんでちょっと「歌唱」じゃないぶんズルいが、まあこれは入るだろう。エクセプトウェンズダイ。



※ちなみにスティーヴ・ハーリー&コックニー・レベルはバンド名にコックニーが入っているが、やったらに言葉を強調する超独特な歌い方なので歌ってる時の訛りはよくわからないそうだ。私もよくわからない。



・オアシス、'Shakermaker'(Mancunianことマンチェスター方言)

 ブラーのライヴァル、オアシスの英語もわりあい地方的らしい。「なんかだらしねえ英語だな」と思ったが、これは私の偏見、じゃなかった偏聴だろう。



カイザー・チーフス、'I Predict a Riot'(ヨークシャ、リーズあたりの方言)

 注耳すべきは訛りよりもおそらく語彙で、UKの容認発音ではすっかり廃れたエリザベス朝の二人称単数代名詞thou-thee系統がまだ残っている('It's not very pretty I tell thee')。シェイクスピアの時代の英語で歌うバンドだぜ!!



アークティック・モンキーズ、'Brainstorm'(ヨークシャ、シェフィールドあたりの方言)

 アレックス・ターナーはシェフィールド訛りのヴォーカルで有名である(楽曲によるが)。



・カタトニア(ウェールズ訛り)

 ヴォーカルのケリス・マシューズはわざとらしいくらいにウェールズ訛りらしい。



・ケイト・ル・ボン、'Me Oh My'(ウェールズ訛り)

 こちらの記事を参照。 



・プロクレイマーズ(スコットランドエディンバラあたりの方言)

 正直他のアクセントは私はうまく判別ができないのだが、プロクレイマーズはもう一聴しただけでスコットランドの英語とわかるレベルである。