ベルリン(2)ブリュッケ美術館と連合軍博物館

 さて、ダーレム美術館を出て、近くにあるブリュッケ美術館へ。


 ブリュッケといえば表現主義の一派で陰鬱な作風が多いというイメージがあるのだが、行った時は第一次世界大戦の絵の特集をしており、負傷者とかさらに暗い絵が多くてかなりヘヴィだった。あと戦争に行った画家の書簡とか文書がけっこう多かったのだが、英語の解説が少なかったので(まああるわけないのだが)あまりよくわからなかったということもある。

 ブリュッケで暗くなった後は、その近くにある連合軍博物館へ。



 ここはアメリカ軍の映画館アウトポスト(やばい名前の映画館だな)を改装したもので、西ベルリンにおけるアメリカ・英国・フランス連合軍の活動を紹介する博物館である。ふらりと入ったのだが、大変おもしろかった。


 ベルリンのクマを連合軍っぽいカラーリングにしたもの。

 中に入ると文書やら画像資料やら、いろいろなものが。戦後すぐはとにかく西ベルリンからナチスの影響を払拭して「文明化」を!ということで、いろいろな文化イベントとかがあったらしい。













 飛行機とか、チェックポイントチャーリーの模型も。



 閉鎖されたテンペルホーフ空港の遺物を展示する特集をやってた。




 なぜか中村玉緒。西ベルリンには各国のスターが来日することがあるのでそのためにテンペルホーフ空港が使用されていたのだが、日本のスターとして中村玉緒来独時の写真が使用されていた。他に紹介されていたスターはジーナ・ロロブリジーダとか。



 なかなか気の利いた諷刺画。




 これはなんだかよくわからなかったのだが、スパイトンネルみたいなものの遺構のようだ。






 基本的にこの博物館は西ベルリンにおける各国軍の活動を顕彰するものなのだが、東独圏の博物館やナチス関係のものに比べると政治的にかなりの余裕があるというか、勝者の落ち着きみたいなものが垣間見えてそのあたりが興味深かった。