後半、突如ワークショップに〜『三人でシェイクスピア』

 池袋シアターグリーンで、劇団鳥獣戯画の『三人でシェイクスピア』を見てきた。12年で199回もやっているロングランだそうだ。

 タイトルどおり、シェイクスピアの全作品(ここでは37作品)をたった3人、90分強でダイジェストでやるというものである。原作はアメリカの戯曲だそうだが、能楽っぽい一場が取り入れられていたり、おそらくちょっと日本にあわせてローカライズしてある…のかもしれない(想像だけど)。最初は『ロミオとジュリエット』だけで20分近くかかったり、喜劇が全部すっとばされたりしてどうなることかと思ったが(喜劇は全部ワンパターンで面白くない!という内容のまとめでこれには大いに異議がある)、後半は役者が逃亡し、お客を巻き込んだワークショップ形式になって大変な盛り上がりを見せる。フロイトじみた演技練習を含んだワークショップとかはちょっとアメリカ的な戯曲の古さを感じたが、とにかく役者三人がパワフルで非常に笑えて面白かった。多数のパロディが含まれているが、おそらくほとんどシェイクスピアを見たことがない人にもわかりやすい作品だと思うので、非常にオススメする。12年もロングランしているということなので、是非是非引き続きやってほしいものだ。UKでもやってたのだが私は在英中に行けなかったので(UKでもロングランなので、いつでも行けると思うと結局行けないんだよね)、今度ロンドンに行った時やってたら行きたい。

 ちなみに、このお芝居では『ジョン王』が最もマイナーなシェイクスピアの芝居としてあげられていたのだが、私もこの戯曲はM1くらいの時に読んで以来たぶん一度もページを開いてないんじゃないか疑惑があるので、また読み直さねば…