へんな日本語が出てくる洋楽ミュージックビデオを集めてみた

 ちょっと前にツイッター#スペクターロゴ選手権というのがはやった時に、へんな字体の日本語がたくさん出てきたのだが、その時からやろうと思っていた企画「へんな日本語が出てくるミュージックビデオを集めてみた」をやろうと思う。必ずしも全部が意味不明というわけではないのだが、「なぜそこで日本語が」というようなツッコミを入れたくなるものが多い。

1. Kanye West, 'Stronger' (2007)

 まあヘンな日本語というとまずこれだろう。カニエ・ウェストのヒット作で、曲はかっこいいし、ビデオは『Akira』のオマージュらしいのだが、出てくる変なフォントの日本語文字を見るたびにstrengthが抜けていく感ある。とくに「ギヤー」でフイタ。



2. Sigue Sigue Sputnik - 'Love Missile F1-11'(1986)

 突然「完全誕生」という字幕に日本語のアナウンスからはじまる。まあ、ジグジグスパトニックに常識とかそういうものを求めるのが間違っているから。



3.My Chemical Romance - Planetary (GO!)(2011)

 MCRのかっこいい曲で、ビデオはうっとりするほどロックスターなジェラルドを中心にバンド演奏を撮影したものなのだが、最初にいきなり漢字が出てきて「ん、中国語のビデオか?」と思ったら突然「ジェラルド」などとカタカナが出てきて、次は英語の字幕が…「拾」という漢字が大きく映し出されるところは「誰かスベったのかよ!」とツッコミたくなる。



4.Blue Oyster Cult, 'Godzilla'(1977)

 ブルー・オイスター・カルトの有名曲で、ライヴビデオである。途中で「臨時ニュースを申し上げます!臨時ニュースを申し上げます! ゴジラが銀座の方に向っています! 大至急、避難してください」というアナウンスが必ず入る。これは今までのに比べるとだいぶ理解しやすい日本語で、シンプルなぶんクオリティが良好である。



5.Gwen Stefani, 'What You Waiting for?' & 'Harajuku Girls'(2004)


 グウェン・ステファニーの『Love Angel Music Baby』はバックダンサーの原宿ガールズを全面的にフィーチャーしており、「スーパーかわいい」などの日本語を聞くことができるのだが、ただこれは東アジア系の女性に関するアメリカ人のステレオタイプを強化するということで、アメリカの東アジア系女性リスナーからかなり批判も受けた。


6.Avril Lavigne, 'Hello Kitty'(2014)

 「みんな最高」などの日本語をアヴリルが言っているのを聞くことができる。上のグウェン・ステファニー同様これもアメリカでかなり人種差別的だと批判されたのだが、それ以前にこれ、ちょっとクオリティに問題がありすぎるよね?これが出た時、「アホすぎる」「ウザい」という感想が大変多かったのを覚えている。

 とりあえず、アメリカのミュージックビデオやライヴで日系のダンサーを使ったりするのはかなり難しい。日本女性に関するアメリカ人のステレオタイプを強化する可能性があるというのはもちろん、上の「ハロー・キティ」みたいに「観光ではしゃいでるんですか?」みたいにいったい何が何だかよくわからなくなったりすることも多いと思う。

 なお、日本のダンサーが出てきてナチュラルな日本語もきこえて、かつこういう問題をできるかぎり回避して(マスゲームについては議論の余地があるとは思うが)ちゃんとしたコンセプトで作ったビデオがこちら。パフュームがちょっとだけ出ていて、千葉県でドローンを用いて撮影されたそうな。バズビー・バークレイふうの華麗な振付が特徴である。
7.OK Go, 'I Won't Let You Down'