コーンウォール(4)ペンリー公園での野外上演『80日間世界一周』

 ペンザンスで泊まったYMCAに近いペンリー公園でボックストリー・プロダクションズによる『80日間世界一周』(Around the World in 80 Days)の野外上演があるということで行ってきた。子ども向けのお芝居だが、けっこう面白かった。

 話は基本的にジュール・ヴェルヌの『80日間世界一周』に沿っており、80日間で世界一周をするという賭けをした英国紳士フィリアス・フォッグがフランス人の従僕パスパルトゥーを連れて冒険の旅に出かけ、途中でインドの姫様アウダを強制サティから救ったりするが、一方でフォッグをイングランド銀行に強盗に入った犯人と勘違いしているスコットランド・ヤードのフィックスに追いかけてきてあの手この手でフォッグを逮捕しようとして…というものである。ミュージカル風な味付けがあり、また最後に日付変更線のことがわかるくだりとかはちょっと原作とは違っている。子ども向けなので、阿片窟のくだりとかはフィックスがパスパルトゥーに強いジンを飲ませて泥酔させるというものに変更していある。少人数のプロダクションなので一人の役者がいろんな役をやるし、またパスパルトゥー役は女優が男装して演じている。

 野外上演ということでたいしたセットも使えないのだが、いろんな小道具を用いて工夫をしているところが面白かった。とくにインドで象に乗るところは、パイプみたいなものとかいくつかの道具を組み合わせてそれを役者が持つことで象を表現しており、なかなか良かったと思う。インドの姫様救出やらネイティヴアメリカンの襲撃やらはちょっと話が古いと思うところもあるのだが、それでも十分楽しめた。寒かったのと蚊に刺されたのがたまにキズだが…