つらい。〜こまばアゴラ『出口なし/芝居』

 こまばアゴラ劇場で双身機関『出口なし/芝居』を見てきた。『出口なし』はジャン=ポール・サルトル作、『芝居』はサミュエル・ベケット作の不条理劇で、この二作を同じセットで続けてやるというものである。演出は寂光根隅的父である。『出口なし』は一度見たことがあり、『芝居』は読んだことはあるが実際に見たことはなかった。

 『芝居』のセットというのはクセモノで、3つの壺に2人の女と1人の男が入っているというものである。動きが一切ない。このセットで『出口なし』をやるので、『出口なし』も動きが全くない芝居になり、これが大変つらかった。まあこういう演出もあっていいとは思うのだが、個人的にはあまり面白いとは思えなかった。『芝居』は予想していたとおり実につらい芝居だった…もう見たくない。