ジョーンの業績をうまくまとめたドキュメンタリー~『ジョーン・ジェット/バッド・レピュテーション』

 『ジョーン・ジェット/バッド・レピュテーション』を見てきた。

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 ジョーン・ジェットの業績をたいへんうまくまとめたドキュメンタリーである。ジョーンはけっこうのびのびした環境で育ったが、音楽業界に入ってから性差別の壁にブチあたり、ランナウェイズの後は女性バンドを作るとランナウェイズと比較されるから女性と組めなくなったとか、契約してくれる会社がないので親友のケニー・ラグーナとブラックハートレコーズを自分たちで作ったとか、ライオットガールの先達としてサポート活動をしていたとか、いろいろパイオニアとしての業績がコンパクトに紹介されている。インタビューと演奏の映像のバランスも良く、ジョーンのかっこいいところも堪能できる。

 ひとつ不満だったのは、字幕に若干イマイチなところがあったことだ。全くの想像だが、先にスクリプトだけ届いて映像なしで翻訳したのか、それとも最後のチェックが甘かったのかな…と思うところがあった。ローラ・ジェーン・グレイスが数回インタビューで出てくるのだが、最初に出てきたあたりで代名詞が一回「僕」になっている。その後にトランスジェンダー女性としてカムアウトした時にジョーンがサポートしてくれたとかいう話になっており、たぶんミスではと思う。あと、これはまあしょうがないのかもしれないが、グリーンデイのビリー・ジョー・アームストロングの話とかも字幕がずいぶん情報量が少ないな…と思うところがあった。