衣装や美術が凝っている~フィンランド国立バレエ『夏の夜の夢』(配信)

 フィンランド国立バレエ『夏の夜の夢』を配信で見た。2017年の上演を撮影したものである。音楽はメンデルスゾーンだが、『夏の夜の夢』の劇音楽以外にもメンデルスゾーンの曲を使っている。

 人間たちは古代地中海風の衣装をまとい、アテネの街も壺絵みたいな背景を使うなど、かなり古代ギリシャ風の美術プランである。一方、妖精の森は暗くて幻想的な照明で、キノコやクラゲみたいな衣装の妖精たちが動き回る空間で、メリハリをつけてある。わかりやすく楽しいプロダクションだが、ただ森の中の場面はけっこう暗くて引きの撮影だと見づらいなと思った。