2022年映画ベスト10

 昨日、アトロクで発表した映画ベスト10です(伊賀大介さんのベストとあわせてこちらこちらで聴くことができます)。今年は133本の映画を見ました。そのうち27本は配信で、1本は日本未公開(ソフトで鑑賞)です。

 

1. 『メタモルフォーゼの縁側』…ポジティブなファン活動の楽しさに、世代の違う女性の交流を丁寧に織り込んだ作品。

2. 『私ときどきレッサーパンダ』…こちらもポジティブなファン活動についての作品。赤いレッサーパンダが何を象徴しているのか考えるのも面白い(たぶん月経じゃない)。

3. 『サポート・ザ・ガールズ』…かなり深刻な話なのに、コメディみたいな構造であんまりじめじめしていないのが面白い。

4. 『ミセス・ハリス、パリへ行く』…原作より良かった…というか、子どもの頃に読んで納得できなかったバッドエンドがやっと解決された気分になった。

5. 『ファイアー・アイランド』…『高慢と偏見』をとても上手に現代化したロマコメ。登場人物はほとんどセクシュアルマイノリティ・非白人で、アジア系が活躍するのも良い。

6. 『リベンジ・スワップ』…1990年代~2000年代初頭のティーン映画をうまく2020年代風にアップデートした、かなりダークな高校コメディ。プロットはヒッチコックの『見知らぬ乗客』をヒントにしている。

7. 『フレッシュ』…ホラーでこのタイトルだとなんとなく内容が想像できる人も多いと思うのだが、今年一番くらい怖かった。セバスチャン・スタンの怪演に女性たちが団結して立ち向かう。

8. 『NOPE/ノープ』…なぜアジア人はいつも宇宙イカにやられるのか、というところ以外は全部ものすごく面白かったし、ワクワクした。

9. 『秘密の森の、その向こう』…小さな話だが、母娘関係をちょっとしたファンタジー設定でとても丁寧に描いた作品。

10. The Quiet Girl…ダイアローグがほぼアイルランド語で、日本にまだ輸入されていない商品。1980年代に親戚に預けられた小さな女の子がはじめて大人からきちんとしたケアを受けられるようになる様子を描いた映画。