マイノリティ の検索結果:

いい芝居だが、キャスティングをもうちょっと…『やさしい猫』

…から、キャスティングにもある象徴的な「入管」(これがなかなか目に見えないわけだが)もとっぱらう努力が要ると思う。たしかにスリランカ系の役者を日本で探すのは困難だろうし(南アジア全体に広げればまあなんとかなるかもしれないが…)、また公表はしていないが移民や民族マイノリティがルーツの役者さんもいろいろ日本で活躍しておられるかとは思う。これからもっとこの種の芝居についてはキャスティングがもっと工夫されるようになるといいと思う。 やさしい猫 作者:中島京子 中央公論新社 Amazon

悲劇的な事件の中で当事者の主体性を描くには?~『シチリア・サマー』(ネタバレあり)

…とをきっかけに、性的マイノリティの権利団体であるARCIGAYが設立されたという実話をベースにしているということである。ただ、いわゆる「気の毒なゲイ」を描いた定型的な話にならないよう、殺人は最後に銃声で暗示されるだけだし、真相などについても一切描いていない。終盤までは差別を受けながらお互いを愛そうとしている若者を描いた非常にきちんとしたロマンスもので、それが突然断ち切られることで問題の根深さを浮き彫りにしようとしている。かなりクセのあるアプローチだが、徹頭徹尾、殺された当事者…

金満ハリウッドはクズ、リージョナルシアターを守ろう~松竹ブロードウェイ『ホリデイ・イン』

…て、素人っぽいところはあっても地域を支える活力の源としてのリージョナルシアターであるホリデイ・インに復帰する。さらにこのリージョナルシアターを支えているメイソン農場のアシスタントであるルイーズ(ミーガン・ローレンス)がどうもレズビアンらしいところもけっこう利いており(ジムのことははなから眼中になく、美女ダンサーたちの真ん中でバケツを靴代わりに履いて踊る楽しそうなことといったら…)、ホリデイ・インは地元の性的マイノリティが好きなことをして活躍できるリージョナルシアターでもある。

『大いなる自由』と一緒に見るとよいドキュメンタリー~『エルドラド ナチスが憎んだ自由』(配信)

…いまでのドイツの性的マイノリティの歴史を扱ったドキュメンタリーである。エルドラドというのはベルリンにあった有名なクラブの名前である。 www.netflix.com エルドラドは性的マイノリティが自分らしく楽しく過ごせるところだったらしいのだが、実際のところ、このドキュメンタリーで扱われている内容はだいぶ暗い話が多い。クラブでは仲間と出会って自由に過ごせるのだが、それでもトランスジェンダーの女性がクラブの外に出ると逮捕されたりしたそうだ。この頃は既に原始的とはいえ性別適合手術…

ファンタジーっぽくデフォルメされているが、扱っている話題は深刻~ミュージカル『マチルダ』

…意図はなくとも)性的マイノリティの子どもに対する親の無理解を連想させる描写とも言える。さらにそういう親はさっさと見切りをつけたほうがいいという一歩踏み込んだ指摘をこの作品はしている。家族に呪縛されて迷惑を被る子どもも多いことを考えると、ひょっとすると親子の絆をストレートに描いた児童文学よりもこういう作品のほうが子どもにとっては人生の助けになるんじゃないかと思える。 一方でハニー先生はとても教育熱心で良い先生なのだが、それでもマチルダを贔屓している。ただし他の子全員に対しても教…

エヴリン、イヴ、エヴリーウーマン~『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(ネタバレあり)

…プル』などと同じで「マイノリティが生きのびるには家族から逃れられない」っていうことなんだろうな…と思って見ていた(同じような中年女性願望映画でも、最後にもっとエヴリンがはじけていたら個人的に好きだっただろうと思う)。まあこの映画1本で単体の作品として見ればそういう終わり方が一番キレイに落ちるだろうし、面白い映画ではあるのだが、たぶんこういう中年を甘やかしつつ家族愛などを感動的に描く映画をたくさん見過ぎると感覚がおかしくなるので、『別れる決心』や『オマージュ』みたいな大人を甘や…

真空の中にいるまんまるの牛についての映画~『TAR/ター』(試写、ネタバレ注意)

…オタイプにアホっぽくマイノリティカードを切る学生、ほんとにいるかな…と思ってしまった(あれも全部仕込みだと考えればいいのだろうが、学生はターの質問に応えて変な回答をしているので仕込みではなかろう)。前に『ラストナイト・イン・ソーホー』を見た時もそう思ったのだが、なんか映画ってアートスクールで映画以外のことを学んでいる学生に対して解像度が低くなりがちでは…と思う。ちなみにこの授業場面でのバッハは性差別的な時代に生きた白人の作曲家だから嫌いです、という学生に対するリディアの対応は…

ポストモダンなメタ映画a.k.a.金かけたオタクの遊び、そして変ちくりんだがクィアではなく~『バビロン』(ネタバレあり)

…いうのはセクシュアルマイノリティのコミュニティで人気があり、「キャンプなところがいいよね」みたいな受容が広く行われているものだと思う。しかしながらシャゼルがこういう作品の要素に注目して増幅するやり方が通常と全然違う…というか「そこじゃない」感が強く、キャンプ要素がゼロになって、なんか変ちくりんなのだがクィアではない、妙なスタイルの世界が登場する。 たとえば『バビロン』には、マレーネ・ディートリッヒが『モロッコ』で男装して女性にキスする有名な場面の再現がある。ただしここでは場面…

WASPが出てこない『招かれざる客』~『ユー・ピープル ~僕らはこんなに違うけど~』(ネタバレあり)

…ムスリムという双方、マイノリティ家庭のカップルが直面するカルチャーギャップを描いた作品である。「白人と黒人」みたいなおおざっぱな分け方ではなく、白人の中でもマイノリティであるユダヤ系と、たまに反ユダヤ主義的発言をするリーダーが出てきて問題になりがちなアフリカ系ムスリムの家庭がメインなので、ホロコーストと奴隷制を比較できるかとか、「家族の顔合わせでそんなところにツッコんではまずいでしょう…」みたいな軋轢がどんどん発生して目も当てられないことになる。民族間の軋轢を扱った作品として…

ちょっといろいろ気になるところが…『エンパイア・オブ・ライト』(試写、ネタバレ注意)

…別などが横行していてマイノリティは慎重に振る舞わざるを得ない時代に、若くて爽やかで感じのいい黒人男性が20歳年上の白人女性ボスにこんなにぐいぐい行くかな…と思ってしまった。なんだかヒラリーくらいの年の中年女性の願望そのまんまみたいな感じで、ちょっとご都合主義がすぎると思った。また、いきなり中年白人女性の人生に現れるスティーヴンがマジカルニグロっぽい描き方に見えかねないところもあんまり良くない(一応ちゃんとスティーヴンにもストーリーラインがあるのでそのへんは和らげられてはいるが…

『トップガン マーヴェリック』のわりを食った感じの歴史もの~『ディヴォーション: マイ・ベスト・ウィングマン』(配信)

…のだが、優等生すぎてマイノリティがふだんから気をつけている振る舞いのあり方などについて思い至らないトムがジェシーとのかかわりで変わっていくところをかなりきちんと描いている。トムがジェシーと管制や上官の指示に従うべきかどうかについて話すところや、頭に血が上ってジェシーのかわりにケンカしそうになって少し保護者ぶった振る舞いをしてしまうところ、トムが馬鹿正直な報告書を提出してしまってジェシーに諭されるあたりなどは、軍に限らずアメリカのいろいろなところで黒人のパイオニアはこういう慎重…

2022年映画ベスト10

…ほとんどセクシュアルマイノリティ・非白人で、アジア系が活躍するのも良い。 6. 『リベンジ・スワップ』…1990年代~2000年代初頭のティーン映画をうまく2020年代風にアップデートした、かなりダークな高校コメディ。プロットはヒッチコックの『見知らぬ乗客』をヒントにしている。 7. 『フレッシュ』…ホラーでこのタイトルだとなんとなく内容が想像できる人も多いと思うのだが、今年一番くらい怖かった。セバスチャン・スタンの怪演に女性たちが団結して立ち向かう。 8. 『NOPE/ノー…

漂白された雪景色~『ユンヒへ』

…せずきちんと描いているが、一方で小樽の描き方は非常に商業化かつ理想化されていると思う。よく考えてみるとこの手のフィルムコミッション関係の先行作としては『his』があり、これはむしろゲイのロマンス映画としてはいろいろツッコミたくなるところがあったが観光映画としてはよくできているというようなもので、『ユンヒへ』の逆の方向性と言っていいかもしれない。クィア映画とフィルムコミッションというのは、セクシュアルマイノリティと資本主義という観点からはちょっと考えてもいいテーマかもしれない。

前作よりずいぶん良くなった~『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』

…なくてもセクシュアルマイノリティに人気があるようなクラブではないかと思う)に出るのだが、ヴェノムはイケてる仮装としてみんなに褒められ、いい気になってステージに上がり、エディにひどいめにあわされたがこれからはエイリアンでも自分らしく生きていきたいというようなことを言って喝采を浴びる。ヴェノムは共生のことを言っているのだが、たぶんお客さんは「エディ」というクローゼットなボーイフレンドが、デカくてたぶん移民で風変わりな仮装とかにハマっている彼氏のヴェノムのことをひた隠しにしており、…

搾取と解放~『よだかの片想い』(映画祭上映、ネタバレ注意)

…アザがある女性というマイノリティを芸術的な側面で搾取していると言える。しかしながらアイコはこの搾取的な芸術家である飛坂と付き合うことを通して今までとかなり異なる人生経験を得て、ひどく不愉快な経験もした一方、解放されたような新しい気分を味わうこともできた。最後のアイコの姿を見ると、アイコはひょっとして自分を搾取してくる飛坂も消化してしまったのではないか…という気がしてくる。こういう書き方をするとなんか搾取されたけどいい経験になりました、というような極めて卑屈で問題ある話に見えそ…

地方自治体と国家~『ボストン市庁舎』(オンライン試写、ネタバレ注意)

…生、ラティンクスなどマイノリティのキャリアと雇用、ホームレス支援、銃撃事件みたいな課題の解決から、記念日に行われる退役軍人イベントやボストン・レッドソックスの優勝お祝いパレードみたいな市民の交流行事の調整まで、とにかく市が処理しないといけないことが次から次へと出てくる。これを市のトップと市民たちの意見交換を通して改善していくということで、時間も手間もかかるのだが、これこそ民主主義なんだな…と思わせてくれるところがたくさんある。 ワイズマンの映画としては珍しく「主人公」級の人物…

SNS時代の不条理劇~シス・カンパニー『友達』(配信)

…いような形で行われるマイノリティに対する抑圧を思わせる。 庶民的な一家がちょっと余裕のありそうなマイノリティの男を追い詰めていくという展開に見えるところもあるせいで、かなり現代的な演出に思えた。台本がちょっと変わっており、携帯電話が出てきたりしているせいで、ずいぶんとインターネットやSNSの時代の不条理劇になっているような気がした。最初のいきなり家族が押しかけてくるところといい、変な理屈をこねて主人公を追い詰めていくお父さんといい、なんだかちょっとネットの嫌がらせみたいだな……

80年代ロンドンのゲイシーンを描いたよくできた一人芝居~Cruise (配信)

…現代ロンドンで、性的マイノリティ向け電話相談のボランティアを始めたジャックがマイケルという男性から80年代のソーホーの話を聞くという枠がある。マイケルは地方からロンドンに出てきたゲイの若者で、80年代ソーホーのゲイシーンに馴染み、真剣に愛せる恋人デイヴも見つかって幸せだったが、1984年2月29日(閏年)に自分もデイヴもHIV陽性だということがわかる。4年くらいしか生きられないと言われたデイヴとマイケルは人生を満喫しようとするが、デイヴは2年しか生きられず、『トップガン』が上…

かわいいブロマンスの終わらせ方~アルメイダ、Hymn(配信、ネタバレあり)

…かもイギリス社会ではマイノリティである民族の男性が主役)についての話で、ちょっと似ているということだ(撮影はオールドヴィクよりアルメイダのほうがかなりこなれているが)。新型コロナウイルスが流行っている中で父と息子の関係を見直すみたいな芝居が流行っているのはいったいどういうことなのか、何か世情に関係があるのだろうか…それ以前からあった「男らしさ」を考えるみたいな文芸のトレンドと、外出や旅行ができなくなったせいで家族に会えない人が多くなっていることが重なってそうなっているのだろう…

そもそもプロムを粉砕したいという気持ち~『ザ・プロム』

…たしかにセクシュアルマイノリティの子供たちがプロムみたいなイベントに参加できるというのはアメリカでは極めて重要なことなのだろうと思うし、こういう映画にエンパワーメントのメッセージがあることもわかってはいるのだが、心情的には私の中の反社会的かつ非社交的な高校生が「プロムを粉砕せよ!」と叫ぶのを止められない。そろそろ、アメリカの奇祭であるプロムを完全粉砕しようとする高校生が大成功する様子が肯定的に描かれる作品とかも作られるべきだと思う。 一点、この手の映画としては変わっているとい…

最近の刊行情報

…ン…ステレオタイプなマイノリティ描写はなぜ問題?」 いまだに映画やテレビで見かけるレズビアンのステレオタイプのうち、主なもの2つを紹介しました。 wezz-y.com ・アルクのサイトGotcha!の英語学習ミニ連載「I could have given you a lift down.の意味は?【北村紗衣:アガサ・クリスティーの英語を読み解く】」 アガサ・クリスティーの戯曲『そして誰もいなくなった』を例に英語を解説するミニコラムです。 gotcha.alc.co.jp ・「…

「あるトランス女性が見た北村紗衣『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』」に応える

…論旨は、周縁化されたマイノリティの存在に光をあてるという点でわりと先進的だと思われている作品にもいろいろ保守的なところがある、フツーの映画はみんなマジョリティ(白人で健常者の異性愛男性)が作り上げた価値観を無意識にとりこみがちなところがあるんだ、というものです。まず、こちらのブログ記事についておさえておきたいのは、この記事は「あるトランス女性が見た北村紗衣『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』」と題してはいますが、書店でこの批評だけを立ち読みして書かれたもので、本全部を読んでおら…

レインボーのスカーフ~文学座『ガラスの動物園』

…遅すぎるので、アマンダに飲んだくれているのではとあやしまれている。これは私の解釈だが、トムはゲイで、発展場に行っているのではないかと思われる。スカーフが虹色(セクシュアルマイノリティのシンボルカラー)であるところはポイントで、たぶんこれをくれたマジシャンは情事の相手だろう。そしてトムは自分も父親と同じようになるんだと言っており、これは直接的には家を出て行くことを指しているのかもしれないが、ひょっとするとトムの父親もゲイで、だからアマンダを捨てて出て行ったのかもしれないと思う。

電話の向こうにある欲望を読む~『ブラック・クランズマン』(ネタバレあり)

…い腐った機構の中で、マイノリティがどうやって少しでも状況を良くするかということがテーマなんじゃないかと思う。ジュディはアフリカ系の女性であり、アメリカ社会の多数派である白人男性の性欲のコードにのっとった演技を要求されるし、ロンもやはり白人男性の支配欲のコードにのっとった演技を要求されている。ここで大事なのは媒体が電話だということで、顔が見えないため、通話している相手の思い込みを読めばうまく会話で自分がどんな人間なのかを偽り、こっちのペースに巻き込むことができる。ただ、仕事中毒…

リアルな展開と幻想ミュージカル~『サタデーナイト・チャーチ 夢を歌う場所』(ネタバレあり)

…たことでセクシュアルマイノリティの若者たちを支援する教会の活動サタデー・チャーチを知り、そこでゲイやトランスジェンダーの若者たちと知り合うようになるが… 家出したユリシーズがお金に困ってふとしたきっかけで売春しなければならなくなるというようなリアルで辛い展開に、幻想がミュージカルで入ってくるようなちょっとファンタジー的な要素もある作品である。このリアルな話とミュージカルの兼ね合いがちょっと荒削りであまりかみあっていないというところはあるのだが、母親のアマラが結局はユリシーズを…

今学期のウィキペディアクラス記事が出そろいました

今学期のウィキペディアクラスで作った記事が出そろいました。[[ラナ・ダジャニ]]、[[レックレス (ブライアン・アダムスのアルバム)]]、[[スマック (植物)]]、[[マラブー]]、[[メディアにおけるセクシュアルマイノリティの描写]]を新規立項、[[チップとデールの大作戦 (コンピュータゲーム)]]と[[すてきな片想い (映画)]]を強化しました。まだちょっと訳したりない記事がいくつかあるので、これから強化が必要ですが…ja.wikipedia.org

映画映画ベストテン

…るので、セクシュアルマイノリティ表象に興味がない人でも映画が好き人なら絶対面白いと思う。 2. 『雨に唄えば』(1952) 雨に唄えば 製作60周年記念リマスター版 [Blu-ray] posted with amazlet at 18.10.30 ワーナー・ホーム・ビデオ (2013-12-04)売り上げランキング: 823 Amazon.co.jpで詳細を見る 映画についての映画といえばまあこれだろうなという定番。サイレントからトーキーに映画か変わっていく中、初めてミュー…

見終わった後に、鼻から出るほどたくさんギョーザを食べたくなる作品~『クレイジー・リッチ!』

…厄介者」を意味する慣用句)にセクシュアルマイノリティのシンボルカラーである"rainbow"(虹色)をかけていて、つまりオリバーはレイチェルに気の利いた言い方で自分はゲイだということを伝えている。オリバーはとても良いキャラなのだがあまり出番がなく、ステレオタイプにヒロインを助けるゲイの役で終わってしまったのはちょっと残念だった。シンガポールはいまだに同性愛者に対する法的差別がひどい国でもあるので、もっとオリバーに活躍してほしかった。 saebou.hatenablog.com

女性同士の絆は良かったが、うまくいってないところも〜『あなたの旅立ち、綴ります』

…なくて、しかもそれがマイノリティの相手だったほうがいいからということでアフリカ系アメリカ人の子供たちの教育施設を訪問し、そこでブレンダと知り合うという展開になっている。こんな不純な動機をきっかけに話が進むあたりはアメリカ人の考え方をきつく諷刺していていいのだが、その後が全然機能してない。悪ガキのブレンダがどういうわけだか都合よくハリエットを助けてくれるようになって、始まり方は良かったのに終わり方は完全な人種的ステレオタイプになってしまっている。アフリカ系アメリカ人の頭も良さそ…

古くさい教育、偏った教育とは?〜『はじまりへの旅』(ネタバレあり)

…差別とかセクシュアルマイノリティの差別にも関心があったし、あとラリーはスラッカーっぽいところがあった。しかしながらベンとレスリーは「キャッシュ夫妻」でどうも正式に結婚しているらしい上、妻が夫の姓を名乗っているという物凄く伝統的な夫婦で、展開からしてもどうもベンが家長権をふるっていたらしい。ボウが一目惚れした女性にいきなり求婚したりするあたり、どうもキャッシュ夫妻は家父長制とか結婚制度について子どもたちの批判的思考を養うことは全くしていないらしいし、またベンは性教育で強姦を異性…