マンチェスター(2)ピープルズ・ヒストリー・ミュージアム

 マンチェスターのピープルズ・ヒストリー・ミュージアムに行って来た。ここはイギリスの庶民の暮らしと政治運動に関する史料を収集・展示する博物館である。ワーキングクラスの人々の権利に焦点をあてた展示が多く、かなり政治的な博物館だ。投票権と求める運動から労働運動、女性運動、人種差別反対運動、性的マイノリティの権利運動、平和運動消費者運動など、あらゆる運動に関する展示がある。

入り口近くの壁には投票権をめぐる戦いに関する年表が。

 

展示室に入るといきなりこれから始まる。

まずはトマス・ペインやメアリ・ウルストンクラフトなどについて。

ディズレーリvsグラッドストン。このふたりが市民にどう受け止められていたかなどについての展示がある。

この種のバナーをめちゃくちゃいっぱい持っており、たくさん展示している。

バナーを保存・営繕するスタジオ。こんな傷みやすい布をたくさん持っているとそれはそれは保全が大変だろう…と思える。

Vatmanなるバットマン風ヒーローが付加価値税(VAT)について説明してくれます。

反核運動の諷刺ポスター。

生協についての展示。

 こういう政治的な博物館がちゃんと営業しているということじたいが面白いし、展示も大変充実していてものすごく楽しめた。日本にもこういう気の利いた政治運動史の博物館があればいいのに…と思う。








マンチェスター(1)マンチェスター科学産業博物館

 湖水地方の後、空港があるマンチェスターで1泊した。イングランド屈指の大都市だが、行くのは初めてである。まずは開館と同時にマンチェスター科学産業博物館に入る。

外から既に科学産業っぽい。

 マンチェスター産業革命の立役者だった都市なので、工業遺産の保護に熱心である。この博物館もそういうコンセプトの施設だ。

中はこんな感じで、産業機械や科学技術の発展に関する展示がたくさんある。

テキスタイル工場に関する展示。産業革命における織物の重要性がわかる。

ちょっとしたスペースにも産業遺産やそれをヒントにしたアート作品が。贅沢な空間の使い方である。

こちらは新型コロナウイルス感染症ワクチン開発に関する展示。

ワクチンを受けられると知ってどう思ったかについての展示。朝一番に入って誰も投票していなかったので、私はexcitedに投票したよ!

インタラクティブ科学館スペース。いろいろ簡単な実験をすることができる。

無限の井戸。

なんだかよくわからないが、竜巻を発生させる装置。

 

湖水地方(11)ラスキンのお屋敷ブラントウッド

 コニストン湖のほとりにある、ジョン・ラスキンが住んでいたことのあるお屋敷ブラントウッドに行ってきた。ラスキン博物館からするとコニストン湖の対岸にある、かなり辺鄙なところにあるお屋敷である。とにかくたどり着くまでが大変で、最寄りのバス停からは山道を歩いて50分くらいかかるし、コニストン湖の船着き場から出る船は強風で運休になってしまい、途方に暮れていたところ船着き場のカフェの職員の方がなんと車で送ってくれた。ありがとうございます…

周りはこんな湖が広がっており、お屋敷と広大な庭、菜園、船着き場以外はほとんど湖と森である。

こちらがブラントウッドのお屋敷。

お屋敷の入り口。

中はこんな感じで、ラスキンが使っていた備品などが置かれている。ラスキンの人生についての解説もある。

ラスキンが使っていたZiffernなる実験的な楽器。竪琴みたいなもののようだ。

ここにも日本語の注意書きが…こんな辺鄙なところまで日本人来るのか?

 お屋敷の外にもいろいろスタジオとかコテージみたいなものがあり、そこにも展示がある。

ラスキンの馬車だそうな。

ラスキンの鉱物コレクションの展示。

お、おう。

これはラスキン博物館にもあったハーモニウムの復元らしい。

こういう小屋が敷地内にいろいろある。

ワークスペース。教育イベントなどができるそうだ。

 

湖水地方(10)ラスキン博物館

 コニストンにあるラスキン博物館に行って来た。

外観はこんな感じ。ブルーバードとは?

どうもブルーバードが何かおおごとらしい。

 全く知らなかったのだが、コニストンのラスキン博物館はジョン・ラスキンの記念館と地元の郷土史博物館を兼ねているらしい。

郷土史コーナー

 ブルーバードK7というのはこの近くのコニストン湖で水上速度記録を出したハイドロプレインで、これを愛機としていたレーサーのドナルド・キャンベルはコニストン湖で行った挑戦の際にお亡くなりになったそうである。キャンベルはコニストンでは地元のヒーローみたいな扱いらしい。ブルーバードK7の残骸の所有権についてはややこしい法的闘争があり、やっともろもろが片付いて、今年の4月から復元したブルーバードK7をおおっぴらに地元の郷土史博物館でもあるラスキン博物館で展示できるようになったそうだ。

ブルーバードK7展示のパネル

復元されたブルーバードK7

説明パネル

エンジンの展示

 

キャンベルはテディをお守りにしていたそうで、同じ型のテディにブルーバード模様のジャケットをつけた記念テディも販売されている。

 ブルーバード展よりも断然人が少なかったのだが、もちろんラスキン関係の展示もある。

ラスキン展示室

ラスキンが使っていたハーモニウムの残骸だそうな。

 

湖水地方(7)ライダル・マウント

 湖水地方のアンブルサイドからグラスミア近辺にワーズワース関連の史跡もたくさんある。まずはワーズワースが亡くなる前に住んでいたライダル・マウントに行ってきた。ところがライダル・マウントでバスを降りたとたんこんな看板があって、ちょっと不安になった。 

謎の看板。この日本語はいったい…本当にここは人間界なのかな…

ライダル・マウントの外観。

家の前のプラーク

屋内はけっこう明るく、思ったよりモダンな感じである。

前の住人が作ったスパイスキャビネットだそうな。

けっこう広いお庭もある。

朽ち果てているが、ワーズワースが夏に使っていたらしいあずまやみたいなもの

カフェもある。




湖水地方(9)ホークスヘッド・グラマー・スクール

 ホークスヘッドにあるグラマー・スクールに行ってきた。ここは16世紀にできてワーズワースが通ったという歴史ある学校である。現在は博物館になっている。

外はこんな感じ

昔の机が並んでいる。全然うまく写真が撮れなかったのだが、ワーズワースが名前を刻んだという机など、いろいろなものがある。

昔のゲームの紹介

いろいろな教育に関する展示

 

湖水地方(8)ダヴ・コテージ&グラスミア

 ワーズワースの家として有名な、グラスミアのダヴ・コテージに行ってきた。

外側はこんな感じで、整備されて現代風の博物館入り口になっている。

中はこんな感じで、ワーズワースの暮らしていた時代を再現するような印刷物などが置かれている。ライダル・マウントとは対照的に、保全のためだと思うが全体的に室内が暗い。

一応お庭もある。

 

ダヴ・コテージを見学した後、少しグラスミアを散策した。

これはワーズワース一家のお墓がある教会。

ワーズワースの記念公園的なもの。

アイスクリームを食べてひとやすみ。サンダー&ライトニングというフレーバーだった。