英文学
エヴァ・ユッソン監督『帰らない日曜日』を試写で見た。グレアム・スウィフトの短い小説『マザリング・サンデー』の映画化である。 www.youtube.com 主な舞台は1924年の「マザリング・サンデー」こと、メイドが母のもとに里帰りをする休日だが、話は時系列に…
世田谷美術館で「出版120周年ピーターラビット展」を見てきた。 peter120.exhibit.jp ポター自筆の書簡などいろいろな展示品が来ており、かなり見応えがある。絵本として出る前のポターの絵手紙など、初期の史料も見ることができる。ポターがピーターラビッ…
4月からオンライン授業の一環として作っていたイギリス文学史の授業シリーズが完結しました。まだちょっと直したいと思うところもあるのですが… www.youtube.com
『ウェンディ&ピーターパン』を見てきた。エラ・ヒクソンによる『ピーター・パン』の翻案である。もともとはロイヤル・シェイクスピア・カンパニーでジョナサン・マンビィが演出したもので、日本版もマンビィが演出している。 www.bunkamura.co.jp お話はだ…
めぐろパーシモンホールで『ピーターパン』を見てきた。森新太郎演出である。来学期に授業でとりあげる予定なのだが、舞台で見るのは初めてである。このご時世に生演奏がついており、とても豪華なミュージカルだ。 全体的に演出や演技、美術などは子供向けに…
シアター・ロイヤル・ベリー・セント・エドマンズの配信でBeing Mr Wickham を見た。名作と名高い1995年のBBC版『高慢と偏見』でウィッカムを演じたエイドリアン・ルキスが60歳になったウィッカムを演じる一人芝居である。ルキスがキャサリン・カーゾンと作…
イギリス文学史の講義動画がとりあえずシェイクスピアまでできました。今の講義日程だとこれ以降はできれば対面授業ということになっているのですが、この後の感染状況により、もっと動画を作ることになる可能性もあります。 www.youtube.com www.youtube.co…
本年度のイギリス文学史のクラスは、オンライン授業が続くかぎりは動画のオンデマンド配信とします。最初の1回分をYouTubeにアップしました。 www.youtube.com www.youtube.com
リレー連載であるD2021に「今日的な、あまりに今日的な『クリスマス・キャロル』:北村紗衣【来るべきDに向けて】」を書きました。ディケンズの今日性についてです。 i-d.vice.com
『yom yom』66号に『嵐が丘』論を寄稿しました。書誌情報は以下の通りです。 北村紗衣「結婚というタフなビジネス(5)嵐が丘のクィア・ドリームズ」『yom yom』66、2021年2月号、148-153。 yom yom vol.66(2021年2月号)[雑誌] 作者:武田綾乃,橘蓮二,朱野帰…
ブラックアイド劇場の有料配信で『ジキル博士とハイド氏の奇妙な事件』(The Strange Case Of Doctor Jekyll & Mr. Hyde)を見た。言わずと知れたロバート・ルイス・スティーヴンソンの古典をニック・レインが翻案し、演出もつとめている。こちらは2020年9月に…
シアターコクーンで『オリエント急行殺人事件』を見てきた。言わずと知れたアガサ・クリスティの有名作をケン・ラドウィッグが舞台化したもので、河原雅彦演出である。 www.orientexpress-stage.jp 列車のセットがかなり凝ったもので、上層にそれぞれの乗客…
新国立劇場で『ピーター&ザ・スターキャッチャー』を見てきた。『ピーター・パン』の前日譚である。 www.nntt.jac.go.jp 孤児である少年(入野自由、後でピーター・パンと名乗るようになる)とアスター卿の娘であるモリー(豊原江里佳)の航海と冒険を描い…
ピーター・シェーファー『わたしの耳』を新国立劇場で見てきた。シス・カンパニー公演で、演出・上演台本はマギーである。1962年の作品で、登場人物は3人だけで、85分くらいの短い芝居である。 www.siscompany.com ボブ(ウエンツ瑛士)がクラシックコンサー…
ブリストル・オールド・ヴィクの配信で『ワイズ・チルドレン』を見た。2018-2019に上演され、アンジェラ・カーターの小説をエマ・ライスが舞台化したものである。 www.youtube.com 物語の主人公は双子のノーラとドーラで、話はドーラの回想の枠に入っている…
サザーク劇場のWastedを配信で見た。ブロンテきょうだい(ブランウェルを含むので)を描いたミュージカルである。2018年に上演された作品だ。 southwarkplayhouse.co.uk 四角いセットで真ん中からコードがつながったマイクが出ていて、各出演者はこの草みたい…
アメリカン・シェイクスピア・センターの期間限定有料配信で、ブラックフライアーズ劇場で収録された、A King and No King (配信) を見た。 americanshakespearecenter.com フランシス・ボーモントとジョン・フレッチャー共作の芝居で、現在ではおそらくほぼ…
ブラックアイドシアター『ジェーン・エア』を配信で見た。ブラックアイドシアターはバークシャのブラックネルにある劇場である。ニック・レインがシャーロット・ブロンテの原作を脚色したもので、エイドリアン・マクドゥーガル演出である。2019年から2020年…
メトロポリタンオペラ『ランメルモールのルチア』を配信で見た。こちらもMETライブビューイングシリーズではなく、1982年の上演を撮影したものである。ウォルター・スコットの『ラマムアの花嫁』が原作だが、原作未読だしオペラも初めて見た。 www.metopera.…
『yom yom』62号にジェーン・オースティンとジョージ・ムアに関する記事を寄稿しました。英文学における結婚を扱うもので、この後何回か書く予定です。書誌情報は以下のとおりです。 北村紗衣「結婚というタフなビジネス」『yom yom』62号、2020年6月号、56-…
シャウビューネ『オーランド』を配信で見た。以前に東京芸術劇場で見たサラ・ルールのバージョンとは別のもので、アリス・バーチ翻案、ケイティ・ミッチェル演出のものである。ベルリンのシャウビューネなのでもちろんドイツ語で、英語字幕がつく。2019年に…
ナショナル・シアター・ライヴがナショナル・シアター・アット・ホームとしてウェブ配信している『ジェーン・エア』を見た。 www.youtube.com 木枠みたいな2段になっているシンプルなセットがあるだけで、衣装も簡素なもので、ヴィクトリア朝風のお屋敷など…
日本語版ウィキペディアに劇場 (モーム)の記事を作りました。英語版からの翻訳に加筆したものです。 ja.wikipedia.org
今日から新型コロナウイルスで劇場が閉鎖された代替として配信されている芝居をレビューしようと思う。第一弾はミュージカル『高慢と偏見』にする。 www.youtube.com これは言わずと知れたジェーン・オースティン原作の古典の翻案で、ポール・ゴードンにより…
恵比寿のエコー劇場で『まじめが肝心』を見てきた。文化庁海外研修の成果公演だそうで、演出家の大澤遊をはじめとして海外研究に行ってきたスタッフがかかわっている。ワイルドの人気作だが日本ではそんなによく上演されるわけではないので、ちょっと心配し…
文化村で行われた クマのプーさん展に行ってきた。私はどうもプーさんのぬいぐるみと野生動物が同レベルで離したりする設定が苦手なのだが、学生には卒論の題材としてとても人気があるので行ってこなければと思って見てきた。原画がたくさん来ており、他にも…
『メアリーの総て』を見てきた。『フランケンシュタイン』の著者であるロマン主義の小説家、メアリ・シェリーの伝記映画である。 www.youtube.com ウィリアム・ゴドウィンとメアリー・ウルストンクラフトの娘であるメアリー(エル・ファニング)は義理の母(ジ…
文化村ザ・ミュージアムで「生誕60周年記念 くまのパディントン展」を見てきた。原画などが多くて面白かったが、ただ昔のアニメのビデオなどを放送するブースではほぼ無音の状態で見ることになってしまったので、字幕をつけてほしかったと思う。自分のパディ…
テレンス・デイヴィス監督『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』を見てきた。19世紀アメリカの詩人、エミリ・ディキンスンの生涯を描いた伝記映画である。学生時代から死まで、マサチューセッツ州アマストで静かに暮らしていたディキンスンの生涯を追う。 …
テレンス・ラティガンの『深く青い海』を見てきた。演出はキャリー・クラックネルで、既に一度、クラックネルが演出した『人形の家』を見たことある。 舞台は戦後のロンドン。ヒロインのヘスター(ヘレン・マックロリー)は夫のウィリアムから離れてテストパイ…