英文学

クマのプーさん展

文化村で行われた クマのプーさん展に行ってきた。私はどうもプーさんのぬいぐるみと野生動物が同レベルで離したりする設定が苦手なのだが、学生には卒論の題材としてとても人気があるので行ってこなければと思って見てきた。原画がたくさん来ており、他にも…

史実準拠にしたほうが盛り上がったのでは?~『メアリーの総て』

『メアリーの総て』を見てきた。『フランケンシュタイン』の著者であるロマン主義の小説家、メアリ・シェリーの伝記映画である。 www.youtube.com ウィリアム・ゴドウィンとメアリー・ウルストンクラフトの娘であるメアリー(エル・ファニング)は義理の母(ジ…

「生誕60周年記念 くまのパディントン展」

文化村ザ・ミュージアムで「生誕60周年記念 くまのパディントン展」を見てきた。原画などが多くて面白かったが、ただ昔のアニメのビデオなどを放送するブースではほぼ無音の状態で見ることになってしまったので、字幕をつけてほしかったと思う。自分のパディ…

奇矯にして静かな詩人に潜む大きな情熱〜『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』

テレンス・デイヴィス監督『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』を見てきた。19世紀アメリカの詩人、エミリ・ディキンスンの生涯を描いた伝記映画である。学生時代から死まで、マサチューセッツ州アマストで静かに暮らしていたディキンスンの生涯を追う。 …

大変よくできているが、あまり好みではなかった〜NTライブ『深く青い海』

テレンス・ラティガンの『深く青い海』を見てきた。演出はキャリー・クラックネルで、既に一度、クラックネルが演出した『人形の家』を見たことある。 舞台は戦後のロンドン。ヒロインのヘスター(ヘレン・マックロリー)は夫のウィリアムから離れてテストパイ…

日本の英文学教育が抱えている問題が、はからずも…日本英文学会(関東支部)編『教室の英文学』(研究社、2017) 

献本で頂いた日本英文学会(関東支部)編『教室の英文学』(研究社、2017)を読んだ。教室の英文学posted with amazlet at 17.07.11研究社 売り上げランキング: 103,474Amazon.co.jpで詳細を見る 攻撃されがちな英文学と英語を組み合わせた大学教育について、…

「絵本はここから始まった− ウォルター・クレインの本の仕事」

千葉市美術館で「絵本はここから始まった−ウォルター・クレインの本の仕事」を見てきた。非常に見応えがあり、キレイな本が単純にいっぱいあるというだけではなく、シェイクスピアものとかウィリアム・モリスの政治的著作、ケイト・グリーナウェイなど周辺の…

おとなの女の芸と見栄〜シアターグリーン、モーム『劇場』舞台版(ネタバレあり)

シアターグリーンでサマセット・モーム『劇場』の舞台版『劇場-汝の名は女優-』を見てきた。原作は小説で、サボー・イシュトヴァン監督が『華麗なる恋の舞台で』として映画化している作品である。 1930年代のロンドン。大女優ジュリアは円熟した芸で順風満帆…

科学、倫理、情熱〜NTライブ『ハード・プロブレム』(ネタバレあり)

NTライブで『ハード・プロブレム』を見てきた。トム・ストッパードの新作で、ニコラス・ハイトナーが演出している。ストッパードが『アルカディア』に続いて科学を題材としてとりあげた作品である。 ヒロインのヒラリー(オリヴィア・ヴィノール)は意識はどこ…

正攻法の楽しいプロダクション~Dステ『お気に召すまま』

青木豪演出、Dステのオールメール『お気に召すまま』を見てきた けれんや小細工はあまり使わず、要所要所で笑わせる正攻法な演出である。セットは両脇に布の小屋を建て、真ん中を小高くして奥に木などを配置するというものだ。結婚式の場面などではセットに…

おばあちゃん歴女百合〜ピーター・シェーファー作、黒柳徹子主演『レティスとラベッジ』

六本木のEXシアターで、ピーター・シェーファーのコメディ『レティスとラベッジ』を見た。演出は高橋昌也で、黒柳徹子と麻実れいが主演である。 ヒロインであるレティス(黒柳徹子)はカントリー・ハウスのガイドをつとめているのだが、型どおりの解説がつまら…

ブタの世界〜『ピーターラビット展』

文化村で『ピーターラビット展』を見てきた。最初に私家版で出た『ピーターラビットのおはなし』を含めた原画や書簡などを多数展示しており、解説パネルもわりと充実している。ディーン・フジオカが出ている解説ビデオもわかりやすい。やたら「ビアトリクス…

101号室での101分間~ロンドン・プレイハウス『1984』

ロンドン・プレイハウスで『1984』を見てきた。ジョージ・オーウェル『1984』の翻案である。ロバート・アイク(Ickeなので「イック」かも)、ダンカン・マクミラン、ダニエル・ラゲットが翻案・演出を担当している。原作に出てくる拷問室、101号室にひっかけて…

ヴィジュアルに凝った演出〜グローブ座『マクベス』

グローブ座でイクバル・カーン演出の『マクベス』を見てきた。 かなり視覚的に凝った演出で、黒いカーテンやスモークなどを使って非常に不吉で奇妙な雰囲気を醸し出している。わりと現代的なセットや衣装なのだが、かなりゴスい趣味で、魔女の場面では人形の…

演技は良いが、普通の演出〜アルメイダ座、レイフ・ファインズ主演『リチャード三世』(演出ネタバレあり)

アルメイダ座でルパート・グールド演出、レイフ・ファインズ主演の『リチャード三世』を見てきた。衣装なども現代風にモダナイズされ、レスターでの発掘の成果も取り入れた演出である。 このプロダクションは、現代人がレスターの駐車場を発掘して人骨が出て…

キラキラの罪を描いた道徳劇~RSC『フォースタス博士』

RSC『フォースタス博士』を見てきた。クリストファー・マーロウの有名作で、知識を得て願いをかなえるために悪魔と契約したフォースタス博士の地獄落ちまでを描く芝居である。演出はMaria Aberg(「マリア・エイバーグ」か「マライア・エイバーグ」か、ことに…

詰め込みすぎて長くなりすぎ~RSC『シンベリン』

RSCの『シンベリン』を見てきた。演出はメリー・スティール。古代のブリテン王シンベリンの娘である王女イノジェンが親の意向に反して身分の低いポスチュマスと結婚したことから起こるさまざまな騒動を描く物語である。追放されたイノジェンの夫ポスチュマス…

詐欺師としての役者~RSC『錬金術師』

ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー『錬金術師』を見てきた。ベン・ジョンソンの有名な戯曲で、ポリー・フィンドリー演出である。あらすじは日本で上演された際のこちらを見て欲しいのだが、基本的には初期近代ロンドンを舞台に、屋敷の主人が留守をして…

オレは自分の心を袖から出してカラスにつつかせたりはしない〜子供のためのシェイクスピア『オセロー』

子供のためのシェイクスピア『オセロー』をあうるすぽっとで見てきた。カットして2時間におさめたコンパクトな上演である。 このプロダクションシリーズはいつも演出・出演の山崎清介が人形を使用するのだが、今回はイアーゴーが人形を使うようになっており…

エドワーディアンではないショー〜NTライブ『人と超人』(ネタバレあり)

NTライブの『人と超人』を見てきた。バーナード・ショーの有名な戯曲で、サイモン・ゴドウィン演出、レイフ・ファインズとインディラ・ヴァルマ(『ゲーム・オブ・スローンズ』のエラリア・サンド)主演である。 基本的には革命思想家で独身主義者の男ジャック…

王の悲惨〜百年先俳優会『リチャード二世』

東長崎てあとるらぽうで百年先俳優会による内田聡明演出『リチャード二世』を見てきた。あまり期待していなかったのだが、思ったより断然面白かった。いろいろ良くなかったところもあるのだが、演出が好みだという点ではデイヴィド・テナント版や蜷川の『リ…

世田谷パブリックシアター、萬斎『マクベス』再演

世田谷パブリックシアターで野村萬斎の『マクベス』を見てきた。つまらないというわけではなかったのだが、ただ2年前に見た時のほうが面白かった気が…少し演出がシンプルになっているように思ったのだが、そのせいかな?

『コペンハーゲン』

科学史学会メンバーでシスカンパニーの『コペンハーゲン』を見てきたのだが、これについてはちょっと依頼劇評を書く可能性があるので、劇評を準備するためのメモ程度に。 ・第一幕でできあがった物語を第二幕でブチ壊す構造→歴史記述に対する批判、『ゴドー…

新国立劇場マンスリープロジェクト演劇講座「ジョン・フォードとエリザベス朝演劇」

新国立劇場マンスリープロジェクト演劇講座「ジョン・フォードとエリザベス朝演劇」に行ってきた。講師は師匠である河合祥一郎先生である。 上演中の『あわれ彼女は娼婦』を、他の芝居との比較を通して英国ルネサンス演劇の中に位置づけるというもので、とて…

夏に世界シェイクスピア学会で渡英いたします

今年はシェイクスピア没後400周年で世界中でシェイクスピアのイベントが開催され、イギリスでもメモリアルイヤーのシェイクスピア学会が開かれます。私もRecreating Shakespearean Performance Cultures Worldwide: Live Digital Relay as Creative Practice…

まっとうな悲恋もの〜『あわれ彼女は娼婦』

ジョン・フォード作『あわれ彼女は娼婦』を見てきた。シェイクスピア以外の英国ルネサンス演劇としては比較的頻繁に上演される作品である(2006年の蜷川版は私も見たことある)。栗山民生演出で、主演はアナベラ役を蒼井優、ジョヴァンニ役を浦井健治。 物語は…

神様女神様パティ様〜THE POET SPEAKS

すみだトリフォニーホールで『THE POET SPEAKS』を見てきた。パティ・スミスが来日し、フィリップ・グラスと組んでアレン・ギンズバーグの詩を読む演目を上演するということで、とりあえずパティ・スミスが詩を読むところが見られる機会なんてめったに無いの…

前公演よりかなり良くなった〜Casual Meets Shakespeare 『A Midsummer Night’s Dream』

Casual Meets Shakespeare 『A Midsummer Night’s Dream』を見てきた。 前回、同じプロダクションで『十二夜』を見たのだが、美術はかなり似ている。前回同様、トランプのような白黒に塗り分けられた床にいくつか道具として箱がある程度のシンプルなセットで…

全部夢でできている〜ITCL『テンペスト』

インターナショナル・シアター・カンパニー・ロンドンの『テンペスト』を白百合女子大学で見てきた。ポール・ステッビングズ演出で、毎年日本に来ている劇団である。ほとんど大道具もないシンプルな舞台で、非常に少ない人数でとっかえひっかえいろんな役を…

イザベラと飛翔〜『尺には尺を』(ネタバレあり)

蜷川の遺作となった『尺には尺を』を彩の国さいたま芸術劇場で見てきた。 最初と最後にイザベラ(多部未華子)が鳥を飛ばす場面が付け加えられているのがポイントで、全体的にこの尺尺のイザベラはとてもガッツのある女性である。最後に求婚する公爵(辻萬長)を…