芝居

映像を活用したひとり芝居~『ドリアン・グレイの肖像』

ヘイマーケット劇場で『ドリアン・グレイの肖像』を見た。言わずと知れたオスカー・ワイルドの古典小説をキップ・ウィリアムズが翻案・演出したひとり芝居である。2020年にシドニーで初演されたプロダクションの再演だそうだ。オーストラリアの女優サラ・ス…

80年代ノスタルジア~Just for One Day

ライヴエイドについてのミュージカルJust for One Dayをオールドヴィックで見た。 www.youtube.com 現代の若者に歴史としてのライヴエイドを解説する…という枠に入っており、現代の若者からツッコミが入ったり質問が出たりしつつ、ライヴエイドがいかに大変…

World Burlesque Games (1) International Newcomers

ロンドンでワールド・バーレスク・ゲームズを久しぶりに見た。ブッシュホールで4/5-6にわたって2日間開催される。1日目はInternational Newcomers(国際新人賞)のコンペティションである。『インディ・ジョーンズ』とか『トップガン マーヴェリック』などを…

面白いが時代を感じさせるところもある古典の読み替え~『ウィキッド』

『ウィキッド』をロンドンのヴィクトリア・アポロ劇場で見た。日本でもやっていた作品だが見たことがなく、初見である。『オズの魔法使い』の西の悪い魔女をヒロインにした古典の読み替え前日譚である。 西の悪い魔女ことエルファバが倒された後、良い魔女グ…

下剋上とはいえ、けっこうキツい話でもある~『中村仲蔵~歌舞伎王国 下剋上異聞~』(配信)

源孝志作、蓬莱竜太演出『中村仲蔵~歌舞伎王国 下剋上異聞~』を配信で見た。 www.youtube.com 有名な歌舞伎役者で、歌舞伎一門の出身ではないものの出世して日本の舞台芸術史に名をとどろかせることになった初代中村仲蔵(藤原竜也)の伝記ものである。伝…

悪くないが、好みかというと…『キャバレー』

プレイハウスで『キャバレー』を見てきた。レベッカ・フレックナル演出で、キャストを変えながら何度かやっているものである。 www.theplayhousetheatre.co.uk CABARET at the KIT KAT CLUBというタイトルになっていることからもわかるとおり、キットカット…

まったく好みでないタイプの演出~東京芸術劇場『リア王』

東京芸術劇場でショーン・ホームズ演出『リア王』を見てきた。 事務機器とかウォーターサーバとかが置かれた箱みたいな舞台で、おおむね現代的な衣装である。序盤は白い紙みたいな壁があり、そこにいろいろOHCのようなものを使って地図や文書を映したり、文…

かなり苦手なタイプの芝居~『つかの間の道』

ムニ『つかの間の道』を招待で見てきた。60分くらいの短編なのだが、かなり苦手なタイプの芝居だった。私はこういう、人間同士がお互いを見てしゃべらず、話している内容と動作がほぼ全く一致していないようなタイプの舞台が非常に苦手である。

イエローヘルメッツ『リチャード二世』リーディング(配信)

イエローヘルメッツ『リチャード二世』リーディングを配信で見た。シンプルなリーディング公演だが、たまにイエローヘルメッツっぽい味付けがある。ただ、これもイエローヘルメッツの特徴で全体的に衣装も背景も黒っぽいため、配信だとけっこう見づらいと思…

そんなに好みの話ではなかった~『ウィリアムとウィリアムのウィリアムたち』

サンシャイン劇場で『ウィリアムとウィリアムのウィリアムたち』を見てきた。キム・ヨンミ台本・作詞、ナムグン・ユジン作曲による韓国のミュージカルである。18世紀の有名なシェイクスピア贋作事件であるアイアランド贋作事件を扱っている。 18世紀の末に文…

剣の場面がいい~東京芸術劇場『マクベス』

東京芸術劇場でノゾエ征爾演出『マクベス』を見た。劇団はえぎわと彩の国さいたま芸術劇場の共同企画である。 木の椅子が床いっぱいに整然と並べられているステージでの上演である。灰色が基調で四角いマークが入った独特の衣装が使われている。魔女役の役者…

いい芝居だが、キャスティングをもうちょっと…『やさしい猫』

劇団民藝『やさしい猫』を招待で見てきた。中島京子による小説が原作で、これはテレビドラマ化もされている。小池倫代台本、丹野郁弓演出による舞台化である。 スリランカから日本に引っ越してきた移民のクマラ(橋本潤)は、東日本大震災のボランティア活動…

芝居の出来とは別に、個人的にあまり…『テラヤマキャバレー』

日生劇場で『テラヤマキャバレー』を見てきた。池田亮台本、デイヴィッド・ルヴォー演出で、死の直前の寺山修司の意識をめぐるお話である。 寺山修司(香取慎吾)が死亡する直前の意識の中で、いろいろな役者たちが登場して寺山に名前をつけてもらうところか…

けっこうな野心作~こまばアゴラ劇場『オセロー』

こまばアゴラ劇場で滋企画『オセロー』を見てきた。ニシサトシ演出による作品である。 パイプ椅子くらいしかない舞台で、登場人物は赤ジャージなど現代の衣装を着ている。小道具もハンカチ程度である。5人だけのとても小規模な舞台で、1人で複数の役を演じた…

All That Burlesque vol.11

All That Burlesque vol.11を見てきた。naspy、Ruby Rubbit、FURI RIOT、八丸、Yuli the Star★、裸のマハが出演した。前半は黒い衣装で蜘蛛女に扮した(スパイダーマンの曲も使っている)FURI RIOTがなかなか工夫があったと思う。後半はミュージカル『ムーラ…

宇宙船はやめたほうが…METライブビューイング『マルコムX』

METライブビューイング『マルコムX』を見てきた。アンソニー・デイヴィス作曲で1986年に初演された作品の再演である(ワークショップ公演みたいなのはその前にあったようだが)。カジム・アブドラ指揮、ロバート・オハラ演出によるものである。いわずとしれ…

いろいろ詰め込みすぎでは…『celos~緑色の目の怪物』

新宿スターフィールドでDialogue!×SHAKESPEAREの『celos~緑色の目の怪物』を見てきた。シェイクスピアのいろいろな作品をつないで作るシリーズの3作目である。 基本的には『オセロー』と『冬物語』で、それに『ハムレット』『マクベス』『夏の夜の夢』など…

台本がいつできあがったのか心配になるくらいの新しさ~『岸辺のベストアルバム!!』

下北沢の小劇場B1でコンプソンズ『岸辺のベストアルバム!!』をご招待で見てきた。一応、「春雨」(波多野玲奈)なる若い女性の書いたお話だという枠に入っている…という触れ込みで始まるのだが、コンプソンズのお芝居なのでだんだんこの枠についてもわけがわ…

ちょっと詰め込みすぎでは…下北沢小劇場B1『しろばら』

下北沢小劇場B1で『しろばら』を見た。『夏の夜の夢』の翻案である。 タイトルが暗示しているように白バラ抵抗運動のショル兄妹がモチーフで、全体がハーミア(ゾフィ・ショルにあたると思われる人物)の夢という枠に入っている。このため『夏の夜の夢』の登…

童心の力~ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学vs立海

観劇会で立川ステージガーデンにてミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学vs立海を見てきた。関東の決勝戦で、青学と超強豪である立海が戦い、青学が勝利するまでを描いている。最後にテニミュを見たのは新型コロナ前なので、だいぶ様変わりしてい…

音と照明がちょっと…少年社中『テンペスト』

少年社中『テンペスト』を池袋サンシャイン劇場で見てきた。25周年を目前に演出家が亡くなってしまった劇団が『テンペスト』を上演するという内容だ。けっこういじってある翻案で、基本的にバックステージものである。 いろいろ笑えるところや面白いところは…

あまり演出が好みではなく…リセウ大劇場『ダイトーとイニーアス』

リセウ大劇場『ダイトーとイニーアス』を見た。2023年7月15日に上演されたものである。指揮者はウィリアム・クリスティ、演出・振り付けはブランカ・リーである。 www.youtube.com 演奏や歌は良かったのだが、演出がイマイチ好きになれなかった。ダンサー以…

2023年舞台ベスト10

2023年は配信・映画館上映を含めて舞台を124本見ました。このうち配信は38本でした。また、47本(38%)は翻案なども含めてシェイクスピア関係、29本がオペラ(ほぼ配信)、11本がミュージカル、6本がバレエ(うち4本が映画館鑑賞)、5本がバーレスクでした…

かなりヘヴィな作品~METライブビューイング『デッドマン・ウォーキング』

METライブビューイング『デッドマン・ウォーキング』を見た。ジェイク・ヘギー作曲、テレンス・マクナリー台本によるオペラで、2000年に初演された後、何度も再演されているものである。これは今年の10月の公演を収録したもので、イヴォ・ヴァン・ホーヴェ演…

あまり台本が個人的に…『巨匠 ―ジスワフ・スコヴロンスキ作「巨匠」に拠る―』

紀伊國屋サザンシアターで『巨匠 ―ジスワフ・スコヴロンスキ作「巨匠」に拠る―』を見てきた。丹野郁弓演出、劇団民藝による公演である。木下順二がポーランドの劇作家の作品のドラマ化をテレビで見て、その20数年後に記憶に基づいて書いた作品…だそうだが、…

年末らしいにぎやかな上演~新国立劇場『こうもり』

新国立劇場で『こうもり』を見た。パトリック・ハーン指揮、ハインツ・ツェドニク演出による上演である。 年末らしい華やかで楽しい上演である。第一幕は書割みたいなセットで、ウィーンの街角やアイゼンシュタイン夫妻の家を比較的開放的な感じで見せている…

閉所恐怖症っぽい演出~『ねじの回転』(配信)

ベンジャミン・ブリテンのオペラ『ねじの回転』を配信で見た。指揮者はフランチェスコ・ボッサリア、演出家はファビオ・コンデミで、2023年5月21日にレッジョ・エミリア劇場で上演されたものである。もちろんヘンリー・ジェームズの『ねじの回転』が原作であ…

キャスト変更で印象も変わった~『海をゆく者』

『海をゆく者』を見てきた。2014年の上演を見ているのだが、今回はキャスト変更がある再演である。 セットなどはだいたい似ているので見た目の印象はそんなに変わらないのだが、リチャード役が吉田鋼太郎から高橋克実に変わったのがかなり大きい。吉田リチャ…

「All That Burlesque Real Reborn vol.10」

「All That Burlesque Real Reborn vol.10」を見てきた。ACCO、うの、お蝶Miss Ulysses、Lola Valentine、MIRA、都元洋子、Taro&Sun、naspyの8名が出演する拡大版である。出演者が多くて豪華だったのだが、最近あまりショーをしていなかったというACCOが相変…

短いミュージカル2本~『オフィーリアの部屋』『苦悶・煩悶・クローディアス』

明治大学シェイクスピアプロジェクトの『オフィーリアの部屋』『苦悶・煩悶・クローディアス』を見た。短いミュージカルの2本立てである。キャストはもともと少ないのだが、体調不良者が出て変更があったらしい。 音楽はまあけっこう単純というか、学生が作…