年末らしいにぎやかな上演~新国立劇場『こうもり』

 新国立劇場で『こうもり』を見た。パトリック・ハーン指揮、ハインツ・ツェドニク演出による上演である。

 年末らしい華やかで楽しい上演である。第一幕は書割みたいなセットで、ウィーンの街角やアイゼンシュタイン夫妻の家を比較的開放的な感じで見せている。第二幕のパーティ会場は照明も衣装も凝っており、後ろに大きな円盤があってそこで招待客たちが踊ったり騒いだりするところは実ににぎやかだ。ここはけっこうちゃんとしたバレエもある。ただ、オルロフスキー(タマラ・グーア)はちょっと全体的に疲れすぎている感じかもしれない。最後の刑務所の場面はちょっとギャグがくどいようにも思うのだが、最後にセットの後ろの幕が上がり、再びパーティ会場の円盤が現れて華やかになって終わる。