NTライヴ
ナショナル・シアター・ライブで『善き人』を見た。グラスゴー出身のユダヤ系劇作家C・P・テイラーの戯曲で、ドミニク・クック演出の作品である。1981年初演でイギリスでは有名な芝居だそうで、映画化もされているのだが、一度も見たことなかった。 www.yout…
ナショナル・シアター・ライブで『ベスト・オブ・エネミーズ』を見てきた。ジェームズ・グレアム作、ジェレミー・ヘリン演出の舞台を撮ったものである。 www.youtube.com 舞台は1968年のアメリカである。大統領選前の共和党、民主党の大会にあわせて、視聴率…
ナショナル・シアター・ライブで『ライフ・オブ・パイ』を見てきた。ヤン・マーテルの作品の舞台化で、映画にもなっている。これは脚色をロリータ・チャクラバーティ、演出をマックス・ウェブスターが担当している。 お話はまあ映画とだいたい同じなのだが、…
ナショナル・シアター・ライブ『かもめ』を見てきた。ジェイミー・ロイド演出、2022年の上演を撮影したものである。 www.youtube.com コルクの箱みたいなセットに緑っぽい椅子が並んでいるだけで、それ以外のものは一切ない。役者はほぼ全員舞台上におり、椅…
ナショナル・シアター・ライヴ『レオポルトシュタット』を見てきた。トム・ストッパードの戯曲で、既に日本版を見ているが、これはパトリック・マーバー演出のものである。 そこまで日本版と印象が変わらなかったのだが、ただこっちのほうがブラックユーモア…
ナショナル・シアター・ライブ『ストレイト・ライン・クレイジー』を見てきた。デイヴィッド・ヘアの戯曲をニコラス・ハイトナーが演出し、ブリッジ・シアターで上演したものである。 www.youtube.com ニューヨークの実在した建築家ロバート・モーゼス(レイ…
NTライヴで『プライマ・フェイシィ』を見てきた。スージー・ミラー作、ジャスティン・マーティン演出で、ジョディ・カマー主演のひとり芝居である。ハロルド・ピンター劇場で上演されたものを映像化している。 www.youtube.com リヴァプールのワーキングクラ…
ナショナル・シアター・ライヴ『ブック・オブ・ダスト 美しき野生』を見た。フィリップ・プルマンの『ライラの冒険』シリーズの前日譚をブライオニー・レイヴリーが脚色し、舞台化したものである。『ライラの冒険』正編も既に舞台化されている(これはアーカ…
NTライヴ『ロミオとジュリエット』の簡単な解説記事をシネマカフェに書きました。 北村紗衣「稽古場からスクリーンへ~ナショナル・シアター・ライブ『ロミオとジュリエット』」シネマカフェ、2022年2月7日。 www.cinemacafe.net
ナショナル・シアター・ライブ『十二夜』プログラムに寄稿しました。とてもオススメの『十二夜』なので、興味のある方は是非、映画館に足を運んでみてください。書誌情報は以下のとおりです。 北村紗衣「女たちの真の姿」『ナショナル・シアター・ライブ十二…
ナショナル・シアター・ライヴ『メディア』を見てきた。言わずと知れたエウリピデスの悲劇で、2014年の公演を収録したものである。キャリー・クラックネル演出、ベン・パワーの台本で、音楽はなんとゴールドフラップが担当している。なにしろ新型コロナウイ…
ナショナル・シアター・ライヴで『ハンサード』を見てきた。サイモン・ウッズ作、サイモン・ゴドウィン演出で、2019年の公演である。 www.youtube.com 1988年、サッチャー政権下のイギリスのコッツウォルズが舞台である。保守党の議員であるロビン(アレック…
ナショナル・シアター・ライヴで『シラノ・ド・ベルジュラック』を見た。エドモン・ロスタンの有名作をマーティン・クリンプが英語の現代版に翻案し、ジェイミー・ロイドが演出したものである。階段のある箱みたいなセットに現代の衣装で、登場人物は詩のか…
ナショナル・シアター・ライヴで『プレゼント・ラフター』を見た。ノエル・カワードが1930年代末に書いた戯曲だが(40年代まで初演はされなかったらしいが)、たぶん日本ではあまり知られておらず、現在のところ手に入る翻訳はない…と思う。これはマシュー・…
ナショナル・シアター ナショナル・シアターの配信でLes Blancsを見た。ロレイン・ハンズベリの1970年の戯曲を2016年にナショナル・シアターがヤエル・ファーバー演出で2016年に上演したものである。 www.youtube.com 舞台はアフリカのどこかにあるプロテス…
ナショナル・シアター・ライヴ『スモール・アイランド』を配信で見た。現在、映画館でもやっているのだが、こういうイギリス以外の英語方言が使われているような作品は英語字幕付きで見たかったので(そのほうが勉強になるから)、自宅で配信で見た。アンドレ…
ナショナル・シアターの配信で『バーバーショップ・クロニクルズ』を見た。イヌア・エラムス作、ビジャン・シェイバニ演出のものである。これはナショナル・シアター・ライヴのラインナップに全く入っていなかったものなので、配信されるとは予想しておらず…
ナショナル・シアター『十二夜』(配信)を見た。2017年のプロダクションで、サイモン演出である。 www.youtube.com 回転させられる大がかりなセットを使った上演で、両側に上にのぼる階段がついた三角形の構造物が舞台の後ろにあり、この階段に座ったり、ふつ…
NTライヴで『フリーバッグ』を見てきた。フィービー・ウォーラー=ブリッジによる同名ドラマの原作になった舞台で、一人芝居である。 www.youtube.com ドラマ版のヒロインであるフリーバッグは、とにかくまったく人好きのしない女で、かなり人格に問題があり…
NTライヴで『リーマン・トリロジー』を見てきた。もともとの原作はステファノ・マッシー二によるイタリアのラジオドラマで、それをさらに舞台用の戯曲にしたものであり、ナショナル・シアターでやったバージョンはベン・パワーによる英語化だ。サム・メンデ…
「NTLive語る会vol. 9―『イヴの総て』」、無事終了しました。大盛況で質問もたくさん出て盛り上がりました。お越し下さった方々、どうもありがとうございます。 www.ntlive.jp
NTライヴで『イヴの総て』を見た。言わずと知れた1950年の名作映画の舞台化で、イヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出、マーゴ役がジリアン・アンダーソン、イヴ役がリリー・ジェームズである。ブロードウェイを舞台に、大女優マーゴに取り入った新人イヴが周囲の人…
「NTLive語る会vol. 9ー『イヴの総て』」に参加する予定です。どういう話の進行になるかわかりませんが、できればちょっとここで書いた、イヴはレズビアンなのか?っていう話をしようかなと思っています。 www.ntlive.jp
NTライヴでアーサー・ミラーの『みんな我が子』を見てきた。ジェレミー・ヘリン演出で、オールドヴィックで上演されたものだ。初演は1947年で、いかにも第二次世界大戦直後の作品だ。この演目を見るのは初めてである。 www.ntlive.jp 第二次世界大戦直後のア…
NTライヴ『リチャード二世』を見てきた。ジョー・ヒル=ギビンズ演出で、主演はサイモン・ラッセル・ビールである。 www.ntlive.jp とにかく変わった演出で、テクストはばっさりカットして王妃すら出てこない。入り口も出口もないただの箱みたいなセットで、…
ナショナル・シアター・ライヴでアラン・ベネットの新作『アレルヤ!』を見てきた。ニコラス・ハイトナー演出で、ブリッジ・シアターで上演されたものである。 www.ntlive.jp 舞台は閉鎖の危機に揺れるヨークシャーのベツレヘム病院老人科である。元炭鉱夫の…
NTライヴで『アントニーとクレオパトラ』を見てきた。サイモン・ゴドウィン演出、レイフ・ファインズがアントニー役、ソフィ・オコネドーがクレオパトラ役である。 www.youtube.com セットは現代風で、主にローマがオフィス、エジプトは真ん中にプールのある…
「NTLive語る会4弾『英国万歳!』」に参加しました。初参加で登壇でしたが、やはり他の人とディスカッションすると自分では気付かないようなところにも気付けて大変面白かったです。 www.ntlive.jp
NTライヴで『英国万歳!』を見てきた。アラン・ベネットの有名戯曲で、アダム・ペンフォード演出のノッティンガム・プレイハウスでの公演を収録したものだ。 www.youtube.com 実はこれはロンドンで一度見たことがあるのだが、戯曲の構成としてはけっこうゆる…
NTライヴでジョナサン・マンビー演出、イアン・マッケラン演出の『リア王』を見てきた。 www.ntlive.jp 演出は現代的だが、美術や衣装などは完全に21世紀というわけではなく、ちょっとマッケラン版『リチャード三世』を思わせるような戦前風のところもある。…