あまり日本版と印象が変わらず~NTライヴ『レオポルトシュタット』

 ナショナル・シアター・ライヴ『レオポルトシュタット』を見てきた。トム・ストッパードの戯曲で、既に日本版を見ているが、これはパトリック・マーバー演出のものである。

 そこまで日本版と印象が変わらなかったのだが、ただこっちのほうがブラックユーモアが効いており、イギリスの観客もたくさん笑っているのが印象的だった。とくに最期の1955年の場面は日本語版よりも久しぶりに再会した親族同士の雰囲気が悪くて深刻な感じがあるのだが、レオ (Arty Froushan) がイギリスを褒めるところではけっこう笑いが起こっていた。この演出のレオはかなり空気が読めない…というか、ちょっと無神経な感じだと思う。