新刊『学校では教えてくれないシェイクスピア』 をよろしくお願い申し上げます。

シェイクスピア

自分の悪事を楽しんでいるリチャード~『リチャード三世』

森新太郎演出『リチャード三世』を見た。吉田羊がリチャード役で、他にも篠井英介のマーガレットや中越典子のリッチモンドなど、クロスジェンダーキャスティングがぼちぼちある演出である。リチャード以外は1人の俳優がとっかえひっかえ複数の役をやっている…

けっこう良いが、終わり方が…『ハムレット』

デヴィッド・ルヴォー演出『ハムレット』を日生劇場で見てきた。 可動式の壁みたいなもので囲まれたセットなのだが、後ろにけっこう大きいプロジェクションを映せるようになっており、閉鎖感があるところも含めてちょっとロバート・アイクっぽい美術だな…と…

人間のあやふやさ~『リア王』

彩の国さいたま芸術劇場で長塚圭史演出『リア王』を見て来た。 舞台の真ん中に土を敷き詰めた土俵みたいなものがあるセットで、衣装は比較的モダンな感じである。台本はけっこうカットしてある…のだが、かなり長い芝居で、休憩前の第1部だけで2時間くらいあ…

アルメニアシェイクスピア学会(オンライン)で発表しました

アルメニアシェイクスピア学会(オンライン)で'Is Macbeth the Most Suitable Shakespearean Tragedy for High School Students?'という発表をしました。高校生がどう『マクベス』を翻案しているかというテーマで『スター・ウォーズ:マクベス』(1997)と『…

『ヘンリー・パーセル「妖精の女王」 〜ダンスと歌でおくる夏の夜の夢〜』

『ヘンリー・パーセル「妖精の女王」 〜ダンスと歌でおくる夏の夜の夢〜』を見て来た。パーセルの『妖精の女王』のマスク部分を取り出し、『夏の夜の夢』の妖精の王と女王をめぐる短い演目として再構成したものである。演奏以外にダンスとちょっとしたセリフ…

『SPUR』6月号のリトールドテーマの鼎談に参加しています

『SPUR』6月号にて、リトールドをテーマに鴻巣友季子さん、相馬千秋さんとの鼎談に参加しております。pp. 176-179です。 SPUR (シュプール) 2026年6月号 [雑誌] 集英社 Amazon

講談シェイクスピア~『PERICLES on the railway』

atonariumで『PERICLES on the railway』を見てきた。一応ポストトークも担当した。 三ッ井秋による講談形式の『ペリクリーズ』である。現代を舞台にマリーナという名前のギターを持ったルンペンの主人公のお話になっている。部分的に実話もとりこんでいるそ…

トレモロ『コリオレーナス』劇評を京都ロームシアターウェブサイトに書きました

トレモロ『コリオレーナス』劇評を京都ロームシアターウェブサイトに書きました。 rohmtheatrekyoto.jp

日経新聞に『ハムネット』批評を書きました

日経新聞に『ハムネット』評を書きました。 www.nikkei.com

4月8日に『アフター6ジャンクション2』で『ハムレット』の話をします

4月8日の『アフター6ジャンクション2』に出演します。なんとシェイクスピア入門で、『ハムレット』の話をします。 www.tbsradio.jp 学校では教えてくれないシェイクスピア 作者:北村紗衣 朝日出版社 Amazon

ハッピーエンドの『リア王』~『令和X年のリア王』

吉祥寺シアターで戯曲組×世AMI合同公演、吉村元希台本、金世一演出『令和X年のリア王』を招待で見てきた。 『リア王』に沿ってはいるのだが、だいぶ現代風に変わっており、コーディリア(中山璃虹)を陥れるためリーガン(手塚紀乃)があらかじめリア王(森…

悪くはないが好みではない点も~『ROMEO & JULIET』

劇団ヅッカ、マツモトタクロウ演出『ROMEO & JULIET』を招待で見てきた。 『ロミオとジュリエット』をかなり現代的にしたものである。台詞が完全に現代の若者風になっていて生き生きしているところはとても良いし、けっこう面白いと思うところもある。やろう…

『Numéro TOKYO』5月号にシェイクスピア映画についての記事を書きました

『Numéro TOKYO』5月号にて、「語られてこなかった物語」をテーマにシェイクスピア映画についての記事を書きました。書誌情報は以下のとおりです。 北村紗衣「あの人、何してたんだろう?シェイクスピアの余白を想像する」『Numéro TOKYO』2026年5月号、94-9…

Shakespeare Studiesに人間の燃やし方に関する論文が出ました

アメリカのShakespeare Studiesに人間の燃やし方(クリストファー・マーロウの『カルタゴの女王ダイドー』でダイドーが自分に火をつける場面は当時どうやって演出していたのか)についての論文を出しました。著者校正がなく、まったく知らないうちに編者が全…

『ハーパーズ バザー』5月号でインタビューを受けました

『ハーパーズ バザー』5月号で新作映画『ハムネット』に関するインタビューを受けました。よろしくお願い申し上げます。 Harper’s BAZAAR ハーパーズ バザー 2026年5月号 (2026-03-19) [雑誌] ハースト婦人画報社 Amazon ハムネット (新潮クレスト・ブックス…

以前より少し優雅になったような…Kバレエ『ロミオとジュリエット』

Kバレエ『ロミオとジュリエット』を見て来た。以前と同様、ケンカの場面は女性陣も参加してかなり荒っぽかったり、ティーンエイジャーの暴力がけっこう大きい役割を果たしている作品である。最初が町の中とかではなく、ロザラインとおぼしき女性(大久保沙耶…

陽気な女房中心の楽しいオペラ~新国立劇場『ウィンザーの陽気な女房たち』

新国立劇場でオットー・ニコライ『ウィンザーの陽気な女房たち』を見た。カロリーネ・グルーバー演出」で、新国立のオペラ研修所の公演である。 話はシェイクスピアの『ウィンザーの陽気な女房たち』ほとんどそのままだが、名前などはドイツ語風にだいぶ変え…

面白さに大きな差が…ガチゲキ!!シェイクスピア

座・高円寺で上演された、シェイクスピアがテーマのガチゲキ!!を見てきた。6つの劇団に同じテーマで芝居を上演してもらい、2つずつ組み合わせて観客投票で競うというものである。私は1日で全部見た。 1セットめはエンニュイ『平面的な世界、断片的な部屋-…

かなり戯曲に沿った作り~NBAバレエ団『ロミオとジュリエット』

NBAバレエ団『ロミオとジュリエット』を見てきた。マーティン・フリードマン振付・演出による上演である。 いつも見ているマクミラン版に比べるとだいぶシェイクスピアの戯曲の話を伝えることにフォーカスしている感じで、あまりバレエに詳しくないが戯曲の…

ハムレットが比較的まともな人に見える演出~ナショナル・シアター・ライブ『ハムレット』

ナショナル・シアター・ライブでロバート・ハスティ演出『ハムレット』を見た。 www.youtube.com セットや衣装はたいがい現代風だが、ハムレット(ヒラン・アベイセケラ)は舞台上演の場面などではエリザベス朝風の襟をつけている。台本はカットが比較的少な…

妖精まわりがわりと良かった~劇団昴附属養成所第四期生修了公演『夏の夜の夢』

Pit昴で劇団昴附属養成所第四期生修了公演『夏の夜の夢』を見た。菊池准演出によるものである。主要な役者数名以外はひとりでふたつか3つの役をとっかえひっかえやる公演である。 あまり気を衒ったところはない公演だが、一部のセリフは現代的に変更しており…

非常に面白いが、もうちょっと掘り下げてもいいところも…『贋作・オセロー』

シアターグリーンで『贋作・オセロー』を見てきた。『オセロー』を菅野臣太朗が脚色・演出したもので、2024年に上演された芝居の再演だそうである。 『オセロー』を上演している劇団が、すぐ近くで『オセロー』にそっくりな殺人事件が発生したのを知り、芝居…

プロレスはよかった~『夏の夜の夢』

浅草花劇場で桂佑輔演出『夏の夜の夢』を見てきた。 全体的に浅草花やしきという場所柄を意識した昭和レトロっぽい演出なのだが、それがうまくいっているところといっていないところがある。うまくいっているところとしては途中のプロレスの演出で、花やしき…

まあ普通に面白いが、ギミックは全然効いてない~SPAC『ハムレット』

SPACで上田久美子演出『ハムレット』を見てきた。チケットは招待である。 舞台を覆う巨大ビニルシートみたいなものがあるだけで、家具などはほぼ無いセットである。舞台後部のほうではこのシートが上からぶら下がっていていて紗幕みたいに機能している。登場…

ハムレットもしくは時をかけてない少女~『果てしなきスカーレット』(ネタバレあり)

細田守監督『果てしなきスカーレット』を見てきた。 www.youtube.com 『ハムレット』がベースで、近世あたりのデンマークを舞台にした時代劇アニメである(中世警察:あれは中世ではないだろ…)。デンマーク王女スカーレット(芦田愛菜、ハムレットに相当)…

演技が非常に良かったが、熊が遠慮~明治大学シェイクスピアプロジェクト『冬物語』

明治大学シェイクスピアプロジェクト『冬物語』を見てきた。あまり気を衒ったところはない『冬物語』なのだが、全体的にセットや衣装などに気合いが入っており、とくにメインキャスト陣の演技がかなり良かった。時代ものの衣装は安っぽく見えがちなのだが、…

マクダフが活躍する翻案~『マクベス - その名に惑わされた男 -』

天動虫『マクベス - その名に惑わされた男 -』を見てきた。『マクベス』がベースの帆足知子による翻案である。 最近の『マクベス』はいわゆる「一卵性夫婦」的な、お互い強く愛し合っているが度外れなベタベタぶりのせいで不健康な共依存サイクルに入り込ん…

猫町倶楽部『夏の夜の夢』読書会が無事終わりました

猫町倶楽部シェイクスピア読書会、本日は『夏の夜の夢』でした。お越しくださった方々、ありがとうございます。最初音が出なくなったり、途中のブレイクアウトルームでも2回くらい音が乱れたりしましてすいませんでした。次回は『から騒ぎ』です。 nekomachi…

イマイチだったような…『ヴェニスの商人CS』

IMAホールでCasual Meets Shakespeare『ヴェニスの商人CS』を見てきた。松崎史也脚色・演出で、コメディバージョンとシリアスバージョンがあり、私が見たのはコメディバージョンのほうである。 Casual Meets Shakespeareの公演はうまくいったりいかなかった…

わかりやすい王道な演出~イエローヘルメッツ『マクベス』

ルネ小平でイエローヘルメッツ『マクベス』の公開ゲネプロを見てきた。夏休みの出張中に上演されて見られなかった演目なので、見られて良かった。 いつものイエローヘルメッツらしい、わかりやすい王道な演出である。テーブルを並び替えていろいろな設定に見…