シェイクスピア

次回早稲田エクステンション講座は『リチャード二世』です

次回の早稲田大学エクステンションセンター中野校の授業は「あなたがまだ知らないかもしれないシェイクスピア 『リチャード二世』を楽しむ」です。NTライヴで秋にサイモン・ラッセル・ビール主演『リチャード二世』が上映されるので、その準備的に7/22、7/29…

リアリズムは要らない~ドン・キホーテプロジェクト『リア王』

綾瀬のKISYURYURI THEATERでドン・キホーテプロジェクト『リア王』を見てきた。珍しく招待で見た。 king-lear-donquijote.themedia.jp 工場の建物を再利用した劇場で、ほとんど何もない部屋でやる『リア王』である。窓から自然光をとっているのだが、終盤は…

ささくれだった東京のハムレット~カクシンハンリーディング『ハムレット×SHIBUYA ~ヒカリよ、俺たちの復讐は穢れたか~』

渋谷でカクシンハンリーディング『ハムレット×SHIBUYA ~ヒカリよ、俺たちの復讐は穢れたか~』を見てきた。これを見たのは初めてである。 話はあまり直線的に進まないのだが、おおまかにはアキハバラとシブヤという現代の青年を中心に、渋谷のスクランブル交…

とても野心的だが、好きかというと…劇団AUN Age.1『オセロー』

浅草九劇で長谷川志演出、劇団AUN Age.1『オセロー』を見てきた。 ほぼ何もないブラックボックスみたいな舞台にかなりカットを少なくした台本で(全くカットがないというわけではないが)、台詞をきちんと聞かせる上演である。キプロス上陸後の台詞などはカッ…

プロローグ部分がなかなか面白い~ITCL『真夏の夜の夢』(演出ネタバレあり)

学生を引率し、成城大学でインターナショナル・シアター・カンパニー・ロンドン『真夏の夜の夢』を見てきた。毎年来日し、英語でシェイクスピアを上演している劇団である。シンプルなセットを使い、少人数でいろいろな役をとっかえひっかえやるのが特徴のカ…

サイモン・ゴドウィン演出『ハムレット』(ネタバレあり、メモ)

文化村シアターコクーンでサイモン・ゴドウィン演出『ハムレット』を見てきた。これは劇評を書くかもしれないので、要点をメモだけ。 ・真ん中に監視塔があり、回転するセットを使っている。デザインは北欧がモチーフらしいが、来ている衣服や小道具などのせ…

最高のバケモノ~NTライヴ、イアン・マッケラン主演『リア王』

NTライヴでジョナサン・マンビー演出、イアン・マッケラン演出の『リア王』を見てきた。 www.ntlive.jp 演出は現代的だが、美術や衣装などは完全に21世紀というわけではなく、ちょっとマッケラン版『リチャード三世』を思わせるような戦前風のところもある。…

女優陣は頑張ってるが、台本のカットがひどい~SKE48版『ハムレット』(ネタバレあり)

SKE48版『ハムレット』を見てきた。SKEについては全く知らないのだが、『SKEBINGO!~ガチでお芝居やらせて頂きます!』という番組の企画らしい。舞台はデンマークではなくSKEの地元の名古屋で、敵国はノルウェーではなく岐阜である。 www.nelke.co.jp 女優…

王が無能すぎるので殺さなくてもよいマクベス夫妻~『バイス』(ネタバレ注意)

アダム・マッケイ監督『バイス』を見てきた。 www.youtube.com ブッシュ政権の副大統領だったディック・チェイニーの人生を描いた政治諷刺劇である。ディック(クリスチャン・ベール)は若い頃、飲酒運転で何度も逮捕される自堕落な生活をしていたが、恋人リン…

京劇風味のシェイクスピア~中国国家話劇院『リチャード三世』

東京芸術劇場で王暁鷹演出、中国国家話劇院『リチャード三世』を見てきた。 衣装もセットも中国の時代劇風である。セットは後ろに漢字が書かれた白っぽい幕がかかったもので、この幕は人が死ぬたびにどんどん血の筋が増えていく。打楽器の生演奏もある。女優…

オールフィメールアマチュア劇団による『ディランとキャサリン』…じゃなかった『ピラマスとシスビ』~『女優たちのための冬の夜の夢』

『女優たちのための冬の夜の夢』を見てきた。キャストメンバーはTeamQueenのほうである。 www.livedog.net オールフィメールで『夏の夜の夢』を上演するため、女優たちが森で合宿していると、どうやらパック役を演じる夢子に不思議な力が働いて、森の中で『…

若い芝居、ロミオの夢~カクシンハン・スタジオ『ロミオとジュリエット』

カクシンハン・スタジオの『ロミオとジュリエット』を見てきた。生まれて初めてポストトークも頼まれたので、けっこう緊張して目を大きく見開いて見た。 kakushinhan.org 10ヶ月前に訓練を始めたばかりの初心者俳優で行う成果発表会的なところもある公演とい…

Repreに書籍紹介を書きました

表象文化論学会のニューズレターである『Repre』に、寄稿したShakespeare and the 'Live' Theatre Broadcast Experienceの書籍紹介を書きました。 www.repre.org Shakespeare and the 'Live' Theatre Broadcast Experience (Arden Shakespeare and Methuen D…

本日発売の『週刊文春』「名著のツボ」にコメントしました

前回に引き続き、本日発売『週刊文春』の「名著のツボ」でハムレットについてコメントしています。 週刊文春 2019年 2/28 号 [雑誌] posted with amazlet at 19.02.21 (2019-02-21) Amazon.co.jpで詳細を見る

いいところはたくさんあるが、あまり好みではなかった~NTライヴ『マクベス』

NTライヴ『マクベス』を見てきた。ルーファス・ノリス演出で、主演はロリー・キニアとアン=マリー・ダフである。 www.youtube.com セットは内戦で破壊された近未来の都市で、ポストアポカリプス的な混乱状態がイメージされている。ただ、とくに前半部では立…

カクシンハン『ロミオとジュリエット』ポストトークで登壇します

カクシンハン『ロミオとジュリエット』、2/23(土)、18時の公演にて、ポストトークで登壇することになりました。 カクシンハン・スタジオ修了公演『ロミオとジュリエット』アフタートーク決定!2/23土 18時の回北村紗衣(シェイクスピア研究者) × 木村龍之介(演…

『週刊文春』の「名著のツボ」にコメントしました

今週発売の『週刊文春』「名著のツボ」で『ロミオとジュリエット』についてコメントしました。次号でも『ハムレット』についてコメントする予定です。 週刊文春 2019年 2/21 号 [雑誌] posted with amazlet at 19.02.16 文藝春秋 (2019-02-14) Amazon.co.jp…

次回のエクステンション講座では『アントニーとクレオパトラ』をとりあげます

次回5/13~6/10の早稲田大学エクステンションセンター中野校でのシェイクスピア講座では、NTライヴでの上映にあわせて『アントニーとクレオパトラ』をとりあげます。全くシェイクスピアをご存じない方でも参加できますので、どなたでもお気軽にお申し込みく…

彩の国さいたま芸術劇場『ヘンリー五世』

彩の国さいたま芸術劇場『ヘンリー五世』のプログラムに記事を執筆したので、招待で行ってきた。このプロダクションについては劇評を書くかもしれないので、メモ程度にしておこうと思う。 台本のカットがとにかくひどい 初日から非難囂々になっていたことな…

文春オンラインに「「クイーン」と「シェイクスピア」の共通点から考える、何が金や人気を生むのか」を寄稿しました

文春オンラインに「「クイーン」と「シェイクスピア」の共通点から考える、何が金や人気を生むのか」を寄稿しました。クイーンとシェイクスピアを手がかりに、正典形成、受容、マーケティングについて考える記事です。正典形成プロセスについてはかなり単純…

3月6日に武蔵大学公開講座にて「読み書きするシェイクスピア女子 ―近世の舞台芸術ファン活動」というテーマで話します

3/4~3/7にかけて行われる武蔵大学第70回公開講座「英語で書かれる/読まれる世界の文学」にて、3/6に「読み書きするシェイクスピア女子 ―近世の舞台芸術ファン活動」というテーマで話します。 www.musashi.ac.jp

来週から早稲田エクステンションセンターで『テンペスト』のクラスが始まります

1/21(月)より、中野の早稲田エクステンションセンターで「あなたがまだ知らないかもしれないシェイクスピア―『テンペスト』を読む」講座が始まります。まだあきがあるようですので、お気軽にお申し込みください。 www.wuext.waseda.jp

『週刊文春WOMAN』第1号のシェイクスピア記事にコメントが掲載されました

『週刊文春WOMAN』第1号のシェイクスピア記事にコメントが掲載されました。杉村道子「シェイクスピアは超古典だ!」という記事で、シェイクスピアの女性ファンや、現在のシェイクスピア受容について少しだけコメントしております。他にも浦井建治さんとかい…

西川貴教シェイクスピアが良かった~『サムシング・ロッテン』

『サムシング・ロッテン』を見てきた。ジョン・オファレルとケイリー・カークパトリック脚本、ケイリーとウェイン・カークパトリックが作詞作曲で2015年に初演されたシェイクスピアネタのミュージカルである。日本版の演出は福田雄一だった。 舞台はエリザベ…

キャストの難しさ~鮭スペアレ『マクベス』

北千住BUoYで鮭スペアレ『マクベス』を見てきた。 いつもの鮭スペアレに比べると能の要素を減らしているのだが、これは演目が『マクベス』であることを考えると当然…というか、既に『蜘蛛巣城』でちゃんとやっているので、この期に及んでもう一度やるとした…

嫉妬深い男の勘違いを描いた笑劇~『喜劇新オセロ』

高円寺アトリエファンファーレで『喜劇新オセロ』を見てきた。これは益田太郎冠者が1906年に書いた『オセロー』の翻案で、初演は川上音ニ郎の一座によるものだったらしい。あまり上演されない芝居で、60分くらいの小品である。演出は西沢栄治で、キャストはA…

『ヘンリー五世』徹底勉強会の講演レポートが出ました

先日彩の国さいたま芸術劇場で実施した講演「知らないようで慣れ親しんでいる『ヘンリー五世』の世界~影響と受容」のレポートが公開されました。 【レポート】彩の国シェイクスピア講座Vol.2「『ヘンリー五世』徹底勉強会」 第2回「知らないようで慣れ親し…

クライマックスが大問題で頭を抱えた~タイプス『リア王』

座・高円寺でタイプス『リア王』を見てきた。オールフィメールの上演である。 オーソドックスな上演で、良いところはたくさんある。グロスターが崖から飛び降りようとするあたりのくだりなどは真に迫った描写とユーモアのバランスが良かったし、全体的に笑う…

感情の政治~NTライヴ『ジュリアス・シーザー』

NTライヴの『ジュリアス・シーザー』を見てきた。『ヤング・マルクス』に続き、新しいブリッジ・シアターでの上演を撮影したものである。演出はニコラス・ハイトナーである。 www.youtube.com とにかく面白いのは空間の使い方である。空間の使い方が非常にフ…

笑いが多いが、意外と台本の流れに忠実~宮藤官九郎演出『ロミオとジュリエット』

宮藤官九郎演出、M&Oplaysプロデュース『ロミオとジュリエット』を本多劇場で見てきた。 セットはジュリエットの家に見立てた壁で仕切られていて回転するようになっている。ブロックを大きくしたようなカラフルな箱などがそのへんに散らばっており、壁以外…