シェイクスピア

クリストファー・プラマー演じる温かいプロスペロー~ストラトフォードフェスティヴァル『テンペスト』(配信)

ストラトフォードフェスティヴァルの『テンペスト』を配信で見た。デズ・マカナフ演出の2010年のもので、クリストファー・プラマーが主演である。 https://www.youtube.com/watch?v=9Y5G_V2x5oU わりと近世風な衣装で、あまり奇をてらわない正攻法の演出であ…

近世の女性作家を取り上げた意欲作なのだろうが、いくらなんでも…『エミリア』(配信)

モーガン・ロイド・マルコム作『エミリア』を配信で見た。近世の女性詩人でシェイクスピアの同時代人であるエミリア・ラニエをヒロインにした作品である。つい最近のプロダクションだ。 www.emilialive.com 円形でちょっと劇場っぽいセットの雰囲気もいいし…

オールメール、5人だけでやる『ハムレット』~『5 Guys Shakespeare』(配信)

『5 Guys Shakespeare』を配信で見た。 www.nelke.co.jp 若い男優5人でとっかえひっかえいろんな役を演じながら『ハムレット』をやるというものである。この発想じたいは大変よろしいというか、少人数でオールメールで、みたいなのはアートハウス系のプロダ…

Shakespeare's Sonnets (配信)

The Shows Must Go Onが配信しているShakespeare's Sonnetsを見た。基本的にはソネット集をいろんな役者が読むだけなのだが、パトリック・スチュアート、フィオナ・ショー、キム・キャトラル、デイヴィッド・テナントなど、かなり豪華な面々が読んでいる。ひ…

ホラーっぽいソネットの翻案~新国立劇場『Shakespeare THE SONNETS』

新国立劇場で『Shakespeare THE SONNETS』を見てきた。シェイクスピアのソネットを中心に『ロミオとジュリエット』とか『オセロー』とか、いろいろな作品を加味しながら作ったバレエ演目である。私が見た回のダンサーは渡邊峻郁と小野絢子だった。 www.nntt.…

パイプ椅子とゴミ~カクシンハン『ロミオとジュリエット』(配信)

カクシンハン『ロミオとジュリエット』を配信で見た。3人のキャスト(柳本璃音、根本啓司、大山大輔)と三味線の生演奏(鶴澤寛也)だけの少ないメンバーで無観客で上演するものである。 セットは積み上げたパイプ椅子で弧のように囲った舞台にゴミみたいな…

『English Journal』の誌面に書いた記事がウェブ公開されました

『English Journal』の誌面に書いた記事がウェブ公開されました。 ej.alc.co.jp

バルカン半島のきなくさい政争を描く~パトリック・スチュアート『マクベス』(配信)

The Shows Must Go Onのネット配信で『マクベス』を見た。ルパート・グールド演出、パトリック・スチュアート主演で2010年のものである。もともとは2007年にチチェスターで上演したものをテレビ用に翻案したらしい。 www.youtube.com 舞台設定としては1960年…

『GQジャパン』にケネス・ブラナーの紹介記事を書きました

『GQジャパン』ウェブ版にケネス・ブラナーの紹介記事を書きました。 www.gqjapan.jp

華やかで現代風な上演~ウィーン国立歌劇場『ロミオとジュリエット』(配信)

ウィーン国立歌劇場のオペラ『ロミオとジュリエット』を配信で見た。指揮者はプラシド・ドミンゴ、演出家はユルゲン・フリムで、2017年に上演されたものである。 play.wiener-staatsoper.at 非常に現代的で華やかな演出である。ジュリエット(アイダ・ガリフ…

衣装や美術が凝っている~フィンランド国立バレエ『夏の夜の夢』(配信)

フィンランド国立バレエ『夏の夜の夢』を配信で見た。2017年の上演を撮影したものである。音楽はメンデルスゾーンだが、『夏の夜の夢』の劇音楽以外にもメンデルスゾーンの曲を使っている。 人間たちは古代地中海風の衣装をまとい、アテネの街も壺絵みたいな…

アルク『English Journal』12月号にシェイクスピアの紹介記事を書いています

アルク『English Journal』12月号にシェイクスピアの紹介記事を書きました。シェイクスピアネタですが、チャドウィック・ボーズマンの追悼も入っております。書誌情報は以下のとおりです。 北村紗衣「世界中の喜怒哀楽に浸透したシェイクスピアの台詞」『Eng…

わりときちんと『十二夜』準拠~宝塚歌劇月組宝塚大劇場公演『WELCOME TO TAKARAZUKA-雪と月と花と-』『ピガール狂騒曲』千秋楽ライブ中継

宝塚歌劇月組宝塚大劇場公演『WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と-』『ピガール狂騒曲』千秋楽ライブ中継を見てきた。映画館でのライブビューイングだが、かなり混雑していた。 liveviewing.jp 最初がレビューで坂東玉三郎が監修した…

海のそばでの無料上演~シェイクスピア・バイ・ザ・シー『タイタス・アンドロニカス』(配信)

シェイクスピア・バイ・ザ・シーが行った『タイタス・アンドロニカス』上演のオンライン配信を見た。ステファニー・コルトリン演出のものである。私が知っているだけで「シェイクスピア・バイ・ザ・シー」という劇団は4つもあるのだが、これはカリフォルニア…

大作を一挙上映~新国立劇場シェイクスピア歴史劇シリーズ映像上映『ヘンリー六世』『リチャード三世』

新国立劇場シェイクスピア歴史劇シリーズ映像上映で『ヘンリー六世』と『リチャード三世』を見てきた。鵜山仁演出で、だいたい同じ座組で2009年からやってきたプロジェクトの復習編である。ただし全部の映像を見られるわけではなく、けっこうカットしてある…

かなりわかりやすく変更、クロスジェンダーキャスティングも採用~新国立劇場『尺には尺を』

新国立劇場演劇研修所第14期生試演会『尺には尺を』を見てきた。子供のためのシェイクスピアシリーズをやっていた山崎清介演出である。 www.nntt.jac.go.jp 舞台に動かせる柱を立てたわりとシンプルなセットである。演出家が「子供のためのシェイクスピア」…

早稲田大学演劇博物館シェイクスピア講演会+「Inside/Out─映像文化とLGBTQ+」展

早稲田大学演劇博物館 2020年度シェイクスピア祭演劇講座「もしも私が女なら~シェイクスピア劇におけるジェンダーとセクシュアリティ」、オンライン開催でしたが無事終了いたしました。聞いてくださった皆様、どうもありがとうございます。私が機材を忘れる…

Shakespeare Bulletinに岡田将生主演『ハムレット』の劇評を寄稿しました

Shakespeare Bulletinに岡田将生主演『ハムレット』の劇評を寄稿しました。もちろん英語です。書誌情報は以下の通りです。 Kitamura Sae, '[Review] Hamlet', Shakespeare Bulletin, 37.4 (2019): 587-591. muse.jhu.edu

役者陣が大変良かった~東京芸術劇場『真夏の夜の夢』

東京芸術劇場で野田秀樹脚色、シルヴィウ・プルカレーテ演出の『真夏の夜の夢』を見てきた。新型コロナウイルスのせいでプルカレーテがなかなか来日できずに大変だったらしいのだが、どうにか間に合うように来日して作れたらしい。 www.geigeki.jp 野田版夏…

パトリック・スチュワートが読むシェイクスピアソネットの解説企画が終わりました

3月から続けていたパトリック・スチュワートが読むシェイクスピアソネットを #PSSonnetsで簡単に解説する企画が完結しました。パトリック・スチュワートと、togetterまとめを作ってくださった @hinano_hempchiさん、ハッシュタグを見て下さった方々に大感謝…

屋根裏の夢~新国立劇場オペラ『夏の夜の夢』

新国立劇場でベンジャミン・ブリテン作曲のオペラ『夏の夜の夢』を見た。この演目は新型コロナウイルスロックダウンが始まってから配信で一度見たのだが、生の舞台で見るのは初めてである。デイヴィッド・マクヴィカー演出に基づき、「ニューノーマル時代の…

久しぶりの「ちゃんとした」シェイクスピア~新国立劇場『リチャード二世』

新国立劇場で鵜山仁演出『リチャード二世』を見てきた。 www.nntt.jac.go.jp 新国立で同じ座組で12年もかけてやっている史劇シリーズの最終作である(できればこの座組で『ヘンリー八世』『ジョン王』『エドワード三世』『サー・トマス・モア』とかもどうで…

シェイクスピアの女性キャラクターに台詞と歌で迫る~『シェイクスピア~哀しみの女たち~』

髙岸未朝演出『シェイクスピア~哀しみの女たち~』を見てきた。シェイクスピア悲劇の女性キャラクターについて、モノローグとオペラのアリアを組み合わせて人物像を表現する企画である。演劇のモノローグは田野聖子、オペラのアリアは田村麻子が担当してい…

今回のアルクのミニコラムは関係代名詞についてです

今回のアルクのミニコラムは『夏の夜の夢』をとりあげ、関係代名詞について書きました。 ej.alc.co.jp

本日より早稲田大学演劇博物館シェイクスピア講座の受付開始です

本日より、早稲田大学演劇博物館シェイクスピア講座の受付開始です。10/27の夜にオンライン開催です。予約すれば無料ですので、お気軽にお申し込みください。異性配役などについて話します。 www.waseda.jp 高田馬場経済新聞にも告知記事が出ています。 http…

マーガレット・アトウッド『獄中シェイクスピア劇団』のウェブ+チラシ用解説を書きました

マーガレット・アトウッドの『獄中シェイクスピア劇団』のウェブ+チラシ用解説を書きました。『テンペスト』の翻案で、大変面白いのでとてもオススメです。 note.com 語りなおしシェイクスピア 1 テンペスト 獄中シェイクスピア劇団 (語りなおしシェイクス…

音楽が面白い~Kawai Project 番外編『リア王』リーディング公演

Kawai Project 番外編『リア王』リーディング公演を見てきた。私の指導教員である河合祥一郎先生の新訳・演出によるもので、感染対策もあって一回の公演に15人しか入れないという非常に少人数向けの上演である。 www.kawaiproject.com 『リア王』をそのまま…

大変良い上演だが、相変わらず映像が…ブラックフライアーズ劇場『オセロー』(配信)

ブラックフライアーズ劇場、イーサン・マクスウィーニー演出『オセロー』を見た。有料配信で、数日前に上演されたものである。 americanshakespearecenter.com ルネサンス風の衣装にシンプルなセットを使った正攻法のビジュアルだが、この上演の特徴はキャス…

木に化けるところがよいが、映像クオリティは…ブラックフライアーズ劇場『十二夜』(配信)

ブラックフライアーズ劇場がMarquee TVで有料配信している『十二夜』を見た。ダン・ハッセ演出で、客席はソーシャルディスタンシングし、有料配信もするというやり方で劇場を再開した公演である。こちらも新型コロナウイルス対策だと思うのだが、90分くらい…

参宮橋トランスミッションには行きたくないと思った~『全ての魔女たちへ』

劇団やりたかった『全ての魔女たちへ』を見てきた。シェアハウスを経営しているクローゼットなゲイカップルと、シェアハウスに住んでいる住人たちを中心にしたロマンティックコメディである。 yaritakatta.wixsite.com ウェブページにシェイクスピア風の『お…