マーロウ

ドイツ研究旅行(1)国際マーロウ学会で発表しました

第8回国際クリストファー・マーロウ学会で発表してきた。タイトルは"Kit’s Afterlife in Cinema: Shakespeare in Love, Cradle Will Rock, and Only Lovers Left Alive"で、『恋におちたシェイクスピア』と『クレイドル・ウィル・ロック』の他、主にジャーム…

すごく時代考証のしっかりした時代もの〜『薔薇と白鳥』(ネタバレあり)

東京グローブ座でG2作・演出『薔薇と白鳥』を見てきた。「薔薇」ことクリストファー・マーロウ(八乙女光)と「白鳥」ウィリアム・シェイクスピア(髙木雄也)の友情を描く作品である。 舞台装置はかなり大がかりで、けっこう高い位置に設置されており、さらに階…

国際クリストファー・マーロウ学会で発表します

7月9日か13日までドイツのヴィッテンベルクで開催される第8回国際クリストファー・マーロウ学会で発表します。10日の昼のセッションで、"Kit's Afterlife in Cinema: Shakespeare in Love, Cradle Will Rock, and Only Lovers Left Alive"というタイトルで、…

キラキラの罪を描いた道徳劇~RSC『フォースタス博士』

RSC『フォースタス博士』を見てきた。クリストファー・マーロウの有名作で、知識を得て願いをかなえるために悪魔と契約したフォースタス博士の地獄落ちまでを描く芝居である。演出はMaria Aberg(「マリア・エイバーグ」か「マライア・エイバーグ」か、ことに…

前半は軽薄、後半はセンチメンタル〜『フォースタス』

池袋の芸劇で鈴木勝秀演出、演劇集団円の『フォースタス』を見てきた。ファウスト伝説を主題とするクリストファー・マーロウの芝居である。 これ、今までに二回、英語で見たことがあって、そのときも現代ではかなり上演が難しい芝居だと思ったのだが、今回も…

演出は野心的だけど、もっと色気を!〜新国立劇場『エドワード二世』

新国立劇場でクリストファー・マーロウの『エドワード二世』を見てきた。すごく野心的な演出だしつまらなくはなかったと思うのだが、イマイチ乗れないところが多かった。 とりあえずこれは有名戯曲でデレク・ジャーマンの映画も出てるし、既にバンクサイドロ…

グローブ座『フォースタス博士』〜アウシュビッツのあとマーロウ版フォースタスは可能か?

グローブ座でマーロウの『フォースタス博士』を見てきた。 この間のローズ座の上演とは全然違う、舞台装置もたくさん使った大がかりな上演。視覚効果を派手に使ったところはいいと思うのだが、とにかく長い! とりあえずこの戯曲はテキストが二種類あってど…

ローズ座『フォースタス博士』〜控えめすぎてイマイチだった

ローズ座でクリストファー・マーロウの『フォースタス博士』を見た。頑張ってはいるが、かなりイマイチな気が… これはルネサンスのファウスト物語で、知識のために悪魔に魂を売ったフォースタス博士の地獄落ちまでを壮大なブランクヴァースで描いた道徳劇ふ…

男性がエロティックキャピタルを使うとどうなるか?〜バンクサイドローズ座『エドワード二世』

バンクサイドローズでクリストファー・マーロウの『エドワード二世』を見てきた。いくつか疑問はあるが、マーロウの舞台を見たのは初めてだし、大変良かった。 『エドワード二世』は1590年代に初演された史劇で、イギリスではとても有名な劇作家クリストファ…