ドイツ研究旅行(1)国際マーロウ学会で発表しました

 第8回国際クリストファー・マーロウ学会で発表してきた。タイトルは"Kit’s Afterlife in Cinema: Shakespeare in Love, Cradle Will Rock, and Only Lovers Left Alive"で、『恋におちたシェイクスピア』と『クレイドル・ウィル・ロック』の他、主にジャームッシュの『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』を中心に論じ、この映画に出てきてるマーロウはジャームッシュが考える究極の芸術家像としてそのまんま『パターソン』につながるっていう話をした。最後にちょっとだけ『薔薇と白鳥』にも触れた。久しぶりの国際学会であまりテンポがつかめず、ちょっとうまくいかないとこがあったのが反省点だ。ただ、『薔薇と白鳥』はけっこう興味を持った人がいて、DVDはないのか、英語では見られないのか、などの質問が出た。

 4日間の学会でたいへん有意義だったのだが、マーロウは研究を始めたばかりなので圧倒的に知識不足でわからないところが多く、けっこう反省した。ちゃんと勉強して、論文を書かないといけない。

 2日目の夜にはデイヴィッド・ダヴァロス『ヴィッテンベルク』(『ハムレット』と『フォースタス博士』の前日譚でルターも登場)のリーディング公演があったのだが、これは19:30開始の予定がワールドカップイングランドクロアチア戦のため18:45に繰り上げられて始まった。この芝居は初めて見たのだが、フォースタスとルターが指導学生ハムレットを取り合うというコメディで、かなり面白かったのでちゃんと戯曲を読んでみたいと思った。3日目の夜には『欲望の支配』をみんなで音読するイベントがあったのだが、これは院生の時に授業で読んだことがあったのだが、抱腹絶倒のメチャクチャな内容で、こんなにバカバカしくて面白い芝居だとは思ってなかった…

 学会概要はツダってまとめた。
第8回国際クリストファー・マーロウ学会1-2日目
第8回国際クリストファー・マーロウ学会3-4日目