ナショナル・シアター
ナショナル・シアター・ライブ『オセロー』のパンフレットに寄稿しました。「人間を分ける」というタイトルで簡単な解説を書いています。よろしくお願い申し上げます。 www.ntlive.jp
ナショナル・シアター・ライヴ『ブック・オブ・ダスト 美しき野生』を見た。フィリップ・プルマンの『ライラの冒険』シリーズの前日譚をブライオニー・レイヴリーが脚色し、舞台化したものである。『ライラの冒険』正編も既に舞台化されている(これはアーカ…
ナショナル・シアター・ライヴ『メディア』を見てきた。言わずと知れたエウリピデスの悲劇で、2014年の公演を収録したものである。キャリー・クラックネル演出、ベン・パワーの台本で、音楽はなんとゴールドフラップが担当している。なにしろ新型コロナウイ…
ナショナル・シアター・ライヴで『ハンサード』を見てきた。サイモン・ウッズ作、サイモン・ゴドウィン演出で、2019年の公演である。 www.youtube.com 1988年、サッチャー政権下のイギリスのコッツウォルズが舞台である。保守党の議員であるロビン(アレック…
ナショナル・シアター ナショナル・シアターの配信でLes Blancsを見た。ロレイン・ハンズベリの1970年の戯曲を2016年にナショナル・シアターがヤエル・ファーバー演出で2016年に上演したものである。 www.youtube.com 舞台はアフリカのどこかにあるプロテス…
ナショナル・シアター・ライヴ『スモール・アイランド』を配信で見た。現在、映画館でもやっているのだが、こういうイギリス以外の英語方言が使われているような作品は英語字幕付きで見たかったので(そのほうが勉強になるから)、自宅で配信で見た。アンドレ…
ナショナル・シアターの配信で『バーバーショップ・クロニクルズ』を見た。イヌア・エラムス作、ビジャン・シェイバニ演出のものである。これはナショナル・シアター・ライヴのラインナップに全く入っていなかったものなので、配信されるとは予想しておらず…
ナショナル・シアター『十二夜』(配信)を見た。2017年のプロダクションで、サイモン演出である。 www.youtube.com 回転させられる大がかりなセットを使った上演で、両側に上にのぼる階段がついた三角形の構造物が舞台の後ろにあり、この階段に座ったり、ふつ…
ナショナル・シアター・ライヴがナショナル・シアター・アット・ホームとしてウェブ配信している『ジェーン・エア』を見た。 www.youtube.com 木枠みたいな2段になっているシンプルなセットがあるだけで、衣装も簡素なもので、ヴィクトリア朝風のお屋敷など…
NTライヴで『リーマン・トリロジー』を見てきた。もともとの原作はステファノ・マッシー二によるイタリアのラジオドラマで、それをさらに舞台用の戯曲にしたものであり、ナショナル・シアターでやったバージョンはベン・パワーによる英語化だ。サム・メンデ…
NTライヴで『アントニーとクレオパトラ』を見てきた。サイモン・ゴドウィン演出、レイフ・ファインズがアントニー役、ソフィ・オコネドーがクレオパトラ役である。 www.youtube.com セットは現代風で、主にローマがオフィス、エジプトは真ん中にプールのある…
ナショナル・シアター・ライヴで『ヤング・マルクス』を見てきた。ニコラス・ハイトナーなどが立ち上げた新劇場ブリッジ・シアターのこけら落とし作品で、リチャード・ビーンとクライヴ・コールマンによる新作である。 www.youtube.com 舞台は1850年のロンド…
ナショナル・シアター・ライヴで『フォリーズ』を見てきた。タイトルの『フォリーズ』(Follies)は、たくさんのショーガールが出てきて踊るレヴューの「フォリーズ」と、「愚行」の意味のフォリーをかけている。脚本はジェームズ・ゴールドマン、作詞作曲がス…
ナショナル・シアター・ライヴでイヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出『ヘッダ・ガーブレル』を見てきた。 いかにもイヴォ・ヴァン・ホーヴェっぽい白い箱のようなセットでヘッダの家を表現しており、左端には女中さんが常駐しているという変わった空間設定の演出だ…
ナショナル・シアターでサイモン・スティーヴンズ翻案、ルーファス・ノリス演出、ローリー・キニア主演の『三文オペラ』を見てきた。言わずと知れたベルトルト・ブレヒト&クルト・ヴァイルの有名作である。あらすじは以前日本での上演をレビューした時のこち…
ナショナル・シアターで『鋤と星』を見てきた。1926年に初演されたショーン・オケイシーの有名作で、1916年にアイルランドで起こったイースター蜂起を扱った作品である。ただ、この作品は蜂起を英雄的に描いた作品ではなく、突然街が戦場となって右往左往す…
ナショナル・シアター・ライブの『宝島』(Treasure Island)を見てきた。言わずと知れたロバート・ルイス・スティーヴンソンの作品の舞台化で、ブライオニー・ラヴェリー台本、ポリー・フィンドレー演出で昨年末から今年の初めに初演されたものである。 この…
ナショナル・シアターでチュイテル・イジョフォー主演の『万人』(Everyman)を見てきた。中世イングランドの道徳劇の中でも最もよく知られている『万人』(Everyman)を桂冠詩人のキャロル・アン・ダフィが現代風に翻案したものである。 中世の道徳劇というのは…
ナショナル・シアター・ライブの『スカイライト』を見てきた。これはデイヴィッド・ヘアーの1995年の戯曲の再演で、スティーヴン・ダルドリーが演出をつとめている。初演でも主演をつとめたビル・ナイが再び主役を演じ、相手役はキャリー・マリガン。 キャリ…
NTライヴの『オセロー』を日本橋のTOHOシネマズで見てきた。これは去年上演されたもので、ニコラス・ハイトナー演出、エイドリアン・レスターがオセロー役でイアーゴー役がローリー・キニアという、これ以上ないような配役の演出である。 美術も演出も、非常…
ナショナル・シアター・ライヴの『ハムレット』を見てきた。 私、ぼんやりしてて「チャールズ・スペンサーがボロクソにけなしてたほうの、私がチケットとれなかったハムレット」だと思って見に行ったんだが、行ってみてから既に生で見たやつだと気付いた。生…
ナショナルシアターで『アテネのタイモン』を見てきた。これ、シェイクスピアの中でも私が二番目くらいに低評価な戯曲だったのだが、公演を見て全く意見が変わった。これはミドルトンか誰かとの共作であろうと言われていて、都市喜劇ふうの(ミドルトンふうと…
ナショナルシアターでエンダ・ウォルシュ作、キリアン・マーフィ主演『ミスターマン』を見てきた。 …で、これロンドンの批評では軒並み絶賛なんだけど私は全然面白くなくてなんかすごい不愉快かつ眠かった。完全にキリアンの一人芝居(テープに録音された声と…
ナショナルシアター、オリヴァー・ゴールドスミス作『負けるが勝ち』(She Stoops to Conquer)〜『ハングオーヴァー』なんかまだまだ甘い!18世紀の諷刺喜劇のこのメチャクチャぶりを見よ!
ナショナルシアターでアイルランドの劇作家オリヴァー・ゴールドスミス作の18世紀の有名戯曲『負けるが勝ち』(She Stoops to Conquer)を見てきた。演出はジェイミー・ロイドで、この間のシェリダンの『悪口学校』(同じく18世紀、アイルランドの劇作家の作品)…
ナショナルシアターで『間違いの喜劇』を見てきた。 これはシェイクスピアの作品の中でも最初期のもので、私の考えでは『じゃじゃ馬ならし』と並んで粗野というか荒削りであまり出来の良くないものである(やたら殴り合いが出て来たりとかするし、プロットも…
ナショナルシアターでダニー・ボイル演出の『フランケンシュタイン』を見た。いやぁとにかくつまらんかった…あまりにつまらなくて途中で寝た。SFゴシックホラーで眠くなるほどつまらないってちょっと問題だと思うのだが。なんか途中で吊り物が壊れていったん…
ナショナルシアターで『十二夜』を見てきた。初日ということでジュディ・デンチとかがふつうに来ててすごくびっくり(ジュディ・デンチ、舞台で見るよりほっそりしてて思ったより007のMっぽかった)。 えーっ、一言で言うと役者が結構ダメで、あまり面白くなか…
ナショナルシアターでニコラス・ハイトナー演出の『ハムレット』を見てきた。基本良かったと思うのだが、ちょっと私の好みからすると殺伐としすぎていてホットなわくわく感に欠けるかなぁという感じ。 演出スタイルとしてはセットも衣装も全部現代のものにし…
ナショナルシアターでトマス・ミドルトン作、マリアンヌ・エリオット演出のジャコビアン悲劇『女よ女に心せよ』を見てきた。 これは17世紀の前半に初演された芝居で、現代ではそれほど頻繁に上演されるわけではないと思うのだが、舞台にかけてみるとなんかび…
…えーっ、我ながらなかなかロシア的倒置法が決まったなと自己満足しつつ、今日見に行った、トム・ストッパード&アンドレ・プレヴィンの音楽劇『良い子のごほうび』(Every Good Boy Deserves Favour)ナショナルシアター公演の感想。 『良い子のごほうび』は、…