共感覚

原作よりは共感覚要素が少ない〜『レッド・スパロー』

飛行機の中で『レッド・スパロー』を見た。 バレリーナの道をケガで断念し、ハニートラップ専門の訓練を受けたロシアのスパイとして生きることになったヒロイン、ドミニカ(ジェニファー・ローレンス)の駆け引きと策謀を描いたスリラーである。 なんだかもう…

視覚が使えない世界を体験する参加型エンタテイメント〜『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』

初めて『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』に行ってきた。グループになり、視覚障害があるガイドさんについて白杖を持ちながら完全な暗闇を体験するという参加型エンタテイメントである。 室内は本当の暗闇で、全く目が利かない。音を頼りに動くので、グループ…

共感覚も少しだけ登場!〜『僕と世界の方程式』

『僕と世界の方程式』を見てきた。実際に数学オリンピックに出たダニエル・ライトウィングの実話に基づいているらしいのだが、名前は変えてあるしけっこうな部分は創作らしい。 主人公はイギリスに住む数学の天才少年ネイサン(エイサ・バターフィールド)であ…

伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているのか』

伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社、2015)を読んだ。目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)posted with amazlet at 15.08.11伊藤 亜紗 光文社 (2015-04-16)売り上げランキング: 1,700Amazon.co.jpで詳細を見る タイ…

共感覚の本、という以前に波瀾万丈すぎる〜ジェイソン・パジェット、モリーン・シーバーグ『31歳で天才になった男 サヴァンと共感覚の謎に迫る実話』

ジェイソン・パジェット、モリーン・シーバーグ『31歳で天才になった男 サヴァンと共感覚の謎に迫る実話』服部由美訳(講談社、2014)を読んだ。ライターのモリーン・シーバ−グは『共感覚という神秘的な世界-言葉に色を見る人、音楽に虹を見る人』の著者である…

機知の下にひそむ問い〜「聞こえない木下さんに聞いたいくつかのこと」

高円寺のグリーンアップルで百瀬文「聞こえない木下さんに聞いたいくつかのこと」と「The Examination」を見てきた。前者は友人の木下知威さんが出演しており、なんと製作時に私が編集した『共感覚の地平』に入っている木下さんの「声を剥がす」を参照してく…

共感覚者として、ものすごくがっかりした〜『驚愕の谷』

F/Tで、ピーター・ブルック、マリー=エレーヌ・エティエンヌ作・演出『驚愕の谷』を見てきた。一言で言うと、一人の共感覚者としてものすごくがっかりした。いつもはつまらない芝居を見ると激怒して劇場を出てくるのだが、今回は激おこじゃなくてほんとに肩…

CFP: MuVi4: International Exhibition of Video and Moving Image on Synesthesia and Visual Music

毎年スペインでやっている共感覚カンファレンス、MuVi4: International exhibition of video and moving image on synesthesia and visual musicの作品募集(これは学者と芸術家両方が出る会議です)の出てます!9/15締め切り。MuVi4: International exhibitio…

人のこころについてビッグピクチャーを描いてみよう〜ラマチャンドラン『脳のなかの天使』

V・S・ラマチャンドラン『脳のなかの天使』山下篤子訳(角川書店、2013)を読んだ。脳のなかの天使posted with amazlet at 13.08.20V・S・ラマチャンドラン 角川書店(角川グループパブリッシング) 売り上げランキング: 8,075Amazon.co.jpで詳細を見る 共感覚者…

国立新美術館「貴婦人と一角獣」展〜オーパーツかと思うほど精巧な中世フランスのタピスリー

国立新美術館で「貴婦人と一角獣」展を見てきた。 これはパリのクリュニー中世美術館から借りてきた六面の大作タピスリー「貴婦人と一角獣」を真ん中の部屋に堂々と展示し、周りはそれに関する映像解説や、デザインや技術の点で関連のある他のタピスリーや本…

浅草ほおずき市

今日は浅草ほおずき市に行ってきた。 初めてほおずきを購入。 ほおずきは赤いのに一緒についてくる風鈴の音が青っぽくて、私としてはちょっと違和感。独特な音風景である。 その後、七夕の飾り付けがまだある合羽橋のほうへ。 飯田屋というどじょう屋さん。 …

少し共感覚っぽいかも〜ポーラミュージアムアネックス「ハナハナのハナ〜香りのカタチ」展

ポーラミュージアムアネックスでplaplaxによる「ハナハナのハナ〜香りのカタチ」展を見てきた。花をテーマに映像やインスタレーションなどを用いて嗅覚と視覚をやさしく刺激するという展示で、ちょっと共感覚的かも。小さい展示だが、共感覚に興味ある方は是…

ジェイミー・ウォード『カエルの声はなぜ青いのか? 共感覚が教えてくれること』

ジェイミー・ウォード『カエルの声はなぜ青いのか? 共感覚が教えてくれること』長尾力訳(青土社 、2011)を翻訳で読んだ。以前に英語のほうはつまみ読みしていたのだが、だいぶ内容を忘れていたな… 内容は共感覚に関する基本的な情報をわかりやすく解説した…

埼玉医科大学共感覚研究会

今日はシェイクスピア祭とかルネサンスブックトークとかいろいろあったのだが、全部ブッチして埼玉医科大学で行われた共感覚の研究会に行ってきた。脳科学に関する内輪のセミナーシリーズのようなものの一環らしい。クローズドな研究会ということで小さいも…

モリーン・シーバーグ『共感覚という神秘的な世界-言葉に色を見る人、音楽に虹を見る人』〜これまたスピリチュアルだった

モリーン・シーバーグ『共感覚という神秘的な世界-言葉に色を見る人、音楽に虹を見る人』(エクスナレッジ、2012)を読んだ。 共感覚を持ったジャーナリストによる著書で、取材はかなりしっかりしていておもしろいところもたくさんあったのだが、昨日の本同様…

「どうして高度な数学を必修にする必要があるの?」フォローアップエントリ+余暇と公教育

「「代数は必要ない」:全米を揺るがしたある教授の主張」という記事(あまり翻訳はよくないかも)を読んでいろいろそれから議論が派生したので、まとめを作ってみた。「「代数は必要か?」から発展して、「どうして高度な数学を必修にする必要があるの?」」 …

『共感覚の地平』が東大リポジトリに入りました

『共感覚の地平』が東大リポジトリに入りました。 こちらからどうぞ。 引き続きリサーチマップのほうからもダウンロードできます。こちらだけで850ダウンロードを超えて、本サイトのほうからもダウンロードされているはずなのでひょっとしたら1000回近くいっ…

英国共感覚協会(UKSA)年次大会2012、二日目

昨日に引き続き英国共感覚協会年次大会二日目に参加。細かい内容はツダってまとめました。英国共感覚協会(UKSA)年次大会2012二日目午前 英国共感覚協会(UKSA)年次大会2012二日目午後 二日目は午後から音楽学の発表があったりして、バリバリ脳科学だった昨日…

英国共感覚協会(UKSA)年次大会2012、一日目

本日から英国共感覚協会(UKSA)年次大会2012がオクスフォード大学マートンカレッジにて開幕。二日間にわたり、イギリス中の共感覚者と共感覚研究者が集って研究発表をやります。 マートンカレッジの写真。 一日目の簡単な感想としては、所謂conventionalな共…

重要!29歳の誕生日に「電子書肆 さえ房」を開店し、第1作として表象文化論学会共感覚パネルの記録集『共感覚の地平』を公開しました

本日、29歳の誕生日を機に「電子書肆 さえ房」を開店し、第1作として2009年の表象文化論学会共感覚パネルの記録集『共感覚の地平』を公開しました。一応自分の個人名で登録してISBNも取得したので、一人でやってますがちゃんとした出版者です。自サイトの告…

今週末は全英共感覚大会に参加してきます

4/14-15は全英共感覚協会の年次大会に参加するためオクスフォードに行ってきます。発表はしないので交流・知識の仕入れが目的。本当はそれまでに例の電子書籍を仕上げて宣伝してきたいのですができるか…時間との戦い。

英国共感覚協会年次大会開催のお知らせ

本年も英国共感覚協会年次大会が開催されます!the UKSA 2012 annual conference on 14-15th April 開催日は2012/4/14-15、オクスフォードのマートンカレッジにて。ポスター発表及び口頭発表のアブストは3/1までです!去年参加したけどとても楽しかったので…

住田朋久、礒部太一「脳ブームの社会的背景とマスメディア」『新通史日本の科学技術3』568-76

住田朋久、礒部太一「脳ブームの社会的背景とマスメディア」、吉岡斉、綾部広則、桑原雅子、塚原修一、川野祐二『新通史日本の科学技術3』568-76を某筋から入手して読んだ。 内容はタイトルのとおりで、通史の一部で短い論文なので学術的な議論をするよりは…

音楽クイズお題指定企画「私の音楽遍歴」

さて、先日の音楽クイズでkkkkotaさんより正解が出ましたので、正解者にはブログ一回分のお題を指定する権利が与えられました。お題はこちら。 @kkkkota では、「私の音楽遍歴」でお願いします。何をきっかけに音楽に興味を持ったのか、どのように関心の幅を…

英国共感覚協会大会2011 二日目

さて、この日から夏時間で、前日深夜に帰宅したにもかかわらず寝る時間を一時間損しておねむでイーストロンドンへ。 朝のセッションでは、共感覚研究では超有名なジェイミー・ワードが発表。ワードは文字に色が見えるタイプの共感覚について、プロジェクタ/…

英国共感覚協会大会2011一日目

英国共感覚協会大会に参加した。とりあえずはイーストロンドン大まで一時間もかかるので早起きしたところ、なんとセントラルラインがとまっていることが判明。バスと地下鉄を乗り継いで慌ててストラットフォードのイーストロンドン大に向かう。 一日目は、ま…

週末は英国共感覚大会に参加します

今週末はイーストロンドン大学にて英国共感覚大会に参加します。やるネタは一昨年の表象学会でやったものとだいたい同じなんですが、研究者としてではなく、共感覚者として話す予定なのでハゲしい内容になる予定です(?!)。

学会に出ます

お知らせですが、学会にふたつ参加することが来ましました。UKSA 2011 AGM & CONFERENCE(UK共感覚協会年次大会) イーストロンドン大学 3/25-27 プログラムはこちら うちは一日目に"Representing Synaesthesia: Synaesthetes as Minorities in Japanese and E…