シェーファー

植民地政治とフレネミーBL~Parco劇場『ピサロ』

Parco劇場でピーター・シェーファー作『ピサロ』を見てきた。ウィル・タケット演出で、去年新型コロナで途中で中止された公演の再演である。 stage.parco.jp 16世紀のスペインによるインカ帝国侵略が主題の作品である。主人公のピサロ(渡辺謙)は貧しい身分…

『英語教育』11月号に『アマデウス』の書籍紹介を書きました

『英語教育』の11月号に文庫版のピーター・シェーファー『ピサロ/アマデウス』の書籍紹介を書きました。書誌情報は以下の通りです。 北村紗衣「サリエーリの復讐」『英語教育』69.9、2020年11月号、p. 95。 英語教育 2020年 11 月号 [雑誌] 発売日: 2020/10…

『フォロー・ミー』の原作~『あなたの目』

新国立劇場でピーター・シェーファーの『あなたの目』を見てきた。これは私が大好きな映画『フォロー・ミー』の原作である(私のツイッターのハンドルネームはこの映画からとっている)。 フォロー・ミー【Blu-ray】 発売日: 2012/09/05 メディア: Blu-ray …

上昇志向と音楽~『わたしの耳』

ピーター・シェーファー『わたしの耳』を新国立劇場で見てきた。シス・カンパニー公演で、演出・上演台本はマギーである。1962年の作品で、登場人物は3人だけで、85分くらいの短い芝居である。 www.siscompany.com ボブ(ウエンツ瑛士)がクラシックコンサー…

今回のアルクのミニコラムは『アマデウス』です

今回のアルクのミニコラムでは『アマデウス』を例にandの用法を説明しました。『アマデウス』は文庫が出たので他のところでも書く予定です。 ej.alc.co.jp ピーター・シェーファーⅠ ピサロ/アマデウス (ハヤカワ演劇文庫) 作者:シェーファー,ピーター 発売…

笑いと天才〜NTライヴ『アマデウス』

NTライヴ『アマデウス』を見てきた。今授業でこのテクストを読んでいるのだが、上演を見るのは初めてである。ピーター・シェーファー作の有名戯曲で、マイケル・ロングハースト演出である。神に愛された天才モーツァルトに嫉妬し、あの手この手で追い落とそ…

おばあちゃん歴女百合〜ピーター・シェーファー作、黒柳徹子主演『レティスとラベッジ』

六本木のEXシアターで、ピーター・シェーファーのコメディ『レティスとラベッジ』を見た。演出は高橋昌也で、黒柳徹子と麻実れいが主演である。 ヒロインであるレティス(黒柳徹子)はカントリー・ハウスのガイドをつとめているのだが、型どおりの解説がつまら…