音楽

セイチェント III レクチャーコンサート「過去の将来」 ~古楽と現代の狭間から~

「セイチェント III レクチャーコンサート「過去の将来」~古楽と現代の狭間から~」を見てきた。前半はアンソニー・プライヤーの講演、後半は17世紀から18世紀の音楽の演奏だった。講演はわかりやすくて面白いもので聞き足りないくらいだったし、演奏のほう…

イギー・ポップがカワイイ!〜『アメリカン・ヴァルハラ』

イギー・ポップがクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのジョシュ・ホーミと組んで作ったアルバム『ポスト・ポップ・ディプレッション』の製作状況とツアーを撮ったドキュメンタリー映画『アメリカン・ヴァルハラ』を見てきた。 イギーとジョシュの他、ク…

ビートルズ展「Ladies and Gentlemen... THE BEATLES!」+ロックの殿堂ジャパンミュージアム

有楽町の無印の建物の中にあるビートルズ展「Ladies and Gentlemen... THE BEATLES!」とロックの殿堂ジャパンミュージアムに行ってきた。 ビートルズ展はこんな感じ。 展示品はともかく、解説パネルの作り方にはけっこう閉口した。この写真にある右上のパネ…

生きるための音楽〜『ソニータ』(ネタバレあり)

『ソニータ』を見てきた。ロクサレ・ガエム・マガミ監督によるドキュメンタリーで、イランに住むアフガニスタン難民の少女で、ラッパーを目指すソニータを撮った記録である。 ソニータは苦しい状況の中でもラッパーになる夢に向かって努力している。ところが…

血も涙もないハッピーなバンドドキュメンタリー~『ギミー・デンジャー』

ジム・ジャームッシュ監督によるザ・ストゥージズのドキュメンタリー映画『ギミー・デンジャー』を見てきた。 ザ・ストゥージズがどういうところから出てきたか、そしてどうバラバラになっていったのかを、バンドメンバーや関係者の証言に基づいて丁寧かつ面…

創造性と文化交流〜『ヨーヨー・マと旅するシルクロード』

モーガン・ネヴィル監督の音楽ドキュメンタリー映画『ヨーヨー・マと旅するシルクロード』を見てきた。ヨーヨー・マが世界各地の才能ある音楽家を集めて協働で演奏を行う「シルクロード・アンサンブル」プロジェクトを追った作品である。 凄くポジティブな音…

地元の劇場を支援しよう!〜『SING/シング』(ネタバレあり)

『SING/シング』を見てきた。 擬人化された動物の世界を舞台にしたアニメである。根っからのショーマンで自分が所有しているムーン劇場の経営に四苦八苦している興行主、コアラのバスター・ムーン(マシュー・マコノヘイ)は起死回生の一策として歌のコンテス…

「DAVID BOWIE is」展

天王洲アイルで「DAVID BOWIE is」展を見てきた。既にイギリスで見ていてその時に詳しい感想を書いており、あまり印象は変わらなかったのだが、『映像の世紀』や『戦場のメリークリスマス』についてのインタビュー資料などがロンドンで見た時よりも増えてい…

「つぶしの効く教育」をぶっとばせ!〜『天使にショパンの歌声を』(ネタバレあり)

レア・プール監督『天使にショパンの歌声を』を見てきた。60年代カナダ、ケベックの女子修道院付属音楽学校を舞台にした作品である。 日本語タイトルはほとんど内容に無関係…というか、そもそもショパンはピアノ曲が主な専門だし(一応「別れの曲」はキーポイ…

ボウイ展の様子がよくわかるドキュメンタリー映画『デヴィッド・ボウイ・イズ』

ドキュメンタリー映画『デヴィッド・ボウイ・イズ』を見てきた。ヴィクトリア&アルバート美術館で行われた展示に関するドキュメンタリー映画である。既にイギリスで展示を見ており、記憶をたどりながら見た(日本版も行く予定)。展示の見所やトークショーを織…

公営住宅から出た最後のロックスター〜『オアシス:スーパーソニック』

『オアシス:スーパーソニック』を見た。オアシスのドキュメンタリーで、ギャラガー兄弟を中心にデビュー直前くらいから1996年のネブワースでのライヴまでを追った作品である。 けっこう初期の頃から映像が残っているのと(編集や修正などはしてあると思うが)…

ツアーするビートルズ〜『エイト・デイズ・ア・ウィーク』

ロン・ハワード監督『エイト・デイズ・ア・ウィーク』を見てきた。ビートルズのライヴを中心にしたドキュメンタリー映画である。 『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』以前のライヴバンドだったビートルズを中心に、バンドがどうい…

楽しいミュージカル〜来日版『キンキーブーツ』

来日版『キンキーブーツ』を見てきた。話は基本的に日本語版とおなじだが、もちろん英語である。 楽しいところもあまりピンとこなかったところも日本語版とおなじで、やはりチャーリーがローラに電話をかけて「君こそ立派な男性だ」みたいに謝るところはどう…

明るく楽しい人だからといって心にトラブルが無いとは限らない〜『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』

ジャニス・ジョプリンのドキュメンタリー映画『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』を見てきた。 とりあえずジャニスの人生がつらくなってしまった一因としては高校や大学で変わり者としてひどいいじめを受けたことがあるようだ。テキサスの保守的な町になじ…

不世出の歌姫とダメな取り巻き~『Amy エイミー』

エイミー・ワインハウスのドキュメンタリー映画『Amy エイミー』を見た。 エイミーが歌手として大成功した後に若くして非業の死を遂げたのは有名な話だが、これはそのエイミーの人生を丁寧に追った作品である。十代の頃から卓越した歌声と作曲の才能を示して…

サーチギャラリーのローリング・ストーンズ展"The Rolling Stones: Exhibitionism"

ロンドンのサーチギャラリーでローリング・ストーンズの展覧会"The Rolling Stones: Exhibitionism"を見てきた。 ストーンズの長いキャリアを反映し、とにかく物量で勝負という感じの展示である。自分でミックスをいじれるブースなどが用意された音源コーナ…

ブリティッシュ・ライブラリー'Shakespeare in Ten Acts' & 'Punk 1976-78'

ブリティッシュ・ライブラリ−で'Shakespeare in Ten Acts'(「十幕で語るシェイクスピア」)と'Punk 1976-78'(「パンク 1976-78年」)を見て来た。 'Shakespeare in Ten Acts'はシェイクスピアの没後400周年記念ということでかなり気合いが入っており、BLが持っ…

ダブリンの路地裏でニューロマンティックスが止まらない〜『シング・ストリート 未来へのうた』

『Once ダブリンの街角で』と『はじまりのうた』の監督、ジョン・カーニーの新作『シング・ストリート 未来へのうた』を見た。 1980年代、不景気のダブリンを舞台に、ニューロマンティックスのバンドを組んだ10代半ばの若者たちを描いた音楽映画である。落ち…

『ブラー:ニュー・ワールド・タワーズ』

『ブラー:ニュー・ワールド・タワーズ』を見てきた。 ブラーが『マジック・ウィップ』を作る様子を撮ったドキュメンタリーで、12年ものブランクを越えてメンバーがわだかまりを解消し、新しい作品を作る様子を丁寧に記録しているので別につまらないことはな…

ハリウッドの文化史〜『サンセット・ストリップ ロックンロールの生誕地』

ドキュメンタリー映画『サンセット・ストリップ ロックンロールの生誕地』を見てきた。ハリウッドからビバリーヒルズにつながる目抜き通りであるサンセット・ストリップの文化史を、映画やテレビはもちろん音楽やコメディも含めたいろいろな流行を軸に探るも…

ビヨンセの'Formation'

ビヨンセの'Formation'のビデオが話題沸騰ですが、このビデオには私が以前、「キレイが人生の邪魔をする?〜ニューオーリンズの無名の聖女の物語『愛する勇気』」でちょっと説明したニューオーリンズの「プラサージュ」にヒントを得たのではないかと思われる…

バンドは必ず金でもめる〜『ストレイト・アウタ・コンプトン』

ヒップホップグループN.W.A.の伝記映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』を見た。 正直あんまりヒップホップに詳しいわけではないので(好きな曲もあるがどっちかというと苦手な感じのが多い)バックグラウンドについては知らないところも多かったし、N.W.A.…

完成された詩人としてのジョン・レノン〜『レノン』

ジョン・レノンの命日なので、六本木のEXシアターで『レノン』を見てきた。命日ということで劇場内に献花台が設置されていた。 本作はオーストラリアのパフォーマー、ジョン・ウォーターズが制作し、スチュワート・ディアリエッタと二人芝居でジョン・レノン…

音楽映画ベストテン

id:washburn1975 さんの「音楽映画ベストテン」に参加する。一応、自分で縛りをもうけた。・「ミュージカル」とか「オペラ」に分類されそうなものは避けた。ミュージカルは音楽で語る映画だが、必ずしも音楽についての映画ではないと思うため。 ・ダンスとか…

ダフト・パンクを殺しに行かない〜『EDEN/エデン』(ネタバレあり)

『EDEN/エデン』を見てきた。 ダフト・パンクと同じ時期にパリで結成されたDJデュオ、チアーズのメンバーであるポールの栄枯盛衰を描いたものである。ダフト・パンクは今でも非常に成功しているグループだが、チアーズはパリのクラブシーンを席巻した後、時…

「ザ・アイリッシュダンス〜ラグース」

Bunkamuraオーチャード・ホールで「ザ・アイリッシュダンス〜ラグース」を見てきた。 ラグースは2年前にも来日しており、その時も見に行ったのだが、今回も前回同様、演奏と歌とダンスをバランスよく組み合わせたショーで、リラックスして楽しむことができる…

Bunkamura「エリック・サティとその時代展」

Bunkamuraで「エリック・サティとその時代展」を見てきた。私は実は十代の頃、ピアノの作曲とか楽典の勉強をしていてサティの楽曲分析とかをやっていたので、とても興味深く見た。コクトーやマン・レイなど、幅広い文化的潮流にサティを位置づけていて、世紀…

はなればなれてるかーい?〜『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』(ネタバレあり)

ベル&セバスチャンのスチュアート・マードックの監督作『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』を見てきた。 ヒロインはグラスゴーの街に住むオーストラリア出身のイヴ(エミリー・ブラウニング)。精神病患者の療養施設に入っていたイヴは退院してグラスゴーの街で音…

医療・文化・社会研究会「初期オペラにおける精神疾患の表現」

医療・文化・社会研究会の今年度第三回研究会、「初期オペラにおける精神疾患の表現」を聴いてきた。発表者は松本直美先生、コメントは内海健先生、司会は鈴木晃仁先生が担当した。これについてはツダってまとめた。 医療・文化・社会研究会「初期オペラにお…

IL SEICENTO: Performance Practice of 17th-century Vocal Music 東京の部

IL SEICENTO: Performance Practice of 17th-century Vocal Music 東京の部に行ってきた。ちょっと具合が悪くて午後の部ちょっとしか参加できなかったのだが、17世紀の歌について学術的な知識と実践が重なるところを実際の練習を見ながら学ぶことができ、と…