間違いの喜劇

ドタバタ喜劇から最後は綺麗にまとめる演出~言葉のアリア『間違いの喜劇』

佐々木雄太郎演出、言葉のアリア『間違いの喜劇』を見てきた。1時間45分くらいのコンパクトな上演である。両脇にドアがあるセットで、このドアの使い方がちょっと特徴的だ。取り違えによってアンティフォラスとドローミオが家から閉め出される場面では舞台を…

だいたい良かったが、やりすぎなところも〜劇団AUN『間違いの喜劇』

長谷川志演出、劇団AUNワークショップ公演『間違いの喜劇』を見てきた。 1時間45分の非常にスピーディな演出で、後部のドア以外ほとんど何もないステージで若い役者をたくさん動かしてドタバタ喜劇を盛り上げているところは良かった。アンティフォラス兄弟と…

研究に裏打ちされた正攻法の演出〜『まちがいの喜劇』

Kawai Project、河合祥一郎演出『まちがいの喜劇』を見てきた。演出家が研究者(というか私の指導教員)で、丁寧な研究に裏打ちされた演出である。お話はかなり単純なもので、運命のいたずらで引き離された双子のアンティフォラス兄弟とその従者で同じく双子で…

完全なるドタバタ〜グローブ座『間違いの喜劇』

グローブ座で『間違いの喜劇』を見てきた。いつものグローブらしく、ルネサンス風の舞台と衣装を使った上演だが、とにかくドタバタ喜劇としての側面に焦点をあてている。 もともとこのお芝居はシェイクスピアの他の作品に比べて詩情溢れる台詞があるわけでは…

RSCロンドン公演難破三部作(1)『間違いの喜劇』〜視覚的効果に頼りすぎ、台詞がおろそか

RSCロンドン公演難破三部作二本目ということで『間違いの喜劇』を見てきた。パレスチナ出身のアミール・ニザル・ズアビ(ちょっと発音は自信がない)演出。 とりあえず全体的にえらい暴力的なプロダクションである。セットは現代(主に貨物港みたいなところ)で…

ナショナルシアター『間違いの喜劇』〜あまり好きじゃない戯曲だが、演出は良かった

ナショナルシアターで『間違いの喜劇』を見てきた。 これはシェイクスピアの作品の中でも最初期のもので、私の考えでは『じゃじゃ馬ならし』と並んで粗野というか荒削りであまり出来の良くないものである(やたら殴り合いが出て来たりとかするし、プロットも…