科学史

ウェルカムコレクション"Smoke and Mirrors: The Psychology of Magic"(「煙と鏡:マジックの心理学」)

ウェルカムコレクションで"Smoke and Mirrors: The Psychology of Magic"(「煙と鏡:マジックの心理学」)という展示を見てきた。無料展示なのだが大変充実したもので、19世紀の心霊主義から奇術、最近の心理学における騙しやバイアスの研究成果などをとても…

コペンハーゲン(5)円塔

こちらはかつての天文観測所である円塔(ラウンドタワー)。クリスチャン4世が建てたものだそうで、17世紀の建造物である。 階段ではなく、斜めのスロープになっているところが特徴。 チャペル。 エリンがちらり 現代アートの展示室もある。 頂上からコペンハ…

科学史学会2016「ラウンドテーブル:ウィキペディアと科学史――知識とコミュニケーションを考える」

2016年科学史学会年会にて開催された「ラウンドテーブル:ウィキペディアと科学史――知識とコミュニケーションを考える」が無事終了いたしました。登壇者の皆様、来て下さった皆様、どうもありがとうございました。 詳しいことについては「コーギーはオープン…

『科学史研究』最新号に英国ルネサンスにおける身体を扱った本二冊の書評を寄稿しました

『科学史研究』最新号に、英国ルネサンスにおける身体を扱った本二冊の書評を寄稿しました。二冊とも良い本ですので、オススメです。北村紗衣「村主幸一『シェイクスピアと身体―危機的ローマの舞台化』/Sara Read, Menstruation and the Female Body in Earl…

万物の理論は愛ではない〜『博士と彼女のセオリー』(ネタバレあり)

『博士と彼女のセオリー』を観てきた。 ALSにかかりながらも理論物理学の研究を続けているスティーヴン・ホーキング博士と最初の妻ジェーン・ワイルドの愛を描いた伝記モノ…というと、『ビューティフル・マインド』みたいな、優秀な学者だが病気である夫に妻…

タイムリーな増補版、ウィリアム・ブロード&ニコラス・ウェイド『背信の科学者たち−論文捏造はなぜ繰り返されるのか?』

ウィリアム・ブロード&ニコラス・ウェイド『背信の科学者たち−論文捏造はなぜ繰り返されるのか?』(講談社、2014)を読んだ。背信の科学者たち 論文捏造はなぜ繰り返されるのか?posted with amazlet at 14.08.17ウイリアム・ブロード ニコラス・ウェイド 講談…

「自然観」の何とも言えないうさんくささ〜田中ひかる『生理用品の社会史−タブーから一大ビジネスへ』

田中ひかる『生理用品の社会史−タブーから一大ビジネスへ』(ミネルヴァ書房、2013)を読んだ。生理用品の社会史: タブーから一大ビジネスへposted with amazlet at 14.08.17田中 ひかる ミネルヴァ書房 売り上げランキング: 221,649Amazon.co.jpで詳細を見る …

『知のミクロコスモス』記念イベント

本日は立教大学で開催された『知のミクロコスモス』記念イベントに出席しました。『知のミクロコスモス』出版記念イベント

ルネサンスのマインドパレス〜『知のミクロコスモス: 中世・ルネサンスのインテレクチュアル・ヒストリー』

先週の科学史学会に行く前に準備としてようやくヒロ・ヒライ、小澤実編『知のミクロコスモス: 中世・ルネサンスのインテレクチュアル・ヒストリー』(中央公論社、2014)を読んだので、メモを簡単に。知のミクロコスモス: 中世・ルネサンスのインテレクチュア…

橋爪功七変化〜東京芸術劇場、ベン・ジョンソン作『錬金術師』(ネタバレ)

東京芸術劇場でベン・ジョンソンの『錬金術師』を見てきた。これは1610年頃に初演されたと思われる芝居で、ジョンソンお得意のロンドンを舞台にした痛烈な諷刺モノである。日本ではそもそもジョンソンがかかること自体が珍しく、野心的な試みだと思う。 舞台…

日本英文学会&日本科学史学会ツダり

日本英文学会と日本科学史学会の模様をツダってtogetterでまとめました。ご自由に編集して下さい。2014年日本英文学会第86回全国大会ツダりまとめ 2014年日本科学史学会第61回年会

政府も医者も信用できない、でも図書館に訊け!〜『ダラス・バイヤーズ・クラブ』

マシュー・マコノヘイ主演の『ダラス・バイヤーズ・クラブ』を見てきた。 舞台は80年代半ばのダラス。電気技師でロデオをやるカウボーイのロン(マシュー・マコノヘイ)は、インチキな賭博などで小金を稼ぎながら酒やら女遊びにやらにふける気ままな中年チンピ…

花やら団子やら〜LIXILギャラリー「海藻 海の森のふしぎ」展

LIXILギャラリーで「海藻 海の森のふしぎ」展を見てきた。 標本と海藻図譜を中心にした小規模な展示で、無料で見られる。海藻おしば作家の野田三千代の押し葉標本と研究用のエキシカータ標本を比べると、研究上使いやすいかは別としてどう見ても前者のほうが…

これこそが本当の「水からの伝言」だ!〜「中谷宇吉郎の森羅万象帖」展

京橋LIXILギャラリーで「中谷宇吉郎の森羅万象帖」展を見てきた。 ひと部屋だけの小規模展示だが、写真を中心に雪博士として有名な中谷宇吉郎の研究資料が多数出品されており、さらに岩波科学映画も見られる展示会で入場料は無料。雪の結晶の写真が単純にき…

ルネサンスのマッドサイエンティストPOVノンフィクション〜榎本恵美子『天才カルダーノの肖像:ルネサンスの自叙伝、占星術、夢解釈』

ヒロ・ヒライ監修BH叢書の創刊企画である榎本恵美子『天才カルダーノの肖像:ルネサンスの自叙伝、占星術、夢解釈』(勁草書房、2013)を読んだ。解説を書いているid:nikubetaさんからの献本。天才カルダーノの肖像: ルネサンスの自叙伝、占星術、夢解釈 (Bibl…

東京ステーションギャラリー「大野麥風展」〜おさかなの絵の歴史

東京ステーションギャラリーで「大野麥風展」を見てきた。『大日本魚類画集』で有名な大野麥風の魚の絵を中心に、江戸の本草学から円谷プロダクション出身のアーティストまで多数の魚の博物画を展示するというもの。単に見て面白いだけではなく、科学史とか…

みなさんに取り組んでほしいことがあります〜Vera Keller, 'The "New Worlds of Sciences": The Temporality of the Research Agenda and the Unending Ambitions of Science'

Vera Keller, 'The "New Worlds of Sciences": The Temporality of the Research Agenda and the Unending Ambitions of Science', Isis 103 (2012): 727-34を読んだ。この論文は5/1にあるIsisのリストマニア特集読書会で私が担当するものなので、一応当日の…

ロンドン科博、「コードブレイカー〜アラン・チューリングの生活と遺産」展

ロンドン科博で「コードブレイカー〜アラン・チューリングの生活と遺産」(Codebreaker – Alan Turing's life and legacy)展を見てきた。チューリングの人となりを中心にその周辺の学者の業績なども含めて見せるもので、無料の小規模展示だけど結構面白い。 …

Osiris読書会のお知らせ

科学史の学術雑誌であるOsiris 27の特集Clio Meets Scienceの読書会が3/8に東工大で行われるそうです。ウェブ参加も可能だそうです。 詳しくはフェイスブックのイヴェントページをどうぞ。 研究会「マイクロヒストリーを超える科学史 Clio Meets Science」

科博チョコレート展

諸事情あって瞬間的に東京で実体化したので、空き時間に科博のチョコレート展にいってきた。 内容は去年ブリュッセルで見たチョコレート博物館に結構似てるのだが、歴史とかベルギーのチョコレート文化に重点を置いてるブリュッセルに比べるとかなり科学寄り…

イタリアスモールツアー(6)ガリレオ博物館で科学史三昧

フィレンツェ二日目、午後からは私のたっての希望でガリレオ博物館へ。 ここは科学史をテーマとした博物館で、ルネサンスくらいから現代までの科学機器をごっそり展示している。 これ、この間のカーディフのテクニクエスト科学館でみたぞ!ひょっとして17〜1…