三島由紀夫

エネルギッシュで見映えのする演出~オペラ『金閣寺』

東京文化会館で宮本亜門演出のオペラ『金閣寺』を見てきた。三島由紀夫の小説が原作だが、クラウス・H・ヘンネベルクによる台本はドイツ語である。 www.nikikai.net 話は小説にそっており、主人公である溝口がコンプレックスを抱え、いろいろと美に関する不…

もう一つの事実と命~『命売ります』(ネタバレあり)

サンシャイン劇場で『命売ります』を見てきた。三島由紀夫の小説をノゾエ征爾が戯曲化・演出したものである。 自殺に失敗した羽仁男(東啓介)が、生き延びたからどうせ要らない命だと「命売ります」という商売を始めたことから起こる、さまざまなドタバタ大騒…

やっぱりいなかったのかもしれないね~『豊饒の海』における美しい空隙、東出昌大

紀伊國屋サザンシアターで『豊饒の海』を見てきた。三島由紀夫の大長編小説の舞台化で、長田育恵脚色、マックス・ウェブスター演出である。 『豊饒の海』は四世代にわたる輪廻転生を主題としており、『春の雪』『奔馬』『暁の寺』『天人五衰』の四巻からなっ…

しょせん、家長の感傷〜『美しい星』(ネタバレあり)

吉田大八監督『美しい星』を見てきた。三島由紀夫の小説『美しい星』を映画化したものなのだが、主人公は高等遊民からテレビのお天気キャスターになっており、核兵器じゃなくて地球温暖化などの環境問題が人類の危機として問題になっている。自分たちは宇宙…

婆・婆・ランド〜『近代能楽集より葵上・卒塔婆小町』

新国立劇場で、三島由紀夫作、美輪明宏演出・主演の『近代能楽集より 葵上・卒塔婆小町』を見てきた。一言で言うと「婆・婆・ランド」だった。お婆さんがとんでもなく美しい恋の夢を見せるという作品で、まさに「夢を、見ていた」『ラ・ラ・ランド』みたいだ…

ちょっとアレに似ていますね〜『黒蜥蜴』(ネタバレ)

記事アップが遅れてしまったのだが、先週末に神奈川のKAAT劇場で『黒蜥蜴』を見てきた。実は去年の紅白で美輪明宏の歌をちらりときいて「この人ももうかなり年だし、声が出るうちに生で見ておかないとまずいんじゃないだろうか」と思って行ってきたのだが、…

ニューオーリンズ(6)『トルーマン、テネシーを語る』(Truman Talks Tennessee)

テネシーまつりの最後の観劇は『トルーマン、テネシーを語る』(Truman Talks Tennessee)。トルーマン・カポーティが友人だったテネシーの話を中心に、自分の人生や交友を語るという作品である。ジョエル・ヴィグという役者さんが作った一人芝居なのだが、本…