エネルギッシュで見映えのする演出~オペラ『金閣寺』

 東京文化会館宮本亜門演出のオペラ『金閣寺』を見てきた。三島由紀夫の小説が原作だが、クラウス・H・ヘンネベルクによる台本はドイツ語である。

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 話は小説にそっており、主人公である溝口がコンプレックスを抱え、いろいろと美に関する不運な体験をしたのち、美しい金閣寺に放火するまでを描いている。主人公の溝口が2人(歌と踊り)に分けられているなど、けっこう演出には工夫がある。ダンスのたくさんあるエネルギッシュな演出で、視覚的にもプロジェクションなどを使った見映えのする演出だ。わりと面白かったのだが、ただ初めて見た作品で、そんなにこの手のオペラを見慣れていないこともあり、ちょっと分析しづらい。