ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー
ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーと上海話劇芸術中心の『ヘンリー五世』を学会員のみの配信で見た。2019年のオーウェン・ホースリー演出による上演を撮ったものだが、初演は2016年で、この時が中国語による中国でのプロによる『ヘンリー五世』初演だっ…
ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーのDreamを配信で見た。これは二種類チケットがあり、インタラクティヴなチケットとふつうのがあるのだが、私はふつうのチケットで見た。基本的にモーションキャプチャーで役者を撮影してその映像を見るというもので、『…
RSCでイクバル・カーン演出『アントニーとクレオパトラ』を見てきた。『ジュリアス・シーザー』同様、階段など大きなセットを使っているが、奈落をたくさん使っているのもあり、あまり舞台と観客が遠いという印象は受けなかった。衣装は現代ふうだがちょっと…
オーウェン・ホーズリー演出、マシュー・テニスン主演『サロメ』を見てきた。『サロメ』は短すぎてなかなかそのまま上演されることがないので、ストレートプレイの形でちゃんと全部生で見たのは初めてた。この上演は男優がサロメを演じていることがポイント…
RSCでアンガス・ジャクソン演出『ジュリアス・シーザー』を見た。 非常に伝統的なローマふうのセットでトーガを着た政治家たちが入り乱れるオーソドックスな『ジュリアス・シーザー』なのだが、これが全然面白くない。最近の『ジュリアス・シーザー』はオー…
RSC『フォースタス博士』を見てきた。クリストファー・マーロウの有名作で、知識を得て願いをかなえるために悪魔と契約したフォースタス博士の地獄落ちまでを描く芝居である。演出はMaria Aberg(「マリア・エイバーグ」か「マライア・エイバーグ」か、ことに…
RSCの『ハムレット』を見てきた。サイモン・ゴドウィン演出で、ハムレット役はパーパ・エシエドゥ(ちょっと発音は自信無い)。 アフリカ(西部あたりの独立国という設定らしい)を舞台にしたプロダクションで、同じくサブサハラの国を舞台にほぼ黒人キャストで…
RSCの『シンベリン』を見てきた。演出はメリー・スティール。古代のブリテン王シンベリンの娘である王女イノジェンが親の意向に反して身分の低いポスチュマスと結婚したことから起こるさまざまな騒動を描く物語である。追放されたイノジェンの夫ポスチュマス…
ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー『錬金術師』を見てきた。ベン・ジョンソンの有名な戯曲で、ポリー・フィンドリー演出である。あらすじは日本で上演された際のこちらを見て欲しいのだが、基本的には初期近代ロンドンを舞台に、屋敷の主人が留守をして…
渡英してすぐバービカンでグレゴリー・ドーラン演出、デイヴィッド・テナント主演のRSC『リチャード二世』を見てきた。なんてったってデイヴィッド・テナント!っていうことですっごく苦労してチケットを手に入れて楽しみにしていたのだが、なんか意外なほど…
ノエル・カワード座でRSCの『から騒ぎ』を見てきた。舞台はインドに移し、主要キャストを全て南アジア系の役者で固め、ビアトリス役にはコメディのスターであるミーラ・サイアルを起用。全体的にボリウッド風味の演出。 で、体面を重視し、華やかな結婚式な…
ハマースミスのリヴァーサイドスタジオでRSC&ウースターグループの『トロイラスとクレシダ』を見たのだが、今まで見たシェイクスピア上演の中でもワースト10に入るくらいひどかった。 この公演はマーク・レイヴンヒルが監修するRSCの役者たちとエリザベス・…
ラウンドハウスでRSCの難破三部作最終作『テンペスト』を見てきた。セットは前二作とだいたい同じなのだが、右後方にディスカバリースペースのかわりとして大きな鏡の箱みたいなのを設置して魔術絡みの演出で使用しているところ(照明をあてると中が見えるの…
RSCロンドン公演難破三部作二本目ということで『間違いの喜劇』を見てきた。パレスチナ出身のアミール・ニザル・ズアビ(ちょっと発音は自信がない)演出。 とりあえず全体的にえらい暴力的なプロダクションである。セットは現代(主に貨物港みたいなところ)で…
ロンドンに戻ってもまたRSCということで、ラウンドハウスで実施中の難破三部作のひとつめ、デイヴィッド・ファー演出の『十二夜』を観劇。 とりあえずセットはすごくいい。現代(21世紀にしてはちょっといろいろレトロなのでたぶん20世紀だが)のホテルのロビ…
学会二日目の夜は『ジュリアス・シーザー』を見た。設定を現代サブサハラの国に移し、キャストも全員アフリカン(カリビアンもいるのかもしれないがアクセントとかでは私は判別できなかった)、アフリカ英語を使った上演。 セットは後ろに大きな銅像のある階段…
さて、バーミンガムからストラットフォード・アポン・エイヴォンに移動し学会出席。一日目の夜はスワン座でロイヤルシェイクスピアカンパニーの『リチャード三世』を見た。悪くはないのだが、最後のほうかなり演出がとっちらかってしまった感じ… セットや衣…
RSCの『カルデニオ』を見てきた。以前ニュープレイヤーズ座でやった時に詳しく書いたが、『カルデニオ』はシェイクスピアの手が入っているのではと疑われているいわくつきの戯曲である。 RSCのプロダクションは18世紀のエディションである『二重の欺瞞』をそ…
RSCスワンシアターでフィリップ・マッシンジャー作の都市喜劇『町人奥様』(The City Madam)を見てきた。あまり上演されない戯曲で、マッシンジャーの作品を見るのはこれが初めて。 都市喜劇のごたぶんに漏れずこれも話が複雑で、英語もちょっと難しい。妻と2…
RSCの『ヴェニスの商人』を見た。ルパート・グールドが演出、パトリック・スチュワートがシャイロック役で、びっくりするようなスキャンダラスな演出。 まず舞台はヴェニスならぬギンギラギンのヴェガスで、セットは電飾をふんだんに使ったド派手なもの。お…
RSCのメインシアターでマイケル・ボイド演出の『マクベス』を見てきた。 これがRSC劇場。 で、『マクベス』の内容なのだが、とにかくまあ斬新には違いない。魔女のかわりに三人の子供たちが予言をするわ(冒頭の有名な魔女の台詞はカット。最後のほうでこの子…
ラウンドハウス座でRSCの『リア王』を見てきた。スケール感のある演出で悪くないと思うのだが、この間ドンマールでデレク・ジャコビの『リア王』を見たばかりなのでちょっと見劣りしたかな… グレッグ・ヒックスのリア王はややクセがあるがとてもよい。ちょっ…
ラウンドハウス座でRSCの『お気に召すまま』を見てきた。悪くなかったが、かなりダークな感じでちょっと好みが分かれるかな…非常にエログロを強調した舞台で、楽しくないことはないが『お気に召すまま』とは思えないほどブラックコメディ的。 まず宮廷とアー…
新春観劇第一弾はロマンティックで冬らしいものをということで、RSCの『冬物語』を見てきた。 本でいっぱいの本棚を舞台の右と左に配置して吊り物も多用する凝ったセットは見た目も面白いし、役者陣も頑張ってたのだが、なんと途中で左側の本棚が半壊して上…
ラウンドハウス座でロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの『アントニーとクレオパトラ』を見てきた。 で、一言で言うと全然ダメな上演だったな…イギリス来てから見たシェイクスピアの中で一番ダメだったかも。なんと今回が初めて生の舞台で『アントニーと…
ロイヤルシェイクスピアカンパニーの『十二夜』を見てきた。ひとつひとつのパーツをとってみると結構楽しめるとこも多いし、とくに役者がすごく頑張っていて良かったのだが、全体的になんとなく違和感があって心から面白いと思えなかった。 まず違和感につい…