よくある観光ロマコメ~『恋のツアーガイド』(配信)

 Netflix配信で『恋のツアーガイド』を見た。旅行会社で働くアマンダ(レイチェル・リー・クック)は失恋の後、ヴェトナムで身分を隠して現地の旅行会社を調査する仕事をすることになる。ヴェトナムではガイドのシン(スコット・リイ)が案内をしてくれるが、シンはあまり定型的なツアールートはとらず、旅行客を自分がオススメのあまり観光客は行かないようなところに連れて行って楽しませる。だんだん接近するアマンダとシンだが、アマンダの身分がバレるとシンは騙されたと思ってショックを受ける。

 この種の観光ロマコメにしては、恋に落ちる相手はちゃんと個性のある現地の男性だし、主演の2人の相性もいいし、観光映画としてはかなりちゃんとヴェトナムを魅力的に撮っているし、楽しく見られる作品ではある。ただ、全体的にまあ定型的なお話だな…という気はして、ジャンルのお約束を破っているところはあまりない。さらにアメリカ人の女性がアジアに行ってエキゾティックな場所で恋愛を…みたいなのはなんとなくそもそも上から目線というか、観光気分でいい気なもんだという気もするところがあり(さらにアマンダは本来は仕事で行ってるわけだし…)、そこはこのジャンルの限界だと思う。