だいぶわちゃわちゃしたSF大作~『流転の地球ー太陽系脱出計画ー』(試写)

 『流転の地球ー太陽系脱出計画ー』を試写で見た。『三体』の劉慈欣の短編をもとにしているそうで、『流転の地球』の前日譚である。地球をまるごと太陽系から動かす「移山計画」プロジェクトを描くSF大作だ。

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 全体的に非常にわちゃわちゃした感じのSFである。前日譚とはいえ、あれよあれよというまに話が進んでしまうので、『流転の地球』を見てからのほうがたぶんわかりやすいと思う。SFのビジュアルなどはけっこう面白いところもあるのだが、明らかに詰め込み過ぎで、なんだかやたらと気合いが入ったローランド・エメリッヒ映画みたいな印象を受けるところもある。また、中国が国を挙げて大プロジェクトを…ということで、ナショナリズム的なにおいもある作品だ。

「ビッグデータ時代の文学研究と研究基盤」での発表が無事終了しました

 シンポジウム「ビッグデータ時代の文学研究と研究基盤」が無事終了しました。「ユーザ視点のデジタル・ヒューマニティーズ――研究、教育、アウトリーチ」という題目で、2022年に英文学会の支部大会でやった発表とほとんど同じ(一部アップデートあり)なので、あんまりかわりばえのしない内容でしたが、ウィキペディアなどについてお話しました。がっつりアーカイブを作ったりしている方の発表が多く、プログラミングもできない私は水から出た魚みたいな感じでしたが、とりあえずウィキペディアをもっとデジタル・ヒューマニティーズで活用できればなぁ…と思っています。

『中国四国英文学研究』第16号に報告を寄稿しました

 『中国四国英文学研究』第16号に報告を寄稿しました。日本英文学会中国四国支部第74回大会で行った「デジタル時代の英語英米文学研究と英語教育――デジタル・ヒューマニティーズの有用性と可能性を考える」シンポジアムの報告の文字化です。書誌情報は以下のとおりです。本日の「ビッグデータ時代の文学研究と研究基盤」でもかなり近い話をしました。

 

北村紗衣「ユーザ視点のデジタル・ヒューマニティーズ――研究、教育、アウトリーチ」『中国四国英文学研究』16(2024):33-35。

福岡(3)太宰府

 太宰府九州国立博物館に行って来た。何しろ近くに遺跡がたくさんある地域だし、古代の遺物や東アジアとの交易をうかがわせる物品が豊富である。

楽しそうな表情のはにわ

これは鹿とイノシシらしい。

火炎のうしろに怪しいクマかげが

保存に関する展示。

てつはう!

フリーメイソンロゴが入った螺鈿の箱。フリーメイソンのメンバーが注文したものらしい。

花も咲いてる

 太宰府天満宮も行って来た。

太宰府天満宮

太宰府天満宮の中にあった立派な樟

太宰府名物梅ヶ枝餅。白今と最中の中間くらいの食感。

 

福岡(2)ajiroでのイベントが無事終了しました

 いつもお世話になっている書肆侃侃房の本屋さんである本のあるところajiroにてイベントを行いました。満員の盛況で、ありがたいことです。お越しくださった皆様、ありがとうございました。

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福岡(1)福岡市博物館

 今日から福岡に来ており、昼から福岡市博物館に行って来た。とりあえずは有名な金印を堪能し(思ったより小さくてうまく写真が撮れなかった)、『刀剣乱舞』に出てきていた槍の日本号なども見てきた。

日本号

けっこう凝った細工がある

 展示じたいはけっこう面白いところが多かったのだが、少々コメントもある。博多祇園山笠の展示に一部屋が割かれているのだが、基本的に男性が運営しているお祭りなのに無理矢理女性のことをパネルに入れていて、こんな半端な詰め込み方するならやらないほうがいいのでは…と思ってしまった。また、ひとつ気になったのは、町の生活史についてはけっこう展示があるのにめんたいロック関係の史料の展示がほぼ無いことで、ひょっとしてあんまり体系的に収集されていないのだろうか…と思った。

 それから近くにある元寇の防塁を見に行った。

防塁

 なお、お昼ごはんは月やのクリア豚骨ラーメン、夜ごはんは博多前炉ばた一承で魚を食べた。

月やのクリア豚骨ラーメン。私は旭川ラーメン以外ほとんどラーメンを食べないのだが、これは食べやすかった。。

博多前炉ばた一承のサバのお刺身。

 

レゲエの音楽ドキュメンタリー~『ボンゴマン ジミー・クリフ』デジタル・リマスター版(試写)

 『ボンゴマン ジミー・クリフ』デジタルリマスター版を試写で見た。ジミー・クリフのライブを撮った音楽ドキュメンタリー映画である。1982年に一般公開され、日本でも1992年に公開されているそうなのだが、デジタルリマスター版でリバイバル上映されるということである。

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 『ボブ・マーリー ラスト・ライブ・イン・ジャマイカ レゲエ・サンスプラッシュ』に続いてレゲエ関係の音楽ドキュメンタリーがデジタルリマスター版で再公開されているのは喜ばしいことである。私はあまりレゲエに詳しくないので、こちらの映画はけっこう字幕が少なくてコンテクストがわかりづらいところもあったのだが、ジミー・クリフをはじめとするミュージシャンのライブはどれもかっこよくて楽しめた。クリフの故郷であるサマートンで行われたコンサートなので、地域の文化とか連帯といったものも見てとることができる。